第320回桃李9月定例句会披講

選句方法:天地人方式(各3、2、1点)
兼題:良夜、秋桜、国葬

題詠または当季雑詠

兼題T 良夜
兼題U 秋桜
兼題V 国葬

9月16日(金)投句開始
9月23日(金)投句締切 翌日選句開始
9月30日(金)選句締切
10月1日(土)披講

投句: 英治、風子、素蘭、明子、白馬、実生、しゐ、素人、鈴居、春愁、翔河川、寿美子、秋童子、丹仙
選句: 寿美子、英治、素人、しゐ、春愁、実生、鈴居、風子、明子、素蘭、秋童子、翔河川、丹仙

披講

・11点句

雨あがる熱田の杜の良夜かな  素蘭
<寿美子(天)>
今年の名月は見事でした。神さびた熱田神宮の森で仰ぐさぞかし美しかったことと共鳴します

<英治(地)>


<鈴居(天)>
静かな夜でしょうか。

<丹仙(天)>
語調がが快く、良夜の句にふさわしい。


・7点句

コスモスや見え隠れする子の頭  明子
<寿美子(地)>
秋桜の明るさ、優しさが素敵

<しゐ(天)>
その姿、その声の何と愛おしいこと。

<丹仙(地)>
コスモスの佇まいが、見え隠れする子供の様子に重なり詩情を醸し出している。

炭坑節つぶやき仰ぐ良夜かな  白馬
<実生(天)>
良夜にふさわしい。今年は大きく、くっきりと見えた。

<風子(地)>
「月が〜出た出た〜月が出た〜』良い歌ですね。NYに長く生活しましたが炭坑節が流れると体が自然に踊り出したものです。日本人であることを自覚しました。

<翔河川(地)>
見上げながら


・6点句

あそび田の風の饒舌秋ざくら  春愁
<しゐ(地)>
コスモスと風のおしゃべり。今日は風の声がややまさっているもよう。

<秋童子(天)>
「あそび田」「風の饒舌」という表現、平仮名と漢字の絶妙なバランスに惹かれました。

<丹仙(人)>
風の饒舌という表現に惹かれました。


・5点句

老いてまたヨット一人の良夜かな  丹仙
<春愁(天)>
海図なき余生もまた良かれ

<素蘭(地)>
良夜のクルージングなら最高でしょうね。
さりながら今年の台風、かの赤帆ヨットとヨットマンは…なんくるないさー?

休耕を強いられし田に秋桜  しゐ
<英治(人)>


<素人(人)>
あるある感に一票。

<明子(天)>
あの明るい美しさの裏にあるものを考えさせられます。

はらからもつつがなくあり良夜かな  しゐ
<素人(天)>
今年はお互いに元気で名月を共有できる。あと何度あることか。

<明子(人)>
もう言う事はありません。

<翔河川(人)>
同胞が元気で


・4点句

静寂に座す共白髪良夜かな  秋童子
<春愁(人)>
子育ても終わり、二人

<翔河川(天)>
喋らなくても

どこまでも道の両側秋桜  素人
<英治(天)>


<風子(人)>
シンプルに秋桜の有り様を表現して素敵です。

秋桜を一本捧げ告白す  白馬
<素蘭(天)>
調和か混沌か、その後の展開が気になる。。。

<秋童子(人)>
コスモスで「告白」ですか!?


・3点句

「国葬」に値上がる花や秋彼岸  しゐ
<風子(天)>
飛んだところにとばっちりですね。コロナで散々国費を使っている上にどこからこの費用は湧いて来るのか不思議です。

再会を約した駅の秋桜  寿美子
<実生(地)>
ロマンチックな、私の近くにはこのような駅なし。

<鈴居(人)>
秋桜がひっそりとしていてよいですね。


・2点句

王冠を尊ぶ人々邪心無く  白馬
<鈴居(地)>
イギリス国民をを見習って、形はどうあれ、国に尽くした人に国民か心のこもった哀悼の尽くせる葬儀にして欲しい。

厭離穢土大きな月の昇りけり  寿美子
<春愁(地)>
今年の中秋の名月は、きれいでした

手術して得たる七年余の良夜  英治
<明子(地)>
大切な大切な七年です。

民かくも慕う国葬天高し  秋童子
<素人(地)>
エリザベス女王の国葬。感動しました。それに比べて民の半数が反対してる国葬も強行される見通し。

外つ国の乙女の琴や秋桜  丹仙
<秋童子(地)>
パンドゥーラを奏でるウクライナの女性でしょうか。日本での暮らしに、少しでも幸あれと願うばかりです。


・1点句

うそ寒や国葬にもある真と偽と  明子
<実生(人)>
国葬にふさわしいか。

庭石のしらじら丸く良夜かな  明子
<しゐ(人)>
静かにふけていく今宵。

まやかしの笑顔の遺影かまど馬  素人
<寿美子(人)>
葬式とは残された人のためにする仕来りとこの頃感じています。
死者はこのような葬儀を望んでいたか?かまど馬がいささか気の毒な
きもしますが

世の中は勝つてなんぼや蚯蚓鳴く  寿美子
<素蘭(人)>
負けるが勝ちとも、、、