投句: | やんま、風子、素蘭、寿美子、白馬、万歩、実生、春愁、しゐ、丹仙、秋童子、素人、翔河川、鈴居 |
選句: | 寿美子、風子、素蘭、しゐ、実生、秋童子、白馬、万歩、素人、翔河川、丹仙 |
韻を踏む歴史の轍春の泥 春愁
その先は戦の坩堝鳥帰る 寿美子
春泥をよけ行く靴はおろしたて 翔河川
初蝶来 か行変格こ・き・くれ・こよ 春愁
初蝶の河の光に溶けにけり 寿美子
春の闇世界もわれも無力なる しゐ
被災者を小さく励まし初の蝶 秋童子
再会の涙を拭う布も無く 鈴居
初蝶やりぼんでくくるミルフィール 風子
凍て緩むはるかな空に唸る凧 万歩
胸奥に一陣の風初蝶来 素蘭
春泥よ児らのなきがら抱きとめよ しゐ
初蝶来白く上下に戯れて 白馬
凍て返る浅き夢見て独裁者 春愁
薄氷を割るが男の子のならひとぞ 素蘭
春泥にゆく手阻まるロシア兵 素人
春泥や老いの歩幅の短かけれ やんま
春泥をつけて戻りぬ杖の母 寿美子
春泥を飛び越すきみの腕高く 翔河川
泣き歩む稚児後にする祖国なり 鈴居
初蝶よ初心者マークを付けてやろ 翔河川
春一番トヨタもマックも退散す 風子
指点字触れて伝へり初蝶来 丹仙