投句: | 絵馬、葉子、旅遊、灯心、素蘭、重陽、洗濯機、木菟、暁生、省吾、晴雲、愛、夜宵、富章、明子、頼髪、しゅう、あずき、十夜、登美子、香世、悠久子、やんま、冬月、七梟、星麿☆、若芽、とびお、めだか |
選句: | 葉子、とびお、星麿☆、夜宵、あずき、千両、旅遊、木菟、香世、灯心、頼髪、晴雲、七梟、重陽、やんま、暁生、省吾、明子、登美子、めだか、洗濯機、冬月、十夜、しゅう、悠久子、若芽、絵馬、素蘭 |
寒晴の白い鯨の跳ねるかな 十夜
偕老のにぎはひさりし注連の門 重陽
新世紀明けてなほ棲む焦がれかな 木菟
雪降りて小声覚へし少女かな とびお
除夜の鐘いま鳴る仕舞湯の妻よ 灯心
沈黙の予期せぬ長さ悴める 明子
年始客帰りしあとの桶の音 葉子
去年今年詫びて亭主は風呂磨く 絵馬
寒空の空気の刃透き通る 十夜
新世紀まずバイバイを覚えし子 香世
紅溶いてさっと刷いたる寒茜 登美子
湯上りにあわせ雑煮の三つ葉結う とびお
風邪の熱少し残して初昔 灯心
子午線をめぐりて今朝は新世紀 あずき
妻ふせり長女が仕切る三が日 省吾
湯を出でて現し身の重さ知り初むる あずき
新築のピンクの家の注連飾 香世
閉店の扉見事な注連飾 悠久子
新世紀目まで浸かって生きる理由 しゅう
雪もいい朝湯ぽつんと湯気もいい 七梟
旅の朝我が家恋しい雑煮かな 七梟
磯の子のささふ一竿冬うらら 重陽
水仙や祈りのやうに香しき 葉子
柏手にねがいを込める新世紀 暁生
ティンパニー響き新世紀の初明り 明子
初春の富士山立ったり屈んだり めだか
注連飾り赤い朝日に染まりけり やんま
注連縄も虚飾剥がされ灰となり 晴雲
新世紀地雷を食べるバクテリア 晴雲
冬籠る日射しを少し受け入れて やんま
酒漬けの魂無垢になずな粥 七梟
注連飾付けてる車見ないなあ 素蘭
アパートの扉にそっと注連飾 愛
新世紀古びし家のすきま風 葉子
ひゃくやっつ除夜の音数える湯船かな 夜宵
飛鳥路やもぬけの殻の墓凍てる 登美子
成人が絶えし国での成人祭 冬月
春を待つ蛹の中の新世紀 やんま
それぞれの春着揃えて湯あみかな 明子
短日や雑巾絞っている鴉 しゅう
ふわりあそぶ使わぬ納屋の注連飾り とびお
大寒や目覚ましの鳴る次つぎに 頼髪
青き茶の青さを愛でて新世紀 絵馬
闇汁に思ひ切ったる箸さばき 旅遊
新世紀迎える瞬間背筋伸び 星麿☆
門松の飾り落ちてるパチンコ屋 富章
七日粥手にもの云はぬホームレス 旅遊
新世紀さういふ梨があったやら 愛