投句: | 楽千、万歩、しゐ、秋童子、素蘭、水、春愁、実生、英治、寿美子、翔河川、素人、鈴居、風子、丹仙 |
選句: | 風子、楽千、実生、寿美子、秋童子、春愁、英治、しゐ、鈴居、素蘭、素人、水、翔河川、万歩、丹仙 |
マリア像俯きしまま雨の百合 春愁
蝉の聲六日九日十五日 丹仙
子の眉のその父に似て敗戦忌 しゐ
無言館の黒き扉や秋の蝉 寿美子
語られぬ幾多のその日長崎忌 しゐ
語り部のまた一人減る広島忌 素人
いまも わすれきらんとです 長崎忌 秋童子
空蝉の眼のひかる長崎忌 寿美子
生きているまだ生きている敗戦日 英治
終りなき心のいたみ終戦日 水
長崎忌瓦礫の中のマリア像 万歩
西日射す父の脛なる戦さ傷 楽千
広島忌指切り千本嘘つくな 万歩
行く夏の広島被爆ピアノかな 寿美子
消え去りし人の影踏む広島忌 丹仙
長崎にナガサキの夏原子雲 水
広島の恩師の手記や風灼くる しゐ
蒼空へ翔ぶ千羽鶴ヒロシマ忌 春愁
おざなりな総理挨拶長崎忌 素人
終戦はミズリー降伏調印 実生
長崎の坂をぶらぶら百日紅 風子