投句: | 素蘭、寿美子、しゐ、春愁、やんま、風子、鈴居、実生、白馬、万歩、翔河川、明子、秋童子、丹仙 |
選句: | やんま、白馬、春愁、風子、しゐ、万歩、寿美子、鈴居、実生、素蘭、秋童子、翔河川、明子、丹仙 |
春寒し錻力の匣のがらんどう 素蘭
井戸一つ残る山城春寒し 寿美子
絵踏して生きよと語る受難像 丹仙
紅梅や母にまだある頬の艶 寿美子
権太坂投げ込み塚の薄紅梅 春愁
春寒しキエフに迫る戦車列 丹仙
絵踏めどもなお近づけるみくにあり しゐ
春寒や名札の目立つ植物園 明子
紅梅や女三代タカラヅカ 素蘭
平らかや踏絵拒みし果ての果て 秋童子
パソコンの機嫌不きげん春寒し 春愁
絵踏なりパンデミックの街模様 実生
改憲へ軋む歯車春寒し 秋童子
紅梅やあやせば笑いう赤ん坊 風子
静かなる建築現場春寒し 白馬
料峭の空伐採の音高く 明子
禁書をば踏絵のごとく読みふける 万歩
紅梅のキャラメル甘くランドセル 翔河川
心中に踏絵なるもの抱え込む 風子
春寒を理由に肩を引き寄せて 翔河川