| 投句: | 素蘭、寿美子、白馬、しゐ、秋童子、風子、春愁、実生、翔河川、ヨアヒム、素人、明子、丹仙 |
| 選句: | 白馬、寿美子、素人、風子、しゐ、ヨアヒム、素蘭、実生、翔河川、秋童子、春愁、明子、丹仙 |
冴え渡る天の手妻や月の蝕 秋童子
言の葉の寄り添ひきれず秋の雨 風子
未完の絵花野にイーゼル立てしまま 春愁
大花野小さな花の風を知る 翔河川
皆既月食終われり庭の虫すだく 寿美子
逆算の余生に拍車秋しぐれ 春愁
雲走る早さ花野に寝ころべば 明子
引き算の始まる齢秋の雨 秋童子
靴先を濡らして戻る花野かな 寿美子
もののふの八十のクルスや秋黴雨 素蘭
秋雨や古文書の書庫灯ともして 明子
空想の花野を歩く虚しさよ 実生
熊鈴の鳴る通学路秋の雨 しゐ
月触はアンパンマンを呼んでいる 実生
花野ゆく聖母の立ちしルルドまで 丹仙
干乾びた街のいきづく秋の雨 寿美子
虫すだく赤黒き闇月の蝕 しゐ
この先に姥神の像夕花野 しゐ
秋雨止み草木一気に天を指す 白馬
袖で拭く車窓の曇り秋の雨 明子