投句: | やんま、芳生、七梟、巴人、旻士、葉子、童奈、明子、まよ、柊、頼髪、冬扇、馬客、英治、四万歩、眞知、木菟、若芽、徳子、顎オッサン、梵論、ぽぽな、川蝉、郭公太、登美子、水、庚申堂、悠久子、香世、伊三、愛子、海斗、めだか |
選句: | 巴人、七梟、郭公太、やんま、顎オッサン、冬扇、徳子、英治、頼髪、四万歩、梵論、柊、芳生、馬客、木菟、明子、香世、悠久子、川蝉、まよ、若芽、水、愛子、葉子、伊三、海斗、登美子、暁生、めだか、旻士、庚申堂、ぽぽな |
揖保川の舟と暮るるや鮎の宿 英治
鮎の背へ塩振り胡座組替へる 海斗
叱られに帰りたき日や額の花 明子
釣り人の身ぶり手ぶりや鮎の宿 明子
にぎわいは線香花火の果てるまで 庚申堂
すれ違ひ老女かすかに香を残し 葉子
夏布団嵩の小さき父おはす 愛子
山の子や倣ひし鮎のじゆう形 めだか
麦秋を行く自転車の髪香る 海斗
硝子戸に朝顔市の父見たり 童奈
頼むぞと送り出す瀬の囮鮎 郭公太
初夏の潮の香とどく観覧車 芳生
薫風に窓明け放つケアハウス 愛子
鮎刺や迷ひなきこと良しとする 顎オッサン
6月の父端座して祝はるる 四万歩
若鮎のごとくねらせてサ−ブ打つ 木菟
渓流の鮎は苔の香苔の色 登美子
雨上がり紫陽花の群虹を吐く 葉子
貫禄はなくも甚平の怒り肩 木菟
鮎釣りは龍の鱗の岩の上 冬扇
鮎の香に集う炉端や妻籠宿 四万歩
子と共に大波小波浮いて来い 顎オッサン
子の名にて宅配来る鮎ニ匹 巴人
いらんがなおおきにだけで 燕立つ 旻士
薫風や拳小さき肩たたき 馬客
初鮎や昔かたぎの手土産に 川蝉
腸や大人ぶつたる鮎の宿 海斗
風呂入れて裸子にある木の香り やんま
待ちわびて第三日曜草を引く 水
リハビリの父に贈るや夏帽子 眞知
うなだれて鮎一匹を持ち帰り 葉子
早苗田の朝露香る青さかな 梵論
掛香が携帯電話のストラップ まよ
剥がれ落ち膝に散りたる鮎の塩 梵論
羅に香たきしめて過ぎゆけり 木菟
鮎の香の古里の香の匂ひけり 巴人
鮎走る遥かな渓の涯目指し 芳生
バラ一輪肩たたき券添えられて 庚申堂
白檀の香薫く忌日夏座敷 愛子
銀婚の地図広げたる夏座敷 香世
手の中に跳ねる跳ねるよ鮎の色 悠久子
気分屋の父の背中に黒揚羽 七梟
眼鏡橋くぐる早瀬や鮎心 水
イナモトの若鮎のごとすり抜けて 庚申堂
朝市に陽の香集める赤茄子かな ぽぽな
陶房にコーヒー薫る梅雨晴間 明子
夏帽とはにかみを子に贈らるる 英治