第334回桃李11月定例句会披講

選句方法:天地人方式(各3、2、1点)
兼題:今朝の冬、七五三、中東戦争(不言題)

題詠または当季雑詠

兼題T 今朝の冬
兼題U 七五三
兼題V 中東戦争(不言題)

11月15日(水)投句開始
11月22日(水) 投句締切 翌日選句開始
11月29日(水)選句締切
11月30日(木)披講

投句: 素蘭、白馬、寿美子、しゐ、ヨアヒム、春愁、風子、翔河川、秋童子、素人、明子、実生、丹仙
選句: 寿美子、素人、素蘭、しゐ、実生、ヨアヒム、風子、明子、春愁、秋童子、白馬、翔河川、丹仙

披講

・14点句

死者の数魂の数冬の星  しゐ
<ヨアヒム(天)>
魂の数⇨冬の星という発想が凄い。

<風子(天)>
死者の数、魂の数とは?凛々しいね〜

<明子(天)>
この僅かな期間に一万何千という魂が星となりました

<春愁(人)>
心痛みます

<秋童子(地)>
おびただしい数の死者や魂が、いまは夜空の星となって・・・。

<丹仙(地)>
中東戦争、数多くの死者の物言わぬ魂の無念さが良く伝わります。


・7点句

配達の少年の指に今朝の冬  丹仙
<しゐ(天)>
受け取った荷物の冷たさに、少年の手指の冷たさを思わずにいられない人のあたたかいまなざし。

<秋童子(人)>
配達する少年の指先にも小さな冬が。

<翔河川(天)>
新聞でしょうか


・6点句

使われぬちりとり路地に今朝の冬  翔河川
<寿美子(人)>
得も言われぬ無力感のくすぶる朝
納得の詩情です

<ヨアヒム(人)>
冬の寒さ・侘しさが伝わってくる。

<明子(地)>
何気ない静かな佇まい。でもたしかに冬が来ているのです

<春愁(地)>
あるある

日々消ゆる命の重さ悴めり  明子
<寿美子(天)>
どうしようもない無力感、共鳴します

<秋童子(天)>
連日の非情な攻撃で奪われていくガザ市民の命。身も心も悴みます。


・5点句

赤き前緒すこし調へ七五三祝ひ  春愁
<寿美子(地)>
履きなれない草履の鼻緒、七五三祝が良く効いています

<丹仙(天)>
「すこし調え」というところ音律も調って、ほほえましい情景が目に見えるようですね。

今朝の冬不整脈かな鳩時計  春愁
<素人(地)>
食後の薬飲み忘れるな

<実生(天)>
鳩時計不整脈寒いからかな。ふと笑ってしまった。


・4点句

七五三願つてもなき青空に  明子
<しゐ(地)>
明るさに満ちていてほっとします。

<ヨアヒム(地)>
子を想う親の気持ちがくっきりと示されている。

冬に入る武蔵野は日に恵まれて  明子
<素蘭(天)>
いわゆる Indian summer.冬支度にもってこいの日和ですが…

<丹仙(人)>
立冬の頃の武蔵野はたしかにこの句の通りでしたね。本格的な冬に入る前のつかの間の恵みの日。


・3点句

聖堂に幼きマリア七五三  丹仙
<白馬(天)>
教義は違えど。可愛らしい。

せんそうはしちやいけないよ七五三  秋童子
<素人(人)>
日本の平和あり難きかな

<素蘭(人)>
三つ子の魂百までと。。。

<明子(人)>
もうこれ以外言う言葉はありません。

温もりが心地よすぎる今朝の冬  素人
<春愁(天)>
暖冬続きます

冬のガザ爆撃音に泣く嬰児  丹仙
<素人(天)>
生きていたいとひたすら祈る


・2点句

我執こそ事始まり寒夕焼  寿美子
<実生(地)>
どんな時にもあるよ。情けないけど。

竹千代のやうな男の子や七五三  寿美子
<風子(地)>
凛々しいね〜

橋の灯のまだ消えやらず今朝の冬  寿美子
<しゐ(人)>
目覚めてから夜が明けるまでの少し物悲しい時間を、そうっと慰めてくれるような橋の灯り。

<風子(人)>
日出が6時半ごろ。遅い。

一つ子にポケットいくつ七五三  素蘭
<翔河川(地)>
少子化で

目には目を民は息絶え冬に入る  秋童子
<白馬(地)>
戦争はいつもこうですね。

ガザ荒れぬ裏で糸引く者あらむ  白馬
<素蘭(地)>
陰謀論と言われても、、、


・1点句

兼題に蘇る過去七五三  ヨアヒム
<実生(人)>
思わず私も妻も若く、長男5歳と次男2歳の時に撮してもらった写真を探してしまった。二人息子、上は頭髪薄くなり、下は真っ白。

冬帝や平和のための戦さとや  風子
<翔河川(人)>
勝手な言い分で

装いに迷い迷いて今朝の冬  風子
<白馬(人)>
防寒に主眼を置こうか、それともファッションに。