投句: | 春愁、素蘭、しゐ、白馬、寿美子、翔河川、実生、風子、ヨアヒム、丹仙、秋童子、明子 |
選句: | 春愁、しゐ、寿美子、風子、実生、明子、ヨアヒム、翔河川、秋童子、素蘭、丹仙 |
鋤き返す土黒々と春兆す 明子
「舟唄」を聴きつ悼みつ麦を踏む しゐ
たたなづく秩父連山麦を踏む 春愁
麦を踏む男の腰の万歩計 寿美子
抵抗のさまざまなかたち兜太の忌 しゐ
稚児のくつ踏み出す一歩下萌ゆる 春愁
鳥声の日々増ゆる土手青みたり 明子
春浅し白衣の少年聖歌隊 丹仙
聖灰を被りし農婦麦を踏む 丹仙
蕗の薹蕗の若葉に隠れたり 実生
下萌を辿る幼な子けんけんぱ 秋童子
大団円ならぬことわり麦を踏む 素蘭
ボランティアの少年少女下萌ゆる 寿美子
早春の息吹ただよふ雑木山 寿美子
早春やハイネの詩つと口の端に 春愁
とんねるを抜け早春の山又山 風子
西坂に立つ殉教碑下萌ゆる 丹仙
麦を踏む赤城榛名を目交ひに 明子