投句: | 白馬、素人、水、寿美子、万歩、素蘭、やんま、風子、実生、しゐ、春愁、英治、秋童子、翔河川、明子、丹仙 |
選句: | 風子、万歩、春愁、寿美子、実生、素蘭、鈴居、秋童子、しゐ、英治、素人、明子、翔河川、丹仙 |
ひと粒の雫やどせり豆の花 寿美子
兄となる児の揚々と青き踏む しゐ
青き踏む抱えし憂ひ消ゆるまで 明子
囀や天使の言葉告ぐるがに 明子
神さまは天に椿は地に徴す 万歩
啓蟄のひと日は部屋の模様替え 風子
啓蟄や細き眼少しづつ開く 白馬
みはるかす大和まほろば青き踏む やんま
雨の中スキップする娘や青き踏む 翔河川
連れ合いは神の母なり春の雷 丹仙
天上の玻璃踏むここち青き踏む 素蘭
風かたき信玄棒道地虫出づ 寿美子
啓蟄のトカゲが逃げる犬走り 実生
戸籍簿に「焼失」の印空襲忌 しゐ
はや啓蟄佳きことの種も尽き果てて しゐ
不都合な女で良かつた地虫出づ 素蘭
啓蟄や土手の穴ぼこ日々増ゆる やんま
地虫出づ耳をダンボに駅ピアノ 春愁
聖母子像落花の頻り音もなく 春愁
踏青や大河の波は空を打つ 白馬