6501 | 春雪の富士と向き合ひ深呼吸彼方に在りし故郷は今 | 文枝 | 4月16日 08時20分 |
6502 | 犀星の詩(うた)うべなひし故郷はひたすら遠く花霞みして | れん | 4月16日 11時34分 |
6503 | ふるさとは遠き彼方の空のした山川草木春霞みの中 | 弁慶 | 4月16日 12時44分 |
6504 | 母あらず父もまたなきげんげ畑ふるさとまとめて花いちもんめ | かわせみ | 4月16日 21時51分 |
6505 | 魚野川見え初めにつつ故郷は寂しくあれど一日の浄土 | 花 | 4月17日 07時24分 |
6506 | 気がつけば処々方々で鳴き交わす声はうぐいす初音なるかな | 蘇生 | 4月17日 08時21分 |
6507 | たんぽぽの茎吹く子等の弾む頬ぷぷぷと鳴らしぷぷぷと笑ふ | 雛菊 | 4月18日 21時38分 |
6508 | 突然に海彼の国のデモの渦戦争知らぬ子等に幸あれ | 真奈 | 4月18日 22時09分 |
6509 | かの国の抗日知らぬ世代にもそのDNAは埋め込まれたか | 蘇生 | 4月20日 06時14分 |
6510 | 抗日の歴史薄れし日本の心貧しく物の豊かさ | 文枝 | 4月22日 21時00分 |
6511 | 東海の便りを寄する術もなし孤島へ帰る君と別れなば | 海斗 | 4月23日 15時43分 |
6512 | うららかな日和の空に帯の雲君の島への地震兆せり | 蘇生 | 4月23日 18時09分 |
6513 | 落花落葉こころ向けつつ生きをれば天災人災間断のなし | れん | 4月26日 11時53分 |
6514 | 散るからに花のさかりをいとしみて逢ひみむ春のまた永遠に美し | 真奈 | 4月26日 21時31分 |
6515 | 花過ぎのわれの外なき静寂の地にかすかなる蘂ふる音の | 蘇生 | 4月27日 06時47分 |
6516 | 八重桜ぼってり咲いて背が重い過去形なのに音がするんだ | 海月 | 4月27日 23時32分 |
6517 | カトレアが造花の如く整いて香りふんだん進行形に | 蘇生 | 4月28日 06時12分 |
6518 | とこしへの国へ旅たつはらからの足もとてらせ真白き一輪 | れん | 4月28日 06時55分 |
6519 | 「ダイヤ守れ」ノルマは遂に脱線へ一○六人のダイヤ絶ちたり | 真奈 | 4月29日 12時00分 |
6520 | 買出しの列車でじじが死んだのさ鴻巣駅で荷車押したさ | 海月 | 4月29日 19時50分 |
6521 | 若き日を輝き生きて忽と死す花の命の重み重なり | 文枝 | 4月30日 07時16分 |
6522 | 老いるとも朝な夕なに甲斐もちて生くる仁ありかく歩まばや | 蘇生 | 5月2日 05時57分 |
6523 | 八千歩あるき歩きて逢ひにゆくあけぼの杉と吾のみの空 | かわせみ | 5月4日 18時00分 |
6524 | 逢いに行くさつきみなづき耀けば放たれて空を行くこいのぼり | 花 | 5月5日 07時30分 |
6525 | 家族なる鯉の幟を糸に連れ大凧高く風に動ぜず | 蘇生 | 5月5日 08時41分 |
6526 | タコなれば八方美人に手を引かれ夢醒めやらぬ春の余の風 | 鮟鱇 | 5月9日 19時31分 |
6527 | 余の風のおこぼれ貰ひ混合酒腰が抜けたさ葉桜の青 | 海月 | 5月9日 23時41分 |
6528 | 駆け落ちになおも欠けたるバイアグラ欠けゆく月に挂(か)かる雲かも | 鮟鱇 | 5月10日 19時27分 |
6529 | くり返しくり返し書く淳一の秘めごと語りマンネリに落つ | 蘇生 | 5月11日 07時52分 |
6530 | さつきには緑ぞ色にまさりけり晴れて山行く君のすがしさ | 鮟鱇 | 5月11日 21時33分 |
6531 | 待宵の香すがしき夏木立縄文女神通り過ぎたか | 真奈 | 5月13日 23時22分 |
6532 | 初夏の光を浴びて彼我もなくまどろみをれば麦笛の夢 | 海斗 | 5月14日 22時06分 |
6533 | 五月きて昼の干潟が広がりてやがて寄せくる潮騒の音 | 蘇生 | 5月15日 05時34分 |
6534 | 潮騒に重なり聞こゆ母のうた海には母がつねいますゆゑ | かわせみ | 5月15日 15時46分 |
6535 | 魚とり鳶ゆくさきに雛ありやひねもす垂れる浮きの軽さよ | 鮟鱇 | 5月15日 17時36分 |
6536 | 降る雨の季にあらずや肌寒く名残りの藤の褪せてぞ垂るる | れん | 5月15日 20時35分 |
6537 | 散策に出でんとしては装いに迷う名残りの風の冷たさ | 蘇生 | 5月16日 07時30分 |
6538 | ひとり寝の旅に冴えたり窓の月李白の詩集枕辺の夏 | 鮟鱇 | 5月16日 21時08分 |
6539 | 蓮の実を五月の西施摘みとるや夢に小舟のたゆたひて行く | 真奈 | 5月17日 11時00分 |
6540 | ほのぼのと笑みたまひますかんばせの慕はしきかも合歓の花咲く | 千種 | 5月17日 12時55分 |
6541 | 合歓の抱く巫山の夢の置き露に雲は映りて風に流れん | 鮟鱇 | 5月18日 21時48分 |
6542 | 春盛る北の大地の森林に老倒木の無残なるかな | 蘇生 | 5月19日 08時28分 |
6543 | 苔むさば朝霧木洩る日のもとのシダやキノコの森ともならむ | 鮟鱇 | 5月19日 19時41分 |
6544 | 台風になぎ倒されし老木もやがては朽ちて土になるかな | 蘇生 | 5月20日 05時28分 |
6545 | おほ風もこ風も夢の風の国 花に息吹く木陰のいびき | 鮟鱇 | 5月20日 19時15分 |
6546 | 覚めぎはの耳をくすぐるパンの笛蜥蜴の尻尾きらり光って | 千種 | 5月21日 09時44分 |
6577 | 底抜けのミッドサマーナイト森の中悪戯パック送信ミスだよ | 真奈 | 5月21日 10時28分 |
6548 | パン喰らひパックを剥ぐにミスありや白粉のらぬサトゥルヌスの日 | 鮟鱇 | 5月21日 20時26分 |
6549 | ザンフィルのパンフルートがながれゆく地には平和を壺中の夢や | 海月 | 5月24日 18時29分 |
6550 | フルートとフルーツ描く静物画 リンゴの腹にわれは金蝿 | 鮟鱇 | 5月25日 19時59分 |
6551 | 静物画観るのが好きで握り飯上野の森にころりころころ | 文枝 | 5月25日 20時40分 |
6552 | めし食えば鐘は上野の寛永寺 パンダ坐りの腹は満ちたり | 鮟鱇 | 5月26日 09時18分 |
6553 | 早暁の空に満ちたる月白く空き腹にくる近き鐘の音 | 蘇生 | 5月27日 06時03分 |
6554 | 鐘を撞き吾に帰りし山の上微かに聴こゆ千の風の音 | 文枝 | 5月27日 17時25分 |
6555 | 風吹かば蝶のみならずゴキブリのわれも飛び行く星光る空 | 鮟鱇 | 5月27日 20時01分 |
6556 | 極彩の仮面をつけて道化師は光と闇を軽やかに飛ぶ | 真奈 | 5月27日 22時15分 |
6557 | わが顔も一皮むけば髑髏なり生死の境に一輪の花 | 鮟鱇 | 5月27日 22時45分 |
6558 | 夜行列車の窓に貼りつきどこまでも憑きて離れぬわれのペルソナ | かわせみ | 5月28日 02時08分 |
6559 | 本当の自分に出会ふ旅に在り夜行列車の長きトンネル | 文枝 | 5月28日 08時04分 |
6560 | 霊犀の角に穴あり相通ず千里の果てに君は飛ぶ鳥 | 鮟鱇 | 5月28日 09時35分 |
6561 | 暗き夜の果ての狭間をつきぬけて光に翔ばむ透明となり | れん | 5月28日 10時00分 |
6562 | 透き通る肌に浮かべる天のへそ 井蛙(せいあ)は仰ぐ九段の鳥居 | 鮟鱇 | 5月28日 12時15分 |
6563 | 腹ふくる井蛙は健忘症なるか一点の恥辱なき天は何処 | 真奈 | 5月28日 14時57分 |
6564 | 復興は生き残りらの努力なりいくさ命じし咎(とが)は原爆 | 鮟鱇 | 5月28日 15時59分 |
6565 | 片意地の男の美学咎なりて国か己か何やら可笑し | 蘇生 | 5月28日 18時13分 |
6566 | 孤立の国いいえ私は孤独にはなれぬ性なり可笑しみのひと | れん | 5月28日 20時29分 |
6567 | 英霊が望むところか火種抱き再戦誓ふ敵はアメリカ | 鮟鱇 | 5月28日 23時09分 |
6568 | 生きてゐた英霊現るまぼろしのごとき歳月償ふは誰そ | かわせみ | 5月29日 00時59分 |
6569 | 償ふは国と決まってゐるのだが金を積んでも帰りこぬ日々 | 鮟鱇 | 5月29日 10時08分 |
6570 | 皇軍の兵士を生きた六十年正直者が馬鹿見る国でした | 真奈 | 5月29日 11時46分 |
6571 | 往き往きて皇軍「興味ありますね」ライオンヘアー坊主にしたい | 海月 | 5月29日 18時26分 |
6572 | 小いきにも泉に映る花影に純で一ずな女郎蜘蛛の巣 | 鮟鱇 | 5月29日 21時48分 |
6573 | 分からんな償うのはね国じゃない戦後を生きた我々なんだ | 海月 | 5月30日 00時25分 |
6574 | 理屈では癒すすべなき償いに海ゆく人に望郷の月 | 鮟鱇 | 5月30日 07時28分 |
6575 | 何人の発句賦し物さみだれて天下の望み今ぞ尽きける | 丹仙 | 5月30日 09時12分 |
6576 | はっきりといはぬが花に心ありあじさい蕾むさみだれの庭 | 鮟鱇 | 5月30日 09時24分 |
6577 | さみだれの細く降りつぎ濡れてゐる山紫陽花のやうやく色づき | れん | 5月30日 20時12分 |
6578 | 憲法にNONのフランス・トリコロール灰色となる四片目の色 | 真奈 | 5月30日 23時30分 |
6579 | NONにこそ誇りあるべしフランスの憲法守る鼻の高さよ | 鮟鱇 | 5月31日 18時44分 |
6580 | 日本国憲法しかと守るべし戦争差別してはいけない | 文枝 | 5月31日 20時37分 |
6581 | いくさ場に行けぬ年寄り杖つきて若きに国のほまれ説きをり | 鮟鱇 | 6月1日 07時32分 |
6582 | 「君死に給ふことなかれ」は反戦でなく家憂ふる歌と言ふ「つくる会」 | 真奈 | 6月1日 10時01分 |
6583 | 雨紫陽花 国に誉れなどあるものか 鮟鱇自ら戦場に立て | 海月 | 6月1日 10時32分 |
6584 | 税という年貢を納め国という傘もとわれは立ちつくすのみ | 蘇生 | 6月1日 18時29分 |
6585 | 筆よりも重きは持たずいくさ場は人の心と決めてをり余は | 鮟鱇 | 6月1日 22時44分 |
6586 | 倒壊のポプラ並木の再現に思い想いや人の心は | 蘇生 | 6月2日 06時26分 |
6587 | 色も種も揃はぬ森の鳥の声 天は望まず有為の斉唱 | 鮟鱇 | 6月2日 07時23分 |
6588 | 友よ友我ら桃李の森に集うはやくおいでよ一緒に歌おう | 雛菊 | 6月2日 21時47分 |
6589 | 歌詠みは下手こそよけれいざ我も心震わすことを歌おう | 海斗 | 6月3日 12時12分 |
6590 | 日々の心をよぎる事々を記すすべとし詠みて留めん | 蘇生 | 6月3日 19時00分 |
6591 | 風ふかばよもはらからの言の葉のさざめきわたる木霊ありなむ | 鮟鱇 | 6月3日 22時28分 |
6592 | 六月の花みな白きガレ場にも驟雨に小さき眼ひらきて | 真奈 | 6月4日 11時18分 |
6593 | 売子木の花なだりに白く散りさびて足踏み変えつ登りてゆかな | 花 | 6月4日 22時40分 |
6594 | 水掬ぶごとく両手の白薔薇香をかぐままに散り滅びけり | 千種 | 6月4日 23時16分 |
6595 | きざはしのつぶらつぶらに幾霜のたれか亡びし人ぞ偲ばる | 蘇生 | 6月5日 07時01分 |
6596 | どよめきの青春(はる)の祭りの列に在り少女は死して永遠に生きたる | 真奈 | 6月5日 07時43分 |
6597 | 今もなほ寄せ来る濤(なみ)のどよめきて思ふむかしの跡をぞ洗ふ | 鮟鱇 | 6月5日 09時33分 |
6598 | 交易のむかしを印す和賀江島ごろたの石は波の間に見ゆ | 蘇生 | 6月5日 12時04分 |
6599 | 蒼天に幻の船消えゆきぬ沖の小島の波の悲しも | 真奈 | 6月5日 21時07分 |
6600 | 悲しみの涙の河となりゆけばゆきつく先の海のひろさよ | 鮟鱇 | 6月5日 22時01分 |