3301 > 東雲の小高き丘の稜線の黒き影絵が色づくまでを (蘇生) (9月4日 05時35分) 3302 > 三里超す遠深き空にほの光る白きオーロラ何に喩へむ(ぽぽな) (9月5日 00時33分) 3303 > 飛び立たん蒼の深きに誘はれて光舞ふてふ極北の空(登美子) (9月5日 16時43分) 3304 > けふの秋いろなき雨のたのしけれみどりとわれはおなじ恵みに(蘇生) (9月6日 10時46分) 3305 > 信濃路は秋風吹けどなほ熱くなほしなやかなり改革の路(ぽぽな) (9月7日 06時12分) 3305 > 来来世世は雨に還らむ咲き残る白さるすべりにやはらかな雨(たまこ) (9月7日 06時13分) 3307 > もつれ飛ぶ白き秋蝶たちまちにをもめも分かず遠のきゆけり(登美子) (9月7日 19時22分) 3308 > 重九を迎えんとしてわれの代は激し六十有余年かな(蘇生) (9月8日 14時44分) 3309 > 瑞数の重なる朝に御よはひいや増す幸をことほぎまつる(登美子) (9月8日 23時07分) 3310 > 天地(あまつち)の間(あはひ)を通す鎌倉の浜に長濤尽くることなし(丹仙) (9月8日 23時25分) 3311 > 重ね詠む偶然と言ふえにしさへ連れて続けり桃李の秋は(ぽぽな) (9月9日 03時48分) 3312 > 重ね詠むげに重九のカキコにも星に託せし願いあるやも(蘇生) (9月9日 18時21分) 3313 > 鎌倉は美男におはすみほとけのきみに菊酒今宵酌ままし(素蘭) (9月9日 23時38分) 3314 > 今宵また酒酌み交はさむ待ちわびし人見いでたる喜び重ねて(登美子) (9月10日 06時06分) 3315 > 菊の葉の露汲みかはす祝言の千代にめでたき文ぞ続かむ(丹仙) (9月10日 08時30分) 3316 > 重九の明けにし今朝の山緑なにやら兆す錆の色など(蘇生) 皆様ありがとうございます (9月10日 09時32分) 3317 > また一つ鎮魂の鐘鳴らんとす高き空なり星島九月(ぽぽな) (9月11日 06時49分) 3318 > 白き耶蘇みな偽善者なりとイスラムを説く米国の留学生ありき(丹仙) (9月11日 18時44分) 3319 > グラウンドゼロに砂塵は舞ひ立ちて消せぬ怒りを祈りといふか(登美子) (9月12日 05時53分) 3320 > 繰り返す9イレブンの映像に祈りは見えず悲しみの詩(蘇生) (9月12日 07時31分) 3321 > 汝の心深き淵なり悲しみも祈りの声も届かじと思ふ(丹仙) (9月12日 22時48分) 3322 > 秋冷のわずかに固き朝ぼらけ目覚めてはまたうたた寝や好し(蘇生) (9月13日 07時45分) 3323 > 思ふまま燃えし季経て野に山に緑ゆたけきまどろみに入る(登美子) (9月13日 18時19分) 3324 > 立ちのぼる夜気にみちたる秋の香にしばしの雨のありがたきかな(蘇生) (9月14日 05時02分) 3325 > 山恋しまなこ閉じては 芳しき花野に戻りきビルの谷間に(ぽぽな) (9月14日 22時16分) 3326 > ビル谷間うごめく吾の葛藤を癒すがごとく秋風の吹く(素人) (9月15日 23時58分) 3327 > さやさやと吹く風にさへさゆらぎて萱原に穂はうすく紅さす(登美子) (9月16日 17時54分) 3328 > 紅に頬染めし人草原を名残の火照り覚まさんとて歩む(素人) (9月16日 18時43分) 3329 > 五歌仙を巻きし余韻の醒めやらで表合(おもてあはせ)ぞ名残に映ゆる(丹仙) (9月18日 13時54分) 3330 > 鐘の音の余韻嫋嫋秋夕べ異国に果てし子らを弔う(素人) (9月19日 01時10分) 3331 > 咎なくも奪はれし玉の命あり想へば秋の空潤みゆく(ぽぽな) (9月19日 04時26分) 3332 > 奪はれし生命無念や慟哭すこの憤り何にぶつけむ(素人) (9月19日 10時10分) 3333 > 花むくろ十日夜をほろほろほろと産土の地はかぐはしきかな(登美子) (9月20日 18時27分) 3334 > 産土に昇りくる月恋しかり深まる秋を異国に独り(素人) (9月21日 06時49分) 3335 > ほろほろと友恋ひしげに呼ぶ鳩をいただく寺の秋の夕暮れ(ぽぽな) (9月21日 09時58分) 3336 > 名月に好きなワインを捧げては出て来い出て来いアマローネ!と(蘇生) (9月21日 18時27分) 3337 > ラトゥールのワインとやらに酔ひたるは無月のかがよひ妖しき一夜(登美子) (9月21日 20時11分)3338 > ふけぬらむ空にぞ月はかかれどもさゆるばかりに見がてにあるぞ(素蘭) (9月21日 23時35分) 3339 > 歩むたび共に進める誠実と姿変へゆく不実の月よ(ぽぽな) (9月21日 23時58分) 3340 > 皓皓と赤面もせぬ名月に菫もがなの漱石やいかに(蘇生) (9月22日 07時30分) 3341 > 百年を待ちたる後の白百合は月の精はた夢の女か(茉莉花) (9月22日 11時50分) 3342 > 仮面脱ぎ己に戻りて水を飲む醒めし女を照らす月あり(素人) (9月22日 18時53分) 3343 > 芦原の闇より満月ながむれば栄枯の響きや虫どもすだく(ぎを) (9月22日 22時56分) 3344 > 名月にみやびなきまで虫すだき雨月の今宵いずこへゆかむ(蘇生) (9月23日 09時03分) 3345 > いざ君と探しにゆかむ街の灯の高き林に迷ふ明月(ぽぽな) (9月23日 09時40分) 3346 > 無為の日を絶叫したるあの頃の月洸々と今も静けき(やんま) (9月23日 11時32分) 3347 > ムンクの絵あの絶叫は鮮烈に今なほ吾が胸ときめきのある(素人) (9月23日 12時20分) 3348 > ひたひたと無月の胸に満ちてくる潮に揺られゐるこの日頃(登美子) (9月23日 17時04分) 3349 > 我が胸に引きては満ちくる思ひありせめて干上がれ満月の夜は(ぎを) (9月23日 21時32分) 3350 > 潮入りの川を満たしつ初潮がせり上がりつつ小波立てり(蘇生) (9月24日 19時45分) 3351 > 長月の夜は有明を待ちながらはかなき秋ををしむべらなり(素蘭) (9月24日 19時54分) 3352 > 人恋ふる秋とはなりぬ去年の月ともに見し人疎かとなるも(ぎを) (9月24日 22時05分) 3353 > 宵闇におちこちすだく声のしてすだくは虫も同じなりけり(蘇生) (9月25日 05時35分) 3354 > 待ち人は来たらず宵闇迫る街それも人生秋の燈ともる(ぎを) (9月26日 00時14分) 3355 > 暗闇のあとに必ずあしたてふ女神あらわる露をまとひて(ぽぽな) (9月26日 07時28分) 3356 > 鴇色に連なる浅葱の涼やかにいま明けんとすひんがしの空(登美子) (9月26日 22時08分) 3357 > 鴇色はカラーチャートのなかにあるたれも知らないあしたのやうに(素蘭) (9月27日 00時39分) 3358 > こしかたのひと日ひと日にいろあらむわが人生はさしてなにいろ(蘇生) (9月27日 08時44分) 3359 > 謂れなき名は負ひたれど曼珠沙華一途に赤きしべ掲げをり(登美子) (9月27日 17時31分) 3360 > いはれある磐余の池に鳴く鴨は今日渡れるや秋闌けぬらむ(素蘭) (9月28日 00時46分) 3361 > 二上の山に御魂の安かれと入日拝みたもとほりつる(登美子) (9月28日 16時33分) 3362 > 午前二時眠らぬ街の地下駅の胡乱の群れの一つとなりぬ(ぽぽな) (9月29日 03時40分) 3363 > 花金の海辺の夜を疾駆するわが世とばかり集く若者(蘇生) (9月29日 13時43分) 3364 > 望月の欠けたることなきまぼろしを露の世に見しいにしへ人はも(登美子) (9月29日 23時42分) 3365 > 露の世は露の宿りに露の身を露の間おきて露ぞかわかぬ(素蘭) (9月30日 00時36分) 3366 > 露霜の消ぬべき時ししかと知る人のみ迷ふ命の果たて(ぎを) (9月30日 01時27分) 3367 > 幾年もジャンピング・ジャック・フラッシュの石火のリズム駆け巡るなり(ぽぽな) (10月1日 01時02分) 3368 > 盛秋にただひたすらに身をおきて虚ろなりせば心満たせり(蘇生) (10月1日 05時11分) 3369 > 秋草はゆるる絃なれひたぶるに鉦打ち鳴らす虫とあはむに(素蘭) (10月3日 01時14分) 3370 > 高く澄む音が静かに流れ出でわが若き日の恋揺りおこす(登美子) (10月3日 16時38分) 3371 > 折々のそぞろの風に人恋しそは何故か深まる秋の(蘇生) (10月3日 20時54分) 3372 > 失ひし恋の形見はおちこちにふつとあらはる泣けとごとくに(ぽぽな) (10月4日 09時39分) 3373 > 夏の穴があいた靴下履き替えて旅に出ようよ人恋しき秋(登美子) (10月4日 18時22分) 3374 > ゆく先を風に聞かむと差す指にとんぼ止まりて小首傾げをる(ぽぽな) (10月5日 23時12分) 3375 > 声なくも夕空さはにいろどへるあきつあかねは胸につぐべし(素蘭) (10月6日 01時10分) 3376 > ゆく径のたわわに赤き七竃すでにおさなき母たずねんと(蘇生) (10月6日 03時58分) 3377 > 数へしは秋の七草幾たびも暮るる轍に母の背追ひつ(ぽぽな) (10月6日 22時50分) 3378 > 里近く出会ひし桔梗の一輪にけふの山旅ゆたかに終る(登美子) (10月7日 22時34分) 3379 > きちかうはきちとかうとのかさねにてくれなゐあゐににほふ紫(素蘭) (10月8日 01時02分) 3380 > 窯変のさまに染めかく柿紅葉いとさりげなく膳に添ひたり(蘇生) (10月8日 08時48分) 3381 > 脱ぎ捨てし殻見返らず美しき羽を生ほして蝶は舞ひ立つ(登美子) (10月9日 22時57分) 3382 > 強かりき母のおもては優しかり黄泉への舞いを日々さぐるやに(蘇生) (10月10日 06時14分) 3383 > 髪梳くや菟原処女がししくしろ黄泉に待たむと今宵逢はむと(素蘭) (10月11日 00時38分) 3384 > 医の友は一病たりとも滅するとやよろず枯れるを待つも果てなき(蘇生) (10月11日 05時51分) 3385 > 八百万の琳瑯も言ひ尽くせぬは唯一無二なる柞葉の母(ぽぽな) (10月13日 01時26分) 3386 > ことごとの言い尽くせぬは何故か伝えん意志の乏しき故か(蘇生) (10月14日 10時36分) 3387 > 届いたかそうかとだけで母を呼ぶ電話の父のいつものパターン(登美子) (10月15日 16時03分) 3388 > 獅子庵に二見台あり獅子老の遺墨にめをと岩あるゆゑん(素蘭) (10月15日 01時19分) 3389 > 伊勢の海男岩女岩の通ひ路の太綱に照るうらら秋日は(登美子) (10月15日 16時05分) 3390 > 那智滝のたちまち変わる形相のそこによろずの神がおわすを(蘇生) (10月16日 19時24分) 3391 > よろづ世に語り継ぐべき名も持たず滅びしものの芒野ありや(素蘭) (10月17日 01時11分) 3392 > 芒野の根方に生ふるおもひぐささやかに照らす後の名月(登美子) (10月18日 22時42分) 3393 > 星影をたどりて人を思ひをればいかに夜長のはや開けぬるか(ぽぽな) (10月19日 23時59分) 3394 > 一家の火影に萩のなまめきて一夜の夢のやすらけくこそ(素蘭) (10月20日 00時23分) 3395 > 久々に風邪なるものに罹りたりやすきに沈む日々を過ごしぬ(蘇生) (10月20日 09時52分) 3396 > 釈迦牟尼も尊みたまふものならし少病少悩いかで愧づべき(堂島屋) (10月20日 19時36分) 3397 > 大虹が東に懸かる夕暮れの西に明るき明日が見えり(蘇生) (10月21日 18時24分) 3398 > ひんがしに日は目覚めたり西に立つビルの面に朝鏡せり(ぽぽな) (10月22日 00時10分) 3399 > 虚像のみとらふ鏡よ等距離にふたりのわれがわれをまもりつ(素蘭) (10月22日 21時37分) 3400 > しりぞけば影も遠のく埋め得ぬあはひに満つる時空のミスト(登美子) (10月23日 16時39分) |