投句: | 春愁、素蘭、白馬、寿美子、実生、素人、ヨアヒム、しゐ、風子、丹仙、翔河川、秋童子 |
選句: | 寿美子、素人、しゐ、実生、秋童子、翔河川、風子、素蘭、丹仙、春愁 |
百千鳥古窯出土の四耳の壺 寿美子
長々と麦踏む影や大落暉 春愁
ふたりして近づき離れ麦を踏む 素人
ぬばたまの海苔弁の味梅二月 素蘭
百千鳥しばし黙せよ吾も祈る 丹仙
足占はや昭和五年の麦を踏む 素蘭
梅ふふむふるさとは今日もゆき、ゆき、ゆき しゐ
麦踏のイヤホーンより新世界 風子
麦踏はおどおど踏んで叱られた 実生
麦踏や名前を綽名で呼ばれけり 白馬
百千鳥少女にもある変声期 春愁
梅咲いて足元さらう詐欺集団 風子
浦上に新しき鐘麦を踏む 丹仙
通院の足ひき止むる梅一輪 寿美子
梅林に佇むふたり言葉なし 素人
百千鳥混声合唱好き勝手 秋童子
風もなく小枝が揺れる百千鳥 実生
梅林を抜け行く友の姿なほ ヨアヒム
麦を踏むゼロ回答を子らに告げ ヨアヒム
山里は山を砦に麦を踏む 寿美子