桃李歌壇 連歌作品集

桃李歌仙 小春日や


名残裏 名残表 初折裏 初折表 


殊に漂ふゆず味噌の香















 

絹に包る初めての孫 馬子と行く蹄の音のかろやかに 綴じ目直して炬燵より出づ 小春日や色の褪せたる蔵書印

桃李歌


小春日や














名残裏 名残表 初折裏 初折表 












 
落飾の門院歩む花のもと
噂の好きな雀寄りくる どの籠も匂へる巴里の朝の市











 
あいすくりん溶けないうちに告白す










 
シャコンヌの絃の転調アレグロに










 














 










 












 


















名残裏 名残表 初折裏 初折表 














 
池水の濁りに月の揺らめきて 柿干す手止め爺は微笑む 屋根裏のねずみ取り罠大手柄
 












 
瘋癲の身を木枯らしのマドンナに








 













 










 
登り来る士官ブ│ツの金の鋲
ある晴れた日の沖に船見る 戸を叩く音に春眠破られて

















 


名残裏 名残表 初折裏 初折表





































 
きさらぎの花しつかりと見極めて
 
眼鏡そろそろ買ひ換へるとき












  
 




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