投句: | 白馬、寿美子、春愁、しゐ、素蘭、秋童子、風子、実生、素人、翔河川、明子、丹仙 |
選句: | 素人、春愁、寿美子、風子、実生、翔河川、秋童子、素蘭、白馬、しゐ、明子、丹仙 |
風五月大河に沿いてペダル漕ぐ 白馬
閼伽桶の水たぷたぷと新樹光 寿美子
幾千の鳥歌わせて新樹揺る しゐ
飛魚翔ぶ群青世界恣 素蘭
目も耳も嬉し五月の森行けば 明子
夜の新樹写経の筆の遅々として 寿美子
五月闇猫たんたんと爪を研ぎ 翔河川
下校の子新樹並木に手話弾む 素人
小面の口元ゆるぶ新樹光 春愁
飛魚よおもい切りとべ鳥になれ 風子
一枝も一山もみな新樹かな 翔河川
ベビーカーによきと児の足聖五月 春愁
飛魚とぶやフェリーの窓に三宅島 明子
魂の解き放されて新樹光 風子
飛魚のとんで輝く沖の島 寿美子
寝てもまた覚めても五月の中にあり しゐ
若き日の飛魚士官せし兄追うて 春愁
ザカリヤの讃歌に息吹く新樹かな 丹仙
飛魚のおのれ忘れて空の旅 秋童子
飛魚のひとっとびして消へ失せり 素人
花みかん亡姑に呼び止められしかと しゐ
日に日にと色重ね行く新樹かな 秋童子
山深しいずれ大樹となる新樹 白馬