投句: | 春愁、素蘭、鈴居、しゐ、実生、秋童子、翔河川、素人、英治、明子、寿美子、丹仙、風子 |
選句: | 寿美子、鈴居、英治、秋童子、しゐ、春愁、素蘭、実生、風子、翔河川、明子、丹仙 |
靴入れは恋の私書箱青りんご 春愁
すれ違う男日傘の増えしこと しゐ
ほんのいま着いたばかりよ白日傘 春愁
青りんご津軽ことばの語尾やさし 翔河川
青林檎囓りてLGBTと言ふ 丹仙
アルプスの風のにほひの青林檎 寿美子
祇園会は老いても祖母の手の力 実生
黒日傘ロンドン橋はまだ落ちぬ 丹仙
白日傘化けて出るならモネの庭 素蘭
日傘来る母によく似た白日傘 寿美子
山かげに日傘かくるるまで泣く子 英治
青リンゴ怒りは一夜野放しに 翔河川
祇園会の友より届く生中経 風子
祇園祭注連きる稚児の潔し 寿美子
祇園会のあの鉦の音よ掛け声よ 秋童子
さりげなく若冲の手も屏風祭 明子
自転車を並べて帰る青林檎 明子
日傘行くガラスと鉄のダイバーシティー 翔河川
日向道歩きたくなる日傘かな 秋童子
宵山や末のいもうと腹違ひ 春愁
青りんご独りよがりな主義主張 素人
青林檎わが青春の遥かなる 秋童子
井の中に覇者やあるべき青林檎 素蘭
祇園会に口ふさがれて集ひをり 英治
トルストイのロシアよかえれと祈る夏 しゐ
橋渡りかけて佇み白日傘 明子