投句: | 春愁、素蘭、風子、寿美子、しゐ、素人、白馬、翔河川、ヨアヒム、明子、秋童子、実生、丹仙 |
選句: | 春愁、寿美子、素人、しゐ、秋童子、白馬、素蘭、実生、翔河川、明子、風子、ヨアヒム、丹仙 |
片影を出る一歩の怯みをり 寿美子
空蝉や命かけたる眼の光 寿美子
土砂降りの町をぬけ来て二重虹 春愁
片陰に先客の居て通り過ぐ 素人
虹の橋わたれば逢えるかも知れず 風子
片陰を伝う子猫の尻尾かな 白馬
虹の足見たく走りし幼き日 秋童子
傘さしてなほ片蔭を歩みけり 素蘭
空蝉をとをも集めて罐の中 素蘭
世に未練秋の空蝉爪深く 春愁
ヘルモンの白き岩肌虹立ちぬ 丹仙
渥美より鳥羽へ大きな虹の橋 寿美子
片影や傍に遺る駒つなぎ 春愁
一枚の葉裏に三つ蝉の殻 明子
空蝉とう小部屋に夜気の残りをり しゐ
片影を探す真昼の大都会 風子
伐らるるを知らぬ並木の片陰り しゐ
虹かかる島と島をば結ぶ橋 素人