第335回桃李12月定例句会披講

選句方法:天地人方式(各3、2、1点)
兼題:冬帽、年の暮、大谷翔平(不言題)

題詠または当季雑詠

兼題T 冬帽
兼題U 年の暮
兼題V 大谷翔平(不言題)

12月15日(金)投句開始
12月22日(金)投句締切 翌日選句開始
12月29日(金)選句締切 
12月30日(土)披講 

投句: やんま、しゐ、素蘭、風子、春愁、寿美子、秋童子、ヨアヒム、実生、白馬、翔河川、明子、丹仙
選句: やんま、春愁、寿美子、風子、しゐ、実生、白馬、素蘭、ヨアヒム、翔河川、明子、秋童子、丹仙

披講

・13点句

ゐるはずの無き人に似て冬帽子  明子
<春愁(人)>
あの人はもういない

<風子(人)>
面影を追い続けるあなた。もう少し時間が必要ですね。

<しゐ(天)>
いるはずのない人は胸の中に居続けていて、時折、その面影とすれ違う。

<ヨアヒム(天)>
「ゐるはずの無き人」は、亡くなられた方か、それとも恋人だった人かーー。

<翔河川(天)>
無き人に

<秋童子(地)>
ふとした拍子に、あまりに似ているのでびっくり。


・9点句

ベツレヘム瓦礫の街の年暮れて  丹仙
<寿美子(地)>
何とか人類の神様を一体化できないでしょうか❣

<風子(天)>
無事であろうとなかろうと戦場の街は暮れてゆきます。

<明子(天)>
何と悲しい年の暮でしょう。祈る言葉がありません。

<秋童子(人)>
キリスト生誕の地も、今年は一変。


・8点句

煩悩に被せて歩く冬帽子  やんま
<白馬(天)>
頭の中身は煩悩(凡脳)か。

<素蘭(地)>
だから目深に、、、

<翔河川(地)>
未だ持て余して

<丹仙(人)>
「煩悩」と「冬帽子」の取り合わせに諧謔味があります。


・7点句

逆らわず妻の指揮下に年の暮  秋童子
<春愁(地)>
それが一番

<実生(人)>
年の暮れだけでなく、1年中です。

<白馬(地)>
例えば煤払いとか。

<明子(地)>
穏やかに年末を過ごすコツのようなものですね。


・6点句

独り行く道なき道や寒昴  秋童子
<春愁(天)>
孤高なるスーパースター

<実生(天)>



・5点句

こはさるる森の沈黙年の暮  しゐ
<ヨアヒム(地)>
 聞こえない森の悲鳴が聞こえて来そう。

<秋童子(天)>
いずれ伐採される森の木々が静かに抗議しているのでしょう。
いま欧米の大都市では、地球温暖化対策として街路や広場の植林を懸命に進めているのに、日本はまるで正反対。再開発や公共工事などに伴い、都市の貴重な森や樹木が次々に失われています。

灯が映る濡れた道ゆく冬帽子  翔河川
<素蘭(天)>
路面を光らせるため水を撒いて道路を濡らしておく、映像美にこだわる撮影の常套手段だそうですが、この句、そんなワンショットのよう。

<丹仙(地)>
一瞬を捉えた情景が鮮やかに眼に浮かびます。


・4点句

亡父に似し夫の昨今冬帽子  しゐ
<明子(人)>
我が家でも今実感しています。

<丹仙(天)>
年をとると亡父にますます似てくると連れ合いに言われるのは、ままあることですね。「冬帽子」がよく効いています。


・3点句

冬帽子昔の吾とすれ違ふ  春愁
<実生(地)>
昔の我、戻りたい。

<翔河川(人)>
デジャブが

冬帽のとんがっている頭蓋骨  風子
<やんま(天)>
鏡に映した自分の顔か。

若き日のオレンジ色の冬帽子  ヨアヒム
<寿美子(天)>
わが身に引き寄せて甘やかな詩情に感銘します


・2点句

大花火冬のドジャース華やぎて  春愁
<風子(地)>
大歓迎ですね。

翔の字を二本筆にて書納む  丹仙
<やんま(地)>
私の二刀流はこれくらいなもの。

そら豆苗落ち葉かけて冬帽子  実生
<しゐ(地)>
わぁっ、そら豆になりたい!

初夢や大谷翔平三冠王  ヨアヒム
<寿美子(人)>
夢で終わりませんように‼

<素蘭(人)>
翔んでL.A.  FLYING OF DREAMS。。。

貧乏と言ふ純潔や年の暮  やんま
<しゐ(人)>
キリッとした空気に触れた気がする。

<白馬(人)>
今年も何とか越せそうです。


・1点句

久方の光のリズム年の暮  素蘭
<やんま(人)>
あちらもこちらも電飾の街の風景に。

冬帽子たくさんの過去見聞きして  翔河川
<ヨアヒム(人)>
それだけ愛着がありますネ。