投句: | 童奈、葉子、東夷、頼髪、冬扇、徳子、鞠、まよ、七梟、川蝉、香世、ぎふう、四万歩、馬客、やんま、旅遊、明子、木菟、芳生、庚申堂、丹仙、英治、めだか、桜 綺澄、旻士、愛子、柊、水、梵論、登美子、郭公太、顎オッサン、悠久子、省吾、眞知、晴雲、ぽぽな |
選句: | 芳生、やんま、顎オッサン、旅遊、七梟、ぎふう、ぽぽな、葉子、冬扇、英治、悠久子、純奈、水、四万歩、木菟、庚申堂、鞠、まよ、徳子、省吾、登美子、童奈、馬客、香世、旻士、柊、めだか、愛子、梵論、頼髪、明子、川蝉、若芽、丹仙 |
今ごろは黄泉に居りしを更衣 ぎふう
古切符はらりと零る更衣 まよ
少女らは木の花のごと更衣 明子
早起きの嫁の入れたる新茶かな 童奈
茶柱の立ちて卯の花腐しかな 柊
焦れ身を更衣して会ひにけり 眞知
麦の秋言葉飾らぬ医師の居て 香世
職退きて閑中の閑新茶汲む 芳生
一帆の渺と沖航く更衣 芳生
新茶着く濃いめに煎れて妻を呼ぶ 庚申堂
妖艶を演技してみる更衣 英治
爺と嬰言はるるままの更衣 冬扇
音もなく風の流るる更衣 悠久子
菖蒲湯や鉢巻の嬰べそをかき 晴雲
青あらし柱の疵の子らかなた 英治
更衣年ふるごとに遅くなり 省吾
賜りし命いとしむ鯉幟 ぎふう
端午とや武士の魂失せにけり 丹仙
茶の友と称う交わりや花菖蒲 馬客
至福なりご飯の後にすするお茶 桜 綺澄
野や山の進むに合わせ更衣 川蝉
病室に立夏の風を誘ひ入れ 葉子
短夜や娘の入れし茶の苦さ 頼髪
病む母のつよき茶断や柿若葉 ぎふう
一服の茶など召しませ夏籠もり 丹仙
一本の茶柱立夏の訪ね人 顎オッサン
子雀にけふは仏飯分けてやり 愛子
更衣してより急に季の戻り 鞠
衣更へてなほ実直や印刷所 めだか
聞き耳を立てているらしアマリリス 葉子
常滑の茶香炉香る走り梅雨 七梟
臥す夫に浴衣とどけむ雨上がり 庚申堂
更衣すっぽんぽんの心かな 顎オッサン
対岸へ緋鯉真鯉の綱渡り 徳子
青臭き菖蒲まつはる湯舟かな 四万歩
目のとまる二の腕まぶし更衣 木菟
五月雨の音屋根に聞く茶会かな 四万歩
新聞の兜かぶりて柏餅 柊
五月鯉手を叩く児に跳ねて見せ 愛子
俺三つお前は一つ柏餅 馬客
茶を喫んでばかり出て来ぬ夏料理 木菟
とんぼ玉くもり卯の花腐しかな 旅遊
十薬や都ぶりにはなれぬまま 登美子
鉢の茶を一寸失敬旬の味 川蝉
花菖蒲遠目に熱き番茶かな 英治
親と子のはぐるるままの潮干狩 水
飛行雲粽食ふ手を止めにけり 梵論
せっかちに更衣して後悔し 葉子
お年頃かしわ餅よりあの子がいい 桜 綺澄
当ても無くぶらぶら散歩衣更 七梟
柏餅一人息子と遊びけり 七梟
少量のぬるき新茶を賜りぬ 眞知
鯉幟尾を振れ嬰の瞠る瞳に 芳生
一年の長さは柱のきずにあり ぽぽな
走り茶の贅を分け合ひ友親し まよ
太竿に父の結はえし鯉幟 郭公太
鯉のぼりなくてせめてのお子さまランチ 庚申堂