第340回桃李5月定例句会披講

選句方法:天地人方式(各3、2、1点)
兼題:五月、新樹、飛魚

題詠または当季雑詠

兼題T 五月
兼題U 新樹
兼題V 飛魚

5月15日(水)投句開始
5月22日(水)投句締切 翌日選句開始
5月29日(水)選句締切 
5月30日(木)披講  

投句: 白馬、寿美子、春愁、しゐ、素蘭、秋童子、風子、実生、素人、翔河川、明子、丹仙
選句: 素人、春愁、寿美子、風子、実生、翔河川、秋童子、素蘭、白馬、しゐ、明子、丹仙

披講

・8点句

風五月大河に沿いてペダル漕ぐ  白馬
<素人(天)>
多摩川の川崎側を河口まで走ってみました。芦原が広がって葦切りが盛んに鳴きかわしていました。

<寿美子(天)>
自転車を新車に乗り換えました。
 同感 爽快感を満喫しています

<素蘭(人)>
風薫る五月、堤防道路を颯爽と。

<丹仙(人)>
まことに気持ちの良い句ですね。


・7点句

閼伽桶の水たぷたぷと新樹光  寿美子
<春愁(地)>
若葉の瑞々しさが伝わる

<風子(人)>
仏に供える閼伽水をくみ入れて持ち運ぶための手桶。普通銅製で、径、高さとも一〇センチメートルぐらいの円筒形で弦(つる)をつける。グーグルから調べた。それを踏まえて新樹光。取り合わせの妙。

<しゐ(地)>
神聖な水と新樹のきらめきが、読む者の心身をも浄めてくれる気がしました。

<丹仙(地)>
静かな光の中で、閼伽桶の水の揺らぎが聞こえてくるようです。

幾千の鳥歌わせて新樹揺る  しゐ
<翔河川(天)>
鳥の大合唱

<秋童子(地)>
明るい木漏れ日に、鳥たちも喜んでいることでしょう。

<白馬(地)>
新樹が一本ならば、豪快な句ですね。


・5点句

飛魚翔ぶ群青世界恣  素蘭
<寿美子(地)>
飛魚になった気分 海の青さが迫ります
下五 ほしひまま はいかがでしょうか。

<丹仙(天)>
群青の世界を恣に飛び跳ねる飛び魚のこころに惹かれました。

目も耳も嬉し五月の森行けば  明子
<素人(人)>
素直にそう思います。

<風子(天)>
五月は一年中で一番好きな月です。私の誕生日があることも一因ですが。。。

<秋童子(人)>
見ても、聴いても、匂っても新鮮で。五月の森は本当に心が弾みます。

夜の新樹写経の筆の遅々として  寿美子
<春愁(天)>
写経ですか、爽やか過ぎて進まぬ筆。Me to!!

<明子(地)>
思う事が多く、手がついつい止まってしまう。夜の新樹、が言葉にならない
感覚を伝えているように思います。


・4点句

五月闇猫たんたんと爪を研ぎ  翔河川
<実生(天)>
猫ほしい。いなくなってもう直ぐ1年。寂しい。

<白馬(人)>
恐ろし気な---。


・3点句

下校の子新樹並木に手話弾む  素人
<しゐ(天)>
特別に美しい言語が、輝くような緑の中で交わされている。

小面の口元ゆるぶ新樹光  春愁
<素蘭(天)>
新樹光に照る面、高揚というより恍惚。。。

飛魚よおもい切りとべ鳥になれ  風子
<白馬(天)>
おおらかな句ですね。中7が良いですね。

一枝も一山もみな新樹かな  翔河川
<秋童子(天)>
野にも山にも瑞々しい緑があふれて。目が覚めるような季節です。

ベビーカーによきと児の足聖五月  春愁
<明子(天)>
まるまるとした元気一杯の幼子の足。五月に相応しいと感じます。


・2点句

飛魚とぶやフェリーの窓に三宅島  明子
<素人(地)>
愉しい小旅行となる予感。

魂の解き放されて新樹光  風子
<実生(地)>
そうか森に行こう。

飛魚のとんで輝く沖の島  寿美子
<風子(地)>
沖の島が「お!」とびっくり輝いて見えた。ファンタジーが面白い。

寝てもまた覚めても五月の中にあり  しゐ
<翔河川(地)>
気持ちの良い季節

若き日の飛魚士官せし兄追うて  春愁
<素蘭(地)>
群青の海、矢庭に滑空する飛魚、トルネードする鰯・バラクーダ…


・1点句

ザカリヤの讃歌に息吹く新樹かな  丹仙
<寿美子(人)>
ベネディクトゥス ガザにも新樹が芽吹きます様に

飛魚のおのれ忘れて空の旅  秋童子
<実生(人)>
飛魚てかわいそう。

飛魚のひとっとびして消へ失せり  素人
<明子(人)>
飛魚のスピード感、勢いを感じさせます。

花みかん亡姑に呼び止められしかと  しゐ
<翔河川(人)>
気配が

日に日にと色重ね行く新樹かな  秋童子
<春愁(人)>
今が一番いい季節

山深しいずれ大樹となる新樹  白馬
<しゐ(人)>
希望を感じます。