投句: | 浮遊軒、伊三、葉子、童奈、巴人、芳生、鞠、英治、ぎふう、四万歩、七梟、馬客、蘇生、庚申堂、木菟、晴雨、頼髪、省吾、やんま、ぽぽな、めだか、梵論、冬扇、愛子、眞知、柊、旻士、梨花、川蝉、登美子、明子、水、顎オッサン、素蘭、丹仙 |
選句: | やんま、巴人、芳生、葉子、四万歩、冬扇、浮遊軒、ぽぽな、童奈、伊三、顎オッサン、ぎふう、鞠、頼髪、七梟、英治、川蝉、蘇生、庚申堂、めだか、木菟、梵論、馬客、水、愛子、旻士、晴雨、若芽、登美子、梨花、明子、省吾、眞知、素蘭、丹仙 |
薄紅をひく母であれ草紅葉 顎オッサン
旧姓で肩抱かれし郷は秋 愛子
初鮭やはやる背の瀬に絶ゆるなく 蘇生
老人の背がみなすらり菊日和 英治
乖背のすゑの時雨や墓の前 ぎふう
背信のあまたを呑むや吾亦紅 梵論
背に砂のまだあたたかし秋の海 頼髪
アルバムを又繰りて居り秋しぐれ 馬客
花入を小籠に替えて初紅葉 明子
振向かぬ背に一すぢの木の葉髪 鞠
秋の声 妻は小さき背を持てり 丹仙
魔王殿桂一樹の紅葉かな 柊
初恋や手袋はづし握手され ぎふう
会へぬとも会ふとも言はず秋の川 眞知
空白が余白となりし秋真昼 素蘭
秋深し背で温もる娘かな 旻士
アメーバも生きて一生秋の川 顎オッサン
閑けさや即身仏在す紅葉寺 鞠
焼き栗を白髪の殖えし弟子と食む 葉子
見つめあい言葉遅れし星祭 童奈
まどろめば紅葉の谷に沈みゆく 巴人
呼び戻す空白の時月の雲 七梟
時満ちて慈雨となりけり返り花 顎オッサン
山門に臨く一枝の紅葉かな 頼髪
追いかける子らの背なにも赤蜻蛉 伊三
まなじりに浮かぶおもかげ温め酒 英治
四匹の背丈比べる秋刀魚かな 眞知
吊橋のあたりもつとも渓紅葉 芳生
寅さんの背中野菊の道を行く やんま
業平の寺コスモスの風の中 浮遊軒
母の足の喜ぶ古都の紅葉かな 冬扇
登り窯見下ろす丘の薄紅葉 浮遊軒
書に倦みて背筋伸ばせば鳥渡る 芳生
雲居へと色溶き放つ薄紅葉 愛子
空白の刻を埋めるやちちろ鳴く 巴人
風に揺れ光に揺れて山紅葉 童奈
山紅葉染まる古刹やおこしやす 七梟
瓦投げ一直線に紅葉中 頼髪
足長き猫背の少女雨の月 七梟
神父また紅葉明りを浴びてをり やんま
青春の背表紙は薄紅葉色 登美子
相輪に層を重ぬる照葉かな 冬扇
秋の雨とらえて光る日暮れ道 省吾
千々に揺れ川面のもみじ山を恋ふ 梨花
白雲を抜く長城の紅葉かな 丹仙
歩み去る人の背に降る落ち葉かな 葉子
母の背の丸まっている小春かな 童奈
拉致の悲を秘めし幾年秋の海 水
おにぎりも転がる気配紅葉谷 水
暫らくは田畑の土手も草紅葉 川蝉
立山の霧の中なる初紅葉 四万歩
胡桃割る暫しデジャ・ヴュに身をゆだね 梵論
たゆたふや紅葉を透けし子守唄 めだか
秋蝶の吾が背に憩う気配あり 馬客
総領の兄の背老いし夜半の月 巴人
美少女の面影残す秋袷 木菟
ボギーの背ギャバンの背中秋思う 庚申堂
絵手紙の紅葉に来よと書き添えて 馬客