投句: | 葉子、富章、悠久子、楽人、由起、省吾、香世、木菟、安康、登美子、旅遊、碁仇、暁生、夕日、重陽、雲外 |
選句: | 雲外、旅遊、香世、重陽、暁生、登美子、碁仇、楽人、悠久子 |
薄氷の一はけ残る森の径 木菟
寒鰤のこうべ野太き出刃を研ぐ 重陽
沈丁花そのくれなゐの匂ふ時 悠久子
それとなき諾のこたへと春の雪 木菟
届かぬもの届かぬままに春立ちぬ 夕日
薄氷の棚田どこまで飛鳥なる 雲外
寒月を隠しきれずに大けやき 重陽
節分や豆をかぞえて般若湯 暁生
早春のじつと動かぬ朝かな 碁仇
街の灯は凍りしままの夜明けかな 旅遊
モグラです仮眠状態春よ来い! 由起
靴の中より節分の豆ひとつ 楽人
しがらみをすべて忘れて鬼やらい 省吾
顔そむけ春の疾風をやり過ごす 登美子
薄氷に写るすがたの束の間に 省吾
薄氷や小鳥が滑るかもしれぬ 悠久子
節分や丑寅の闇深まれり 雲外
節分や豆の見つけしイヤリング 香世