投句: | 徳子、ぎふう、やんま、素蘭、旅遊、七梟、顎オッサン、康、夜宵、伊三、葉子、りこ、ゆきふね、暁生、鞠、英治、香世、絵馬、悠久子、冬月、重陽、明子、愛子、旻士、ぎを、木菟、登美子、水、めだか、于論茶、樂子、省吾、洗濯機、しゅう、若芽、とびお、頼髪、涼、晴雲、富章 |
選句: | 冬月、香世、ぎふう、顎オッサン、鞠、夜宵、伊三、水、葉子、徳子、しゅう、旻士、旅遊、晴雲、木菟、省吾、愛子、ぎを、頼髪、英治、七梟、素蘭、暁生、めだか、于論茶、明子、重陽、悠久子、登美子、りこ、洗濯機、涼、樂子、若芽、康、富章、絵馬 |
夕立や無口の庭師粗茶すする 水
病む人の汗拭ひやる今朝の秋 葉子
終戦忌候文の父の遺書 徳子
胸襟を開く羅漢やカンナ燃ゆ 愛子
朝顔や蒼き一露飲み込みぬ 顎オッサン
捻子を巻く時計も老いて終戦日 愛子
朝顔の垣に透けたる鎖骨かな めだか
あさがほや路地は鍛冶町桶屋町 明子
子離れを悩む贅沢終戦日 鞠
一年生朝顔抱へ戻りけり 頼髪
友来れば塔を見に行く西日中 康
てのひらに石を匂はす秋の水 絵馬
父はなほ丸坊主にて終戦忌 絵馬
野良猫の後を追い行く片かげり 省吾
終戦忌我何ひとつ為せぬまま 頼髪
減反の早稲刈り捨てし黒き汗 絵馬
身のうちに鐘低く鳴る終戦日 明子
絵日記の朝顔咲かぬままとなり ぎふう
ひと口に火照り鎮めし秋の水 明子
ゆらゆらと砂丘に消えし秋日傘 りこ
辞書繰りて秋のひと日を使ひけり 樂子
太き手のせはしき動き秋扇 悠久子
朝顔や続き明日の紙芝居 やんま
青もっと深くと朝顔空めざす 登美子
会ひたしと母の便りに汗が落つ 省吾
立秋やされど夕べの京の鐘 重陽
稲みのる香のむんむんと午後三時 英治
空蝉の脊の裂けめや通り雨 葉子
朝顔や働く人はみな駅に とびお
朝顔やまめなる人にまめに咲く 洗濯機
観察の眼を育んで朝顔記 晴雲
終戦忌露地より現れし猫家族 康
祖父の見た最後の夏の海の色 夜宵
積み置きのゴム靴匂ふ敗戦忌 りこ
家近し作り物めく虫の声 洗濯機
往く夏や雲の怒りのほどかれぬ 冬月
朝顔の小さくなりて喜寿の母 徳子
朝顔や色染め遊びあはあはと 素蘭
若者の声のあかるき終戦日 冬月
蟻地獄はかなさといふ奈落あり ゆきふね
朝顔は頬ずりのよう鳥も来て しゅう
この日差し稲穂が欲しているらしい 登美子
とぶらふは常の心や終戦日 重陽
赤ん坊の決意のこぶし終戦日 英治
虫の音はまだいらだちて寝汗かく 旻士
終戦日永久に刹那に砂時計 ゆきふね
宿題の山まだ高く百日紅 七梟
昼の街颱風一過人が湧く ぎを
秋風か風鈴とろりと鳴りにけり ぎふう
法師蝉未だ悟りていぬらしき やんま
三毛猫も主人も昼寝浜の茶屋 旅遊
朝顔や土塀に隠れ棲む六十路 英治
終戦日雀はいまも焦土色 ぎふう
朝顔や吾が為の刻展ごれり 樂子
朝顔もスパイラルかなデフレどき 于論茶
教生の汗にまみれて休暇明け 晴雲
台風去れど客間に座する植木鉢 水
蝉しぐれせつなき想いを告げるごと 省吾
終戦忌ぼく戦争をしてません やんま