第316回桃李5月定例句会披講

選句方法:天地人方式(各3、2、1点)
兼題:麦秋、薔薇、薄暑

題詠または当季雑詠

兼題T 麦秋
兼題U 薔薇
兼題V 薄暑

5月29日(日)投句開始
6月05日(日)投句締切 翌日選句開始
6月12日(日)選句締切
6月13日(月)披講

5月句会開催の遅れをお詫びします。

投句: 寿美子、春愁、白馬、素蘭、やんま、素人、風子、鈴居、しゐ、秋童子、明子、実生、丹仙
選句: しゐ、鈴居、風子、素蘭、秋童子、寿美子、明子、丹仙

披講

・10点句

白薔薇をはりよければ良しとせむ  素蘭
<風子(地)>
献花代の前で故人を偲んでいるのか。

<寿美子(天)>
我が人生もかくありたいと思います

<明子(地)>
良しとしましょう。白薔薇を見ているとなぜか納得できます。

<丹仙(天)>
薔薇は様様な物語を内に秘めています。高貴なる白薔薇はなにかそのような物語の潔い終末を暗示していますね。


・7点句

時々はマスクを外す街薄暑  素人
<鈴居(地)>
マスクと初夏はイマドキを表わす。

<風子(人)>
マスク不要の時がまちどうしい。

<明子(天)>
実感ですね。そろそろ外してもいいと思うけど・・・

<丹仙(人)>
マスクをすべきなのか、しなくてもよいのか日本の今の曖昧な状況をよく映し出しています。


・6点句

紅の薔薇語りけり五旬祭  丹仙
<鈴居(天)>
ばには異国情緒な香りがあるのかなー。

<素蘭(天)>
炎を模して薔薇の花びらを撒く教会もあるそうな

麦秋や吉良へ十里の道標  寿美子
<鈴居(人)>
旅好きだったおじいちゃんを思い出します。

<風子(天)>
麦秋を背景に芭蕉さんが佇んでいそうな吉良街道。

<素蘭(地)>
義央公の遺徳をたたえる名跡はその名も金堤(こがねづつみ)とか。。


・4点句

麦の秋戦果て無きウクライナ  素人
<秋童子(地)>
実りの大地に無慈悲な仕打ち。沈痛な日々です。

<寿美子(地)>
私たちの本音!


・3点句

麦秋の野辺に無人の青物屋  風子
<しゐ(天)>
おおらかな景色が目に浮かぶ。青物屋のお客さまは小さな動物たちで、お支払いは葉っぱのお金??などと、想像は広がるばかり。

窓という窓開け放つ薄暑かな  しゐ
<秋童子(天)>
この開放感、この季節ならでは、です。


・2点句

麦秋の2色切り裂き戦火かな  秋童子
<丹仙(地)>
小麦の産地として有名なウクライナの今の状況をよく表現していると思いました。ウクライナの国旗は青空と大地の麦を象徴する2色。ただし、「2色切り裂き戦火かな」ではなく「2色切り裂く戦火かな」としたほうが句姿がすっきりと立ちあがります。

雹が降る薔薇も野菜も花が散る  実生
<しゐ(地)>
聴覚的にも視覚的にも、とにかく、バラバラバラと。


・1点句

青色のワイン飲み干す薄暑かな  丹仙
<素蘭(人)>
薄暑にサムシングブルーのワイン…Cheers!

観世音あまた近江路麦の秋  素蘭
<明子(人)>
渡岸寺の十一面観音の面影が浮かびました

麦秋や男一匹鎌を研ぐ   やんま
<しゐ(人)>
これからたった一人でこの麦を刈り取るのだろうか。

返事なく君薔薇のごと佇めり  鈴居
<秋童子(人)>
何があったのでしょうか。気になります。

街薄暑人気の店に長き列  明子
<寿美子(人)>
今日はもう酷暑です