投句: | 松、暁星、重陽、尚史、碁仇、勝美、木菟、楽人、心太、雲外、楽千、風人、はる、あきこ |
選句: | 心太、楽千、雲外、楽人、松、碁仇、木菟、暁星、若翁、勝美、重陽、尚史、東鶴、はる |
まくなぎをまとひし牛の大悟かな 風人
梅雨明けの象に輪郭戻りをり 尚史
鼠死す道路の上に夏の朝 はる
碧き眸も 混じりてセイヤ 紅花連 雲外
群青の 海より一荷の 鱚を抜く 雲外
潮の香の髪に触れたし浜日傘 楽人
虹消ゆるまだひとことも言わぬ間に 楽千
草に木に耳を澄ませば夏盛かな 碁仇
海人に散る船虫の速さかな 風人
冴え冴えと心を砕くかき氷 はる
万燭に烏賊おどり競る闇の海 重陽
藻の花の間に乙女の姿見ゆ 楽人
閨の蚊やドップラー効果を証しけり 重陽
夏、渋谷茶髪とピアス17歳 勝美
海までをひと跨ぎして夏の雲 碁仇
雲海の底の浮世や登山宿 楽人
母親の小言の向う蝉時雨 碁仇
泣くはずもない 海の見える墓 心太
白き帆にロゴの見えしが君が艇 松
独語めく携帯電話梅雨に入る 尚史
夕立に降り込められし娘たち 木菟
炎昼や余命を知らず知りたきも 木菟