投句: | 碁仇、楽人、葉子、旅遊、省吾、香世、木菟、英梨子、千依、智志、真、上智、剛、純奈、渓美、悠久子、重陽、池之端、ひとし、雲外 |
選句: | 葉子、旅遊、雲外、楽人、松、碁仇、省吾、重陽、香世、木菟、暁生、悠久子、上智 |
馴鹿の橇の飛び越す冬銀河 葉子
書を読まぬ乙女ら多し一葉忌 旅遊
日溜まりの猫のあくびや落ち椿 葉子
年惜しむ気持ちもゆとりも無い今年 省吾
年惜しむ波紋の亀はゆるやかに 池之端
つらきこと続き続きて冬至かな ひとし
脳に咲くオルゴールの音氷点下 池之端
冬耕に従ふ鷺の四五羽かな 雲外
かのひとを椿のもとに立たせたや 木菟
蟻一匹櫨の落葉に動かざる 重陽
枯れてなお形とどめる赤の花 千依
通されてほんのり紅の斑の椿 悠久子
焼き菓子の香る厨で毛糸編む 楽人
からっかぜうねる木立と我の影 上智
重ねあう唇椿になりにけり 池之端
裏路地の椿に宿る薄日かな 楽人
冬の日や虚空に消えし悲しみも ひとし
鈴の音にひたりと止まる街の音 智志
木枯らしに離れゆく子の背と影と ひとし
韓信の生まれ変はりて虎落笛 碁仇
飼いねこの寝る位置変わる気がつけば冬 英梨子
2000年なったところでなにもなし 剛