>> 初 半世紀語るつれづれ去来の忌 茉莉花 晩秋 述懐 >> 二 やむことのなき戦乱に世は 蘇生
コメントです。
> 若き日は矢矧の橋の上に寝て
日吉丸こと秀吉の若い日のエピソードです。 この橋の上で蜂須賀小六とであったとか。 乱世とよくつきますね。
> 時を得し堺の町の大旦那
こちらは何となく千利休のイメージですか。 いずれも戦乱の世の物語を本説にした付句です。
>パンドラの筺に希望が蹲る
これも、内容的に前句によく付きますね。
>電音の見知らぬ友に励まされ 手紙のやりとりで連句を巻くことを「文音(ぶんいん)」といいますね。そうすると「電音」は「でんいん」と読むのでしょうか。新しい言葉です。「音」は「便り」という意味にとり、インターネットや電子メールでの交流を指す、ととると将に我々のことを指しているようですね。
また前句との関係で言えば、「見知らぬ友に励まされ」が良いですね。バルカン半島が戦乱に見舞われたときに、空襲下で「俳句」を作っているユーゴスラビアの詩人達と日本の俳人との間に心の交流がありました。この句はそんなことも思い出させてくれましたので、三句は
電音の見知らぬ友に励まされ
を頂戴しましょう。
|