投句: | やんま、素蘭、春愁、実生、しゐ、寿美子、万歩、英治、素人、白馬、秋童子、風子、丹仙 |
選句: | 寿美子、風子、素蘭、しゐ、鈴居、万歩、実生、英治、素人、秋童子、丹仙 |
忖度と改竄と嘘花柊 素蘭
鳩時計不整脈かな今朝の冬 春愁
立冬の朝日に染まるマグカップ 風子
帰りゆく友を引き止む花柊 しゐ
狐火の炙り出したる本音かな 風子
冬来る灯ともし頃の窓まどに しゐ
柊の花つけて家売られをり 英治
ぬばたまの玄武が絵文字冬来る 素蘭
裸足にて法説く導師冬たちぬ 丹仙
立冬のトーテムポール影長し やんま
掛け違ふ釦そもそも狐狸の穴 素蘭
月蝕すぐ柊の花ほのめけり 寿美子
仕上りはムンクの叫び南瓜彫る 春愁
特大の南瓜くりぬき子らはしゃぐ 素人
柊の花やこの家に想ひ人 やんま
山積みの未決書類や冬に入る 素人
立冬や鳩も雀もひとりぼち 白馬
幼名に呼ばるる夫や冬法事 しゐ
子ら走る南瓜頭巾に黒マント やんま
だめ出しは妻の十八番や花柊 春愁
柊の花や戦争未亡人 風子
立冬の天地返しにみみず出る 実生
首筋の冷えを覚えて冬に入る 万歩