投句: | 春愁、楽千、しゐ、万歩、秋童子、素蘭、寿美子、明子、英治、翔河川、素人、風子、丹仙、実生 |
選句: | 素人、しゐ、英治、実生、春愁、秋童子、万歩、翔河川、鈴居、寿美子、素蘭、明子、丹仙 |
落葉踏む我が終末の軽ろき音 楽千
長々と麦蒔く影や大落暉 春愁
石段に影屈折し冬来たる 楽千
さくと踏みしくと音して落葉かな 寿美子
蕉翁にゆかりの紫麦を蒔く 寿美子
狼藉の跡にも見えて朴落葉 明子
落葉掻く異人司祭に道を問ふ 丹仙
落葉ふみ早稲田の杜の喫茶店 風子
血の色の夕陽に向い麦蒔けり 楽千
人影のうすくなる町冬来たる 万歩
大壺に硬き影添ひ冬に入る 明子
今朝七時までの落葉をごみに出す 英治
切りもなき時のかけらや落葉掃く 万歩
子供らが落葉すくいてばらまいて 翔河川
知足とは耳順とは今日麦を蒔く 素蘭
背景は赤城榛名よ麦を蒔く 明子
冬来る血の気失せゆく七面鳥 春愁
無農薬栽培めざし麦を蒔く 風子
頑なに守る畑に麦を撒く 素人
杉山の一本ずつに冬来る しゐ
爪切りのまたも隠れて冬来たる 英治
冬来たる追ひ立てらるる心地する 素人
冬来る袋まわしの三分句 風子
変節は昨夜の雨か落葉蹴る 翔河川
ローカル線遅延の理由を落葉とや しゐ