1301 > たはむれに夢ときのもと尋ぬればおどろおどろの物語せり(紀) フロイド後100年 (1月23日 22時32分) 1302 > 物語る者の心は荒野への罪を償う冱つる旅路よ(春秋) (1月24日 00時05分) 1303 > 頼政に射られし鵺はうつほ舟蘆屋の浦に浮きつ沈みつ(素蘭) (1月24日 00時12分) 1304 > 目もあやに卯槌飾れよ あてやかに神やらひする国柄ぞよき(堂島屋) (1月24日 19時53分) 1305 > をとめごの寝(な)すや板戸を押そぶらふ八島の神は鵺鳥のごと(紀) (1月24日 21時32分) 1306 > ももづたふ八十の島みのそくへまでわれ立ち送る君が小舟を(堂島屋) (1月24日 21時52分) 1307 > 波風も静かであれと念じつつ君を見送る大物の浦(素蘭) (1月25日 00時38分) 1308 > ひたすらに君の旅路を見念ぜば神代の月は全てを照らすか(春秋) (1月25日 04時21分) 1309 > 訪れしサイパン島の夕映えの珊瑚の浦の美しきかな(重陽) (1月25日 06時03分) 1310 > 激戦の名残とどめし環礁の波のまにまにわれも漂ふ(素蘭) (1月25日 18時50分) 1311 > 漂いてスクランブルの交差点火照りし心に春夜半の風(春秋) (1月25日 22時26分) 1312 > 春風とスクランブルを駆けてゆく君の待ちたる黄昏の街(素蘭) (1月25日 23時56分) 1313 > 春風とともに駆け出すひとときに幼き日々の里山の見ゆ(萌) (1月26日 00時01分) 1314 > かすかなる雪解の音のトレモロに春待ちわびし幼き日々を(重陽) (1月26日 15時09分) 1315 > 坂道を泥流となる雪解水(ゆきげみず)土に還らず舗装しあれば(小梅) (1月26日 21時38分) 1316 > 麓より村雨くれば林道をさわたる蟹の爪あかき見ゆ(堂島屋) (1月26日 23時45分) 1317 > 群時雨一樹の陰に宿りなば慰むるごと蟹は戯る(素蘭) (1月27日 00時19分) 1318 > ごうごうと吹雪荒れたる鎌倉のかの雀らのいずこ宿りし(重陽) (1月27日 12時06分) 1319 > 参道に雪降りつみて鎌倉は今宵鎮めり 昔語らむ(素蘭) (1月27日 16時23分) 1320 > 紅梅の雪残りたる枝々にかそけき春の色のともれり(重陽) (1月28日 08時47分) 1321 > 玉椿紅く淡くと染めゐたり雪解雫のきらめきのなか(素蘭) (1月28日 14時51分) 1322 > 影冨士の厳かなりし浦に立つ雲か霞か朱に染まるを(重陽) (1月28日 19時33分) 1323 > 霞たつ熊野古道を辿りなば花訪ふひとの影ぞ恋しき(素蘭) (1月28日 22時11分) 1324 > やせネット負けるな浮世ここにあり 霞たなびく ゲンジツの影(耽空) (1月29日 00時00分) 1325 > チャット中オネエ言葉も板に付きゲンジツなんて忘れそうだわ(素蘭) (1月29日 00時18分) 1326 > 気付いたらこんな歳にもなっていた街を出て行こう酒を飲まずに(春秋) (1月29日 00時40分) 1327 > 酒を断ち必ず明日はと繰り返す震える手から春雨滴る(春秋) (1月29日 00時49分) 1328 > 焼酎の湯割りを愛でて食毎に和む心の父の卒寿は(重陽) (1月29日 13時24分) 1329 > 水無月の晦日にくぐる茅の輪にて荒ぶる神を祓へ和める(素蘭) (1月29日 23時47分) 1330 > 夕風や夏越の祓そよぎいて川浪すずし星待ち渡る(春秋) (1月30日 01時13分) 1331 > 夏祓きしみ微かに巫女を待つ廊の緑の涼しかりけり(重陽) (1月30日 08時11分) 1332 > 雲間より光の微塵のやうにふる雪を浴びつつひたすら祈る(たまこ) (1月30日 10時47分) 1333 > 冴え冴えと波にただよう月光の胸に迫りてわれは祈らむ(重陽) (1月30日 14時51分) 1334 > 「あのときは」といつか笑つて話したい息つめて今は祈るほかなし(たまこ) (1月30日 20時40分) 1335 > 春を待つ初天神のにぎはひに絵馬を奉ずる受験生見て(素蘭) (1月31日 00時05分) 1336 > 初空に鐘はさやけし受験にと講堂見たしと遠回りする(春秋) (1月31日 02時10分) 1337 > 梵鐘の午前六時の渚にて鐘を見たしと遠回りする(重陽) (1月31日 16時06分) 1338 > 鐘の音を聞きたし深き霧のなかに総身凍れる耳として待つ(たまこ) (1月31日 19時56分) 1339 > しろがねを鋳こみたりてふ高麗の鐘さやけくも響む朝かな(堂島屋) (1月31日 20時39分) 1340 > 新しき町を訪ねてその町の鐘を聞きたる朝のさやけき(萌) (1月31日 23時02分) 1341 > 彫金の鎚音かろく響かせて無口となりぬ工房の午後(素蘭) (2月1日 00時52分) 1342 > 朝靄やモンマルトルの石段をひたすら登るサクレ・クール(聖なる心)へ(春秋) (2月1日 01時05分) 1343 > 草の葉にとまる刹那を祈るかに羽をあはせるムラサキシジミ(たまこ) (2月1日 06時00分) 1344 > 東雲のやうやう朱になずみきて山端をいずる一閃を待つ(重陽) (2月1日 08時28分) 1345 > あかつきの女神籠もれる天空の光の宴(うたげ)オーロラを見ゆ(素蘭) (2月1日 18時19分) 1346 > 闇の中イエローナイフに放たれた奇跡の光あふれる慈悲よ(春秋) (2月2日 00時06分) 1347 > 「大丈夫?」さりげなくそっと覗かれて己が愚かさのただに恥ずかし(しゅう) (2月2日 12時48分) 1348 > さりげなく虚心にあらむわがこころ惑うことなき日々をおくらむ(重陽) (2月2日 14時11分) 1349 > なよ竹はいと虚心なり日はたけて青あらはれつ霜の下より(堂島屋) (2月2日 18時02分) 1350 > 朝霜の白く置きたる地を割りて蕗の芽吹ける 春を告げむと(素蘭) (2月2日 23時43分) 1351 > 風が吹き春夏秋冬繰り返す科学も解ったそこまではその在る意味は何時わかる?不安が募り悩みぬき何かが見えそう。 それだから信じていたい孤の道を春風の中ふと決めました。 (春秋) (2月3日 04時26分) 1352 > 学問はいつしか向かう一へと大きな力を証明しつつ(春秋) (2月3日 04時32分) 1353 > アテナイに学堂あればラファエロの絵筆動きぬその指の先(紀) (2月3日 11時42分) 1354 > ラファエロの描きし聖母たをやかにルネッサンスの息吹伝へる(素蘭) (2月3日 15時12分) 1355 > ユトリロの肖像描くヴァラドンの油彩に母の思いあふれて(重陽) (2月3日 15時33分) 1356 > 子を思ふ母の心を十六夜の日記に綴りいざ鎌倉へ(素蘭) (2月4日 01時00分) 1357 > 遥々の唐の縁の陶片に和賀江の跡の春の大潮(重陽) (2月4日 09時26分) 1358 > 暮れてゆく春の岬のかもめ鳥 旅立ちたまへと風や吹くらむ(素蘭) (2月4日 14時01分) 1359 > 内海の干潟のごときわが家なり子らは旅立つ鴎のごとく(紀) (2月4日 14時31分) 1360 > 福聚海無量と聞けりみなのわたかぐろき海苔よ荒びなゆきそ(堂島屋) (2月4日 17時44分) 1361 > 奢りきて二十世紀のわざわいの根源なりき浅き人智は(重陽) (2月4日 18時16分) 1362 > 沈黙の春といへどもこの海は劫初の生命響む潮の音(紀) (2月4日 19時46分) 1363 > 有明の海のゆりかご諫早の干潟追はるる生命いづこへ(素蘭) (2月4日 23時35分) 1364 > 限りある同じ未来を絞る日々、脱け出そうよとその言葉。同じ命が揺れ溶けむ宇宙の風に草は萌ゆ。 いつか来た道また辿るもうこれ以上歩めずとも探し続ける彼方の言葉 (春秋) (2月5日 02時37分) 1365 > 生け花の燃ゆる命は鳥雲に風に溶けゆく我の旅路よ(春秋) (2月5日 02時37分) 1366 > 冬河に浮くゆりかもめの白き胸風に晒して生きる清しさ(たまこ) (2月5日 14時12分) 1367 > 流れてはさだめも無けれゆりかもめ眦ゆるめ生くべく思ほゆ(堂島屋) (2月5日 23時00分) 1368 > 新世紀先取りしたる街並みを細かく縫いて回る「ゆりかもめ」(萌) (2月5日 23時32分) 1369 > 近未来描く小説読み終へて明るき明日またも翳りぬ(素蘭) (2月6日 00時13分) 1370 > 空狭き小さき谷(やつ)の湧水の清き流れに時宗おもふ(重陽) (2月6日 05時49分) 1371 > 霧深き谷間を抜けてさらに抜けうなだれてゐる場合ではない(たまこ) (2月6日 09時27分) 1372 > 銅鉄の額もつ人の狭霧吐き叛けりとなむ史書に見えたる(堂島屋) (2月6日 19時49分) 1373 > 通ひなれし道をさ霧に迷ひをりいつかの夢のつづきのやうに(たまこ) (2月6日 22時06分) 1374 > 霧深き海に光輪あらはれて祖国とふもの見つめてをりぬ(素蘭) (2月7日 00時02分) 1375 > 祖国での安息やぶりアガペーを大切にした祈らぬ祈り(春秋) (2月7日 02時28分) 1376 > マリンガの日本人祭り月光に老いも若きも踊る「炭鉱節」(たまこ) (2月7日 10時07分) 1377 > 幾重にも雪に埋もれしぼたの跡メロンハウスに往時をしのぶ(重陽) (2月7日 11時41分) 1378 > 雨の音に震へるメロン思ひ出を一方的に遺されさうで(たまこ) (2月7日 15時01分) 1379 > さよならも何も言わずに消えゆきてただ思うのは楽しかりし日(春秋) (2月8日 00時36分) 1380 > さざん花に子犬にわれに雨が降るひと雨ごとに春を呼ぶ雨(たまこ) (2月8日 01時00分) 1381 > 雨だれの音聞きをれば初夏のショパン弾きたる君を思へり(素蘭) (2月8日 01時16分) 1382 > 夜更けまで霙打ちたる朝ぼらけいよよ紅さす窓の梅が枝(重陽) (2月8日 08時12分) 1383 > おだやかな時が続けばそれでいい小春日には「小犬のワルツ」を弾いて(たまこ) (2月8日 08時57分) 1384 > 小春日の渚に寄する小波の真白き潮のささやきを聞く(重陽) (2月8日 09時39分) 1385 > あすよりの別れすずしき夕べには小波の音さへ高き白浜(日麿) (2月8日 10時27分) 1386 > 汀なる宿をいづれば淡海は寄する波のみ音に聞こゆる(堂島屋) (2月8日 21時41分) 1387 > いにしへの道の国なり近江路はからくれなゐに深山染まりぬ(素蘭) (2月9日 00時24分) 1388 > 冬枯れの小径たどりて眺むれば絵島かすみて錆びもとけ初む(重陽) (2月9日 07時03分) 1389 > お隣の奥さんが今日も弾く「ハノン」ぽつぽつぽつぽつ梅もほころぶ(たまこ) (2月9日 08時42分) 1390 > 連弾の調べゆるかに春を待つ子らよ正しき人となれかし(堂島屋) (2月9日 12時57分) 1391 > 「トルコマーチ」われと連弾する吾子よゆつくりゆつくり大きくなあれ(たまこ) (2月9日 19時01分) 1392 > オルガンは吹き下ろすごと胸のうち余燼となりていよよ高鳴る(日麿) (2月10日 01時31分) 1392 > 小澤塾若きオペラに喝采の声は至福の余韻となりぬ(素蘭) (2月9日 23時50分) 1394 > 広縁に祖母の弾きゐしオルガンの音思ひつつ眠らむとする(たまこ) (2月10日 07時51分) 1395 > 面影にたちたる君は花ねむの吉祥天のごとき貌して(素蘭) (2月10日 09時45分) 1396 > 古里の山のお堂の天邪鬼 もう許されてもいいではないか(たまこ) (2月10日 11時20分) 1397 > まろびゐてしどろにありし野仏の冬日のなかにしづみてゐたり(重陽) (2月10日 12時48分) 1398 > 雪野原色とりどりのフリースで駆けつまろびつ児らは遊びぬ(素蘭) (2月10日 14時53分) 1399 > とりどりのアロマに酔いしティスティング二月の夕べワインにあそぶ(重陽) (2月10日 15時41分) 1400 > 「情熱のアロマ」と歌ふ陽水の色に染まりぬ『コーヒー・ルンバ』(素蘭) (2月11日 01時00分) |