投句: | 重陽、旅遊、富章、木菟、葉子、ひとし、香世、省吾、暁生、悠久子、楽人、碁仇、登美子、雲外 |
選句: | 碁仇、葉子、重陽、香世、省吾、雲外、暁生、楽人、登美子、悠久子 |
かわづの目うかべて泥田ぬるみけり 雲外
春泥の小径を拾ひ逢ひたさに 木菟
瓔珞のかすかな揺れや雛目覚む 葉子
春暁や人を恐れぬ猫の群れ 旅遊
わが腕ゆりかごにして春の昼 悠久子
梅の香にさそい誘われ夫婦づれ 省吾
靴少し重たくなりぬ春の泥 楽人
ミモザの黄連翹の黄のローマかな 葉子
朧月声も朧に響きけり 旅遊
鞭打ちになったこっくり春の午後 木菟
鱈の身をほぐせば春月中天に 雲外
春暁や闇退かぬ庫裡の隅 葉子
見てあればかんざしふるふよ古雛の 登美子
新郎も新婦も洗ふ春の泥 ひとし
校庭の春泥踏んで子ら巣立つ 暁生
頼もしき背になり次男卒業す 香世
跳ねるなら天まで跳ねよ春の泥 碁仇
春の陽やゆらりゆらりと夢心地 暁生
陸橋の影淡くして春寒し 旅遊