3801 > 御子生れし今宵祝わんクリスマス嬉し涙の溢るる聖母 (素人) (12月24日 23時59分) 3802 > ザルツブルグ北方の村ゆつつましき歌は生(あ)れたり聖しこの夜(素蘭) (12月25日 00時27分) 3803 > 東方のマギらが急いだこの夜に僕は会いたい邪気ある君に(ぎを) (12月25日 00時40分) 3804 > 暁の星東の空に輝きぬマギらの見たる星もこれかと(素人) (12月25日 08時30分) 3805 > 山影は墨の如くに滴りて光芒はるか北の星辰(蘇生) (12月25日 10時56分) 3806 > 寒のこの夜にひそとゆく詩人(うたびと)の思ひはるけし北の星辰(丹仙) (12月25日 13時50分) 3807 > 雪を深み妹住む里に行くすべの無ければ今は春ぞ待たるる(冬扇) (12月25日 15時15分) 3807 > 風紋の波打つ砂漠独りゆく吟遊詩人の前途の険し(素人) (12月25日 15時13分) 3808 > 兵士らよ戦ふ日々の中なれど暫し安らげ聖夜ぞ来たる(ぽぽな) (12月25日 23時14分) 3809 > 映像と数値の中に人の死が虚しく積まれる、野蛮が見えぬ(ぎを) (12月26日 01時01分) 3810 > まどろみはここちよき枷パペットの糸をゆだぬるその手冷ゆるも(素蘭) (12月26日 01時05分) 3811 > まどろめばなほ偲ばるる面影の冷たく思ほゆ文も杜絶えて(冬扇) (12月26日 11時22分) 3812 > 「愛の夢」見果てぬ前に微睡みのごとく儚く楽曲は果つ(ぎを) (12月27日 00時58分) 3813 > 永遠の道化はつひにたちながら風車は夢を見果てぬをとこ(素蘭) (12月27日 02時01分) 3814 > 決戦の見えぬ戦の無機なるは道化も何も無きが如くに(蘇生) (12月27日 06時21分) 3815 > キホーテの夢見る意気のあらまほし逼塞の世を打破するために(素人) (12月27日 08時42分) 3816 > この腕に命を掛けて羽ばたかむ晴れの男の世界の舞台(冬扇) (12月27日 10時10分) 3817 > 決勝のピストルを待つ選手らの刃に張りつめし闘志のリンク(ぽぽな) (12月27日 10時11分) 3818 > スタートラインに身構へて待つ緊迫は我が日常にはるかに遠し(たまこ) (12月27日 16時31分) 3819 > みどり児は今も荒野に叫べどもわがベツレヘムには平和来たらず(丹仙) (12月27日 21時30分) 3820 > 繰り返しなほ繰り返し呼びかけるかの人の夢叶わざれども(素人) (12月27日 22時45分) 3821 > マクレイン・レイン・エレイン・リフレイン LもRもいつも雨降り(素蘭) (12月28日 01時01分) 3822 > スペインの雨が平野に降るならば日本の雨は心に降るよ(ぎを) (12月28日 03時01分) 3823 > 素足にてゴルゴダの丘歩みゆくいつまで続くメシアの痛み(ぽぽな) (12月28日 03時37分) 3824 > 人々の棘の視線の痛みこそ背なの十字を超えて重たき(素人) (12月28日 09時20分) 3825 > スコールを牛ひくアジアンレポートに銃後の貧しきときを思いつ(蘇生) (12月28日 09時40分) 3826 > 貧しけど山河のみどり深ければ心豊かに時は過ぎゆく(素人) (12月28日 10時59分) 3827 > 戦後といふ言葉も遠くなりて今『暗黒日記』読み始めたり(たまこ) (12月28日 11時16分) 3828 > 飢餓にして夕焼くる空の美しさを分かち得たのは虐げられし故か(海斗) (12月28日 11時49分) 3829 > さなきだに滅びの声はひといろににんげん滅ばば緑の地球(素蘭) (12月28日 23時39分) 3830 > 人間は死に絶ゆるとも人の流す涙は誇る青き星の痕(海斗) (12月28日 23時55分) 3831 > 涙のやうな雨粒の筋の跡をけしぴかぴかに磨く歳晩の窓(たまこ) (12月29日 08時48分) 3832 > けふてふつくにあまりし九にをり去年となりける今年にわれは(蘇生) (12月29日 09時08分) 3833 > アルファにしてオメガはよけれ文字盤にXIIのかたちあるを愛でたり(素蘭) (12月29日 21時26分) 3834 > 難解を愛でる知性に煽られる平凡人の詩に悲しみ(素人) (12月29日 21時35分) 3835 > 突き抜ける空に碧は深まりてかもめ廻れる冬の海かな(海斗) (12月29日 23時46分) 3836 > 投企する者は大河を遡るカモメは海へと帰るがいいさ(ぎを) (12月30日 02時24分) 3837 > 過ぎたるは猶のバブルを過ぎてより幾たびなりや大つごもりは(蘇生) (12月30日 06時22分) 3838 > 閉塞の世に住み続け息苦し泡沫なれば水面に浮かばむ(素人) (12月30日 06時34分) 3839 > F教授長男をもて戦へり***ひとつぶんの明るさのため(素蘭) (12月30日 11時31分) 3840 > 吾の知らぬ吾のいること知る吾に光年離るる星ぞ瞬く(ぽぽな) (12月30日 23時40分) 3841 > 声高にそしるを聞けばおほかたは自らのこと蔑(なみ)し語れる (素蘭) (12月31日 00時34分) 3842 > わが天に唾棄することの愚かさを仰臥の後の冷汗に知る(蘇生) (12月31日 06時28分) 3843 > 愚かさを醒めた目で見る賢さを備えし人は瓜実の顔(素人) (12月31日 16時49分) 3844 > うまヒツジ時は過ぎゆく花の雲あさき夢みし三献の屠蘇(丹仙) (1月1日 13時25分) 3845 > 去年今年孫の振舞う折節に更なる年の頼もしきかな(蘇生) (1月1日 19時34分) 3846 > 初春の空にカイトの唸りゐて下萌ゆる野に影ぞさすらふ(やんま) (1月1日 20時56分) 3847 > 凧悠々大根畑を見下ろして太平洋へと半島を出ず(素人) (1月1日 21時15分) 3848 > 悠揚と天の高みに初鳶が元朝詣を閲しをるやに(蘇生) (1月1日 21時59分) 3849 > 満天の花火に明けたニューイヤーやがて恵みの雨の寿ぐ(ぽぽな) (1月2日 05時07分) 3850 > 言祝ぎて屠蘇一献を酌み合ひぬ穏やかなるや初春の空(素人) (1月2日 09時58分) 3851 > 元朝はうらぶれたるか初日の出二日は心すむにやあらむ(蘇生) (1月2日 10時36分) 3852 > 過ぐるなば遣らむ方なき日々さへもさと仄甘く薫らせる空(悠珂) (1月2日 18時35分) 3853 > ささめ雪仄かに舞ひし夕まぐれこの世のほかの春に続かむ(丹仙) (1月2日 21時14分) 3854 > 爺婆の集ふ巣鴨の夕間暮れお地蔵さんの細き目和む(素人) (1月2日 21時31分) 3855 > 正月の町に子どもの声絶えて東京中が巣鴨となりぬ(ぎを) (1月3日 00時43分) 3856 > 異国にて年越せばなほ正月は日本の貴き宝と思ふ(ぽぽな) (1月3日 07時25分) 3857 > 活気ある人種の坩堝に身を置ひて故国の正月眺むるや良し(素人) (1月3日 09時28分) 3858 > ま青なる海でいるかの戯むるをパソコンで見る正月の朝(海斗) (1月3日 13時24分) 3859 > 混沌の太古が海(うな)ゆ陸地(くぬが)へと参り渡りぬ璞(あらたま)の星(悠珂) (1月3日 15時07分) 3860 > さらの日も三日のけふも雲さむく恵みありたる二日をおもふ(蘇生) (1月3日 15時23分) 3861 > 人類の驕り咎める罰ならむガイアの鞭に星の震える(素人) (1月3日 15時33分) 3862 > 罪深き羊あふるる欲望の園生(そのふ)に嘆くやかの羊飼ひ(ぎを) (1月4日 00時32分) 3863 > かろやかに雪はつもりて白樺のたえねばひしと折れるを見てり(素蘭) (1月4日 01時22分) 3864 > 雪折れの辛夷の枝手に屋に入ればつぼみの産毛やはらかになる(ぽぽな) (1月4日 05時54分) 3865 > 膨らみを仰ぎて見れば梅が枝に雀の群れが見下ろしをりぬ(蘇生) (1月4日 06時18分) 3866 > ちさき身に春待つ胸をふゝませつ佇まひては雀耐へゐる(悠珂) (1月4日 07時37分) 3867 > 小ぶりにて敏なる影は目白たりふくよかなりや寒の雀は(蘇生) (1月4日 10時18分) 3868 > 凍てつきし夜あればこそ晴れ渡る氷を踏みて割る音響く(素人) (1月4日 11時39分) 3869 > 残りしは独りともとふ幽(かご)やかき霜夜へ降るゝ月の忍び音(悠珂) (1月4日 14時01分) 3870 > 怒りに触れ手負ひの心癒さんと夜雨やさしく雪に移りぬ(ぽぽな) (1月5日 00時22分) 3871 > しぐれより雪にうつろふこころあらば虚実のあはひ言葉はあれむ(素蘭) (1月5日 01時55分) 3872 > 御降りの厳しき日々に大寒はさらに凍てなむ常なる如く(蘇生) (1月5日 06時44分) 3873 > 湖は氷れる夜毎しんしんとただしんしんと御神渡り待つ(ぽぽな) (1月5日 10時01分) 3874 > 砕けては滾つ奇(くしび)に己(おの)さへも委ねまほしと寒暁に祈(ね)ぐ(悠珂) (1月5日 14時38分) 3875 > 神の手に全てを委ねる決意してなほ疑いの過ぎるひ弱さ(素人) (1月5日 14時49分) 3876 > 押し寄せる波引く波に高まりて飛沫を岩に吼える凍月(海斗) (1月5日 21時54分) 3877 > 冬ざれて万象強(こは)くざらつきぬ、ほつと息つく朧梅の花(ぎを) (1月5日 22時08分) 3878 > つよからぬひさしくもあらぬ万華ゆゑ鏡のやうに雪を見てゐる(素蘭) (1月6日 00時26分) 3879 > 街に降る雪赤になり青になりネオンの行くに合わせて行けり(ぽぽな) (1月6日 07時40分) 3880 > 何事も飲む口実となりぬべし仕事始めの夜の巷に(冬扇) (1月6日 09時11分) 3881 > 巷にはなほも不安の渦巻ける新たな年をいかに生くべき(素人) (1月6日 09時31分) 3882 > 夜もすがら浮き寝の床に丸まりて拒(つき)むいづれと容るゝかつてと(悠珂) (1月6日 15時55分) 3883 > 深々と夜道に背中丸くなりカレーライスが恋しくなった(海斗) (1月6日 22時36分) 3884 > 陽を孕み膨らむ布団にくるまれば胎児の頃に戻る心地す(ぽぽな) (1月7日 07時25分) 3885 > この心地何事にも代え難し母の温もり永遠の安らぎ(素人) (1月7日 08時43分) 3886 > こんもりと雪積もりをりこの日ごろどこへも行かぬ母の盆栽(たまこ) (1月7日 15時52分) 3887 > たらちねの母の面影なつかしく野に出でて見る名残雪かな(冬扇) (1月7日 16時46分) 3888 > あかぎれの母の手さすりし夜もありぬ貧しさゆゑの優しさありし日(ぎを) (1月7日 23時58分) 3889 > 毛糸玉ころがしころがしスエーターを編みかへしをりそれも思ひ出(素蘭) (1月8日 01時22分) 3890 > セーターの毛糸の編目は繰り返す呪文と諭す歌姫のいて(ぽぽな) (1月8日 03時30分) 3891 > 若人へ君に託すの言の葉もロマンも失せし国とは何ぞ(蘇生) (1月8日 09時03分) 3892 > 朝毎に会ふ青年の大股に急ぐ姿の小気味良きかな(冬扇) (1月8日 09時18分) 3893 > 駅頭で今朝も演説する青年国を憂いて呼びかける熱(素人) (1月8日 09時28分) 3894 > パンドラは若者に問ふ今もなほ箱の中には希望はあるか(ぽぽな) (1月8日 10時24分) 3895 > 絶望に安住の地すら見出せぬ若者に問ふパンドラの罪(素人) (1月8日 12時16分) 3896 > 人生を不可解なりと嘆じたる青年の泣く日光の滝(冬扇) (1月8日 16時20分) 3897 > 若ければひとりはなるる砂丘にすくふよしなく砂にうめしこと(素蘭) (1月9日 00時57分) 3898 > 若さとはやはらかきこと手の指を反り返らせてたしかめてみる(たまこ) (1月9日 12時39分) 3899 > 若き日の恋の記憶の甦るそはほろ苦き思ひ出にして(冬扇) (1月9日 13時37分) 3900 > 断ち切れぬ想ひはいづれ待つといふあはれとなるらむ息の緒がたび(悠珂) (1月9日 16時37分) |