投句: | 旅遊、素蘭、天藤志織、星麿☆、千両、重陽、犬堂、香世、葉子、とびお、碁仇、頼髪、木菟、登美子、絵馬、愛、洗濯機、悠久子、省吾、暁生、池之端、一蟷 |
選句: | とびお、葉子、星麿☆、旅遊、天藤志織、重陽、暁生、頼髪、素蘭、香世、千両、省吾、悠久子、登美子、絵馬、洗濯機、池之端、碁仇 |
巨きもののたうつ如く芒原 重陽
酒蔵の乱るる甍後の月 暁生
ザビエルも立ちし御堂や菊匂ふ 絵馬
菊を切る手に過去帳の匂ひかな とびお
アワダチソウバブル崩壊モノトセズ 碁仇
秋の葉のかけ廻りおり古戦場 一蟷
夕べきて檸檬かすかに発光す 葉子
紅葉して桜ふたたび装へり 旅遊
セピア色の友よみがえる菊の酒 絵馬
菊枕久女の夢を追うてみる 素蘭
句に余るゆたかな秋を迎へけり 重陽
影薄く寄り添いし星後の月 星麿☆
空青く小菊は白く波打てり 悠久子
揺れながら話す瞳や後の月 天藤志織
秋潮の岩上鴉の独語かな 登美子
菊摘みて少女の如くはしゃぐひと 木菟
十三夜介護さる母の大笑い 香世
コスモスは目の高さなり高さなり 犬堂
月白くテレビが終わる秋の蚊帳 池之端
髪染めし若者もあり秋遍路 旅遊
秋の日や鬼籍の君の名もあだな とびお
行く秋や小さくなりし師を中に 重陽
酢加減もほどよき姑の菊膾 葉子
龍馬ならアワダチソウも愛でにけむ 碁仇
ひとり寝てひとり起きてる十三夜 頼髪
ひんやりと この人の掌は 十三夜 愛
秋日和会いたい人はただひとり 星麿☆
青みかん嫌はれぬやうに息してる 香世
原ちゃりを 盗られて秋に 風替わる 千両
ゆるゆると菊花おのれを展べてゆく 登美子
菊膾恩師肴となる夜かな 頼髪
乱菊を纏ひて恋の姫人形 悠久子
象の眼の悲しき夜や汽笛鳴る 絵馬