投句: | 素蘭、風子、春愁、しゐ、白馬、寿美子、丹仙、翔河川、秋童子、志音、ヨアヒム、明子、実生 |
選句: | 実生、風子、寿美子、志音、しゐ、素蘭、白馬、翔河川、ヨアヒム、秋童子、明子、春愁、丹仙 |
言はざりし言葉の重さ秋出水 素蘭
野仏の裾あらふ雨捨て子花 春愁
ご公儀の不浄払ふや秋の雷 春愁
新月の魚類は歌ふ礁かな 素蘭
棄て舟の艫のみ見ゆる秋出水 明子
亡き人は大空になほ彼岸花 ヨアヒム
泥の家泥の田畑秋出水 しゐ
彼岸花の丘にクルスの墓六基 志音
拉致されし吾娘に哭すや彼岸花 丹仙
秋出水乗り捨てられたEV車 丹仙
だるまさんがころんだ束の間の秋 風子
彼岸花雨粒抱き光おり 翔河川
気がつけば父の命日彼岸花 実生
自転車の一旦停車彼岸花 寿美子
ポスターは十人十色ちんちろりん 寿美子
曼珠沙華つま先立で舞うプリマ 翔河川
病む地球溢れる涙秋出水 秋童子
秋出水かっぱの行方杳として 春愁
秋出水生活の橋流されて ヨアヒム
幼子の天然パーマ彼岸花 白馬
鴉にもはらからあらむ秋出水 寿美子
今年また逢いに行こうか彼岸花 風子
背くらべしてる椎の実小楢の実 明子
津波跡軒端に高し海猫の聲 丹仙