投句: | 東彦、ぽぽな、雛菊、梨花、芳生、英治、素蘭、やんま、葉子、鞠、康、四万歩、木綿、庚申堂、願船、海斗、夜宵、顎オッサン、童奈、晴雨、浮遊軒、木菟、梵論、一夏、馬客、人真似、水、清子、柊、眞知、径、明子、素人、宏太郎 |
選句: | 一夏、浮遊軒、顎オッサン、芳生、海斗、夜宵、鞠、雛菊、素人、東彦、木綿、庚申堂、童奈、やんま、人真似、英治、梨花、葉子、馬客、四万歩、ぽぽな、宏太郎、水、木菟、若芽、梵論、素蘭、径、晴雨、願船、清子、明子 |
余花の雨母に会ひたき日なりけり 康
母の日の大きな傘の中に母 清子
新茶汲む敬語で礼を言ふ母に 眞知
葛餅や母に触れたく肩叩く 宏太郎
うなづきてぼうたん崩れはじめたり 明子
子をなさず花ももらはず薔薇活くる やんま
鯉幟「寅さん」といふ風ありき 顎オッサン
牡丹散ってけふの芥となる夕べ 英治
来し方を語らぬ母や花みかん 径
カーネーション嫁ぐ日近き手より受く 馬客
これほどに崩れてしまふ牡丹かな 童奈
あの時の牡丹の紅と黒い傘 夜宵
熔接面被りし儘で新茶飲む 宏太郎
苔の花まとひておはす石地蔵 浮遊軒
銀鱗の闇より出づる夜振かな 顎オッサン
新茶汲みいつしか昔話しかな やんま
はんなりと夜来の雨の白牡丹 東彦
飯の粒三つ四つ游ぐ新茶かな 水
一人居の儀式のやうに新茶汲む 木綿
大安の花嫁いつきにラムネ飲む 浮遊軒
カーネーション白き空しさ供へけり 晴雨
口癖は今我のものカーネーション 明子
ケータイの窓にぼうたん溢れしめ 康
菜飯食べ遠き日の母呼び寄せる 芳生
地震微か花粉こぼるる白牡丹 鞠
ふくよかな牡丹のごとき君恋ひて 四万歩
一年が飛んで新茶の香り着く 木菟
一輪の牡丹百山統べにけり 梵論
宇治はいま新茶の文字もそよぐころ 梨花
新茶です夫婦喧嘩の幕の間 水
夜の雨を赦して崩る紅牡丹 径
花舗にきて少年の指すカーネーション 英治
白牡丹果つるを前の香りかな 柊
どこまでも透けるさみどり新茶汲む 明子
母在れば剪るを咎めむ白牡丹 馬客
カーネーション買う子横目で見ている子 葉子
老いらくにあるといふ恋新茶汲む 径
ボトルから味わう三時の新茶かな 夜宵
目を拭う新茶の波の丘を越え 東彦
郭公や奪ふは愛の業ならむ 顎オッサン
藤色のシャボン玉消えた母逝った 東彦
ぼうたんの仄かに灯る夕間暮れ 木綿
来年も新茶送ると添えし文 馬客
古古茶古茶新茶の席によこたわり 水