第311回桃李12月定例句会披講

選句方法:天地人方式(各3、2、1点)
兼題:雪見舞、暦果つ、降誕祭

題詠または当季雑詠

兼題T 雪見舞
兼題U 暦果つ
兼題V 降誕祭

12月18日(土)投句開始
12月25日(土)投句締切 翌日選句開始
12月31日(金)選句締切 新年に披講

投句: 素蘭、春愁、万歩、白馬、しゐ、やんま、鈴居、寿美子、秋童子、翔河川、英治、実生、明子、風子、丹仙
選句: やんま、風子、水、春愁、しゐ、素蘭、寿美子、鈴居、英治、秋童子、丹仙、翔河川、明子

披講

・9点句

幸せの収支はとんとん暦果つ  春愁
<やんま(人)>
あちらこちらと旅を楽しんだが大病もした。収支はトントンか。

<風子(人)>
一茶の「目出度さもちゅう位なりおらが春」を彷彿させる一句。

<寿美子(地)>
大変な2年でした。それでも今迄気づかなかった幸せもありました
新年もお世話になります。よろしくご指導おねがいいたします

<翔河川(地)>
ほんとに

<明子(天)>
これこそが幸せ!

すこやかに母おはす村雪見舞い  英治
<しゐ(天)>
すこやかでいてさえくれれば、、、と、かつて母が子に望んだことを今、子もひたすら祈っている。

<秋童子(天)>
母上もきっとお喜びのことでしょう。

<翔河川(天)>
元気にお一人で


・6点句

濃淡の記憶残して暦果つ  万歩
<やんま(天)>
今年も様々な事があったがもう数日となった。穏やかであれ。

<英治(天)>
忘れる記憶ばかり。


・5点句

赤い鼻ぬっと出しけり雪見舞  やんま
<風子(地)>
塞ぎ込んだ人を見舞うには、おどけてみせるクラウンが良い。変に励ましの言葉や慰めの言葉より笑いが一番。

<寿美子(天)>
雪見舞 難しかった
色々のドラマが想像されて 句の奥行を楽しんでいます

降誕のオラショ琵琶にて唱へけり  丹仙
<しゐ(地)>
そこにはやわらかに「はらいそ」の光がさしているようだ。

<素蘭(天)>
ぞくぞくしそう


・4点句

聞こえるか天の友へと雪見舞  秋童子
<しゐ(人)>
友に先立たれ、雪見舞いができなくなったこの冬の寂しさが伝わります。
天から「おぅ、聞こえてるさ!」と応えてくれている気がします。

<鈴居(天)>
いっぱい向こうに行ってしまいました。

終電を見送る駅夫降誕祭  英治
<風子(天)>
駅員さんが最終電車を見送りながら、「今日はクリスマスかあ〜」と溜息をつく。 毎日同じ事
の繰り返し。だがその日は特別な気分になる。見知らぬ人に「メリークリスマス!」と声をかけ
掛けられる。日本より外国の駅を想像した。

<春愁(人)>
Merry christmas !!

聖樹の灯ティファニーブルーの小筥解く  春愁
<寿美子(人)>
洋画に見るような豪奢なクリスマス
素敵です

<丹仙(天)>
古き良き時代を偲ばせる物語のような情景に惹かれました。

喪にこもる無音の友へ雪見舞  寿美子
<水(人)>
共有の雪害などを話題にすれば、孤立感がやわらぎ、なぐさめられると思う。

<春愁(天)>
元気を取り戻して・・・


・3点句

親あれば子でもいられて暦果つ  しゐ
<秋童子(地)>
今年もずっと子どもでいられて。幸せなことでしたね。

<翔河川(人)>
生きていてくれれば

募金して笑顔いただくクリスマス  寿美子
<水(天)>
心のキャッチボール。

未完の句あまた記して暦果つ  寿美子
<水(地)>
短歌の素材になりますよ。新春にリフォームを。

<丹仙(人)>
未完の句のなかに将来を披くものがあるかも知れません。来年度に期待します。


・2点句

会ふことのかなはぬ時間暦果つ  明子
<素蘭(地)>
大政翼賛会のスローガンを思い出しますね。
「欲しがりません勝つまでは」
打ちてし止まん除夜のゴキブリ・のような・コロナウィルス

駅ピアノよりクリスマスソングかな  明子
<英治(地)>
いかにもの風情。

降誕祭小さなケーキふたりきり  白馬
<鈴居(地)>
しずかな夜です。

暦果つ刈り込み落ちし松活けて  翔河川
<丹仙(地)>
終わりの中に始まりがあり、残りのものから新しいものが生かされる摂理。
「暦果つ」の季語と見事に照応しています。

東京の晴れを詫びつつ雪見舞  しゐ
<英治(人)>
雪国のきびしさ。

<明子(人)>
どうしてこんなにも気候の差があるのだろう。日本海側の方々に
申し訳ないような・・・

久方の星真静かに降誕祭  素蘭
<明子(地)>
身の引き締まるような静けさ、降誕祭の原点と思います。

服薬にチェックを入れて暦果つ  英治
<春愁(地)>
服薬の・・・同感

返信のスマホ動画や雪見舞  春愁
<やんま(地)>
今やスマホ時代。孫の笑顔も動画で飛び込む。


・1点句

忍び寄るいくさの跫や暦果つ  丹仙
<秋童子(人)>
合同軍事演習、先制攻撃能力、改憲・・・。戦争への道をまた一歩。

自衛官募集の幟暮の市  しゐ
<素蘭(人)>
「流儀を守らず国を守りに行きましたよ」と嘆息する某師のお顔もはためいて…

白髪の真っ赤なドレス降誕祭  風子
<鈴居(人)>
いろいろ取れる。