投句: | 鈴居、楽千、しゐ、寿美子、素蘭、風子、万歩、秋童子、水、実生、翔河川、英治、明子、白馬、春愁、素人、丹仙 |
選句: | 春愁、鈴居、風子、楽千、白馬、素人、しゐ、秋童子、寿美子、素蘭、英治、万歩、実生、明子、翔河川、丹仙 |
行間に意を酌むこゝろ野紺菊 素蘭
空深きゆえに寂しき野菊かな 万歩
シドッチの碑に寄り添へる野菊かな 丹仙
仕合はせは斯くも平凡花鶏くる 春愁
朝寒や振鈴の僧走りゆく 丹仙
朝寒や夫の得意の目玉焼 風子
朝寒し含嗽ララララ♯して 春愁
朝寒や窓の曇りを袖で拭き 明子
じわりまた物言えぬ世に朝寒し 秋童子
二歳児のパワーはつらつ野菊晴れ 春愁
野菊咲く辺りに過去のひとと遇ふ 英治
明け暮れを自粛の庭に小鳥くる 寿美子
川風に野菊吹かるる二七日 寿美子
小鳥来て終の住家を賑はせり 楽千
小鳥来る愚生の庭の朝まだき 素蘭
小鳥来るコロナ疲れの都会にも 秋童子
何となく親しき素振り小鳥来る 風子
背後より白髪ほめられ野菊晴 風子
目を凝らし草刈り残す野菊かな 実生
うれしさは雨上がる日に来る小鳥 万歩
老母の止まぬ繰り言小鳥来る しゐ
小鳥来て痴呆の母の眼の和む 素人
友送る野菊一叢揺れ止まず 明子
朝寒や声澄みわたる鳥見えて 万歩
朝寒や祭男は所在なく しゐ
かすみ目や「小鳥」が「小島」に見える老 水