投句: | 水、白馬、楽千、寿美子、素人、しゐ、万歩、秋童子、英治、素蘭、実生、丹仙、明子、風子、春愁、翔河川 |
選句: | 英治、寿美子、風子、楽千、実生、しゐ、秋童子、素蘭、明子、万歩、丹仙 |
慣はしをあまた崩して年のゆく 素人
道の辺に息するやうな捨てマスク 寿美子
どの顔も火に酔ふてをり囲炉裏端 明子
生命線ながき手のひら炉にかざす 寿美子
炉火恋し可燃性なる詩心 春愁
どう見ても奇妙一億総マスク 英治
行年や夢を継ぎ足しつぎたして 万歩
水篶刈る信濃の大人や炉を開く 素蘭
炉話や手の平八本翳されし 楽千
炉を囲み一夜の縁を語り合ふ 素人
囲炉裏端みんな静かに湯気昇る 白馬
マスクして他人の顔になりすます 風子
スーパーと銀座でマスク換える妻 秋童子
集ふこと叶はぬままに年送る 明子
年去ぬるアプリ履歴の全消去 春愁
母と子のマスクお揃ひいちご柄 明子
行く年の学食そばを締めとする 英治
行年を篭りて我と妻と猫 実生