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歌仙: 「枝ふるふ花」評釈
掲示板の記録
りう97年4月18日 21時48分35秒
連衆のみなさま。このたびは、不躾な発句を差し上げた上、挙げ句までとらせていただき、感激しています。いやー、歌仙っていうのは、とっても魅力的ですね。日頃、現代短歌という、孤独で独我論的な密室のなかで歌をつくっている自分にとって、自分の句にほかの方が全く異なったイメージをつけてくださるのは、とても新鮮な体験でした。晩年の藤原定家が連歌に夢中になったのもわかるような気がします。今後ともお仲間に加えてくださいませ。ありがとうございました。
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東鶴97年4月18日 14時41分12秒
第35句自作解題
花散りて七宝光る白き象 (東鶴)
七宝とは大乗仏典などに出る金銀瑠璃などの七種の宝物です。七宝焼きを連想いただいてもかまいません。満月の夜に白象が現われ摩耶夫人が釈尊を懐胎したという物語を詠みました。
この歌仙の挙げ句は、発句を投じていただいた りう様にお願いしたいと存じます。今回より初めてご参加、佳句をたくさん頂きましたこと、連衆を代表して感謝申し上げます。
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第34句治定97年4月18日 11時28分02秒
第34句は、
520-34 > 涅槃の風に池水ぬるみて (ゆう) に治定します。前句彼岸を涅槃西風でうけ、水ぬるむ春によって次句に渡しました。次は
花の定座となります。ここは、発句の花と、初折り裏の定座の「人の花」の後をうけ、どのような「花」が、締めくくりとして望ましいか。
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第33句治定97年4月18日 09時55分42秒
第33句は、
519-33 > 逝きし子の歳を数へし彼岸かな (きこ)に治定します。万感胸に迫る思いをさりげなく詠まれたようです。
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第32句治定97年4月17日 11時40分42秒
第32句は、
518-32 炉辺の父母途絶えし会話 (ゆう)
に治定します。前句のわびしげな情景をうけて、
空腹と貧しさのなかで内職に励む父母を側で見つめている
子供を出したようです。
次句は、そろそろ春の句を出すときでしょうか。
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第31句治定97年4月17日 09時47分23秒
第31句は
蜜蝋を煮るゆふぐれはひもじくて (りう)
に治定します。前句の「イカロス」を「蜜蝋」で承け、「煮る」と「ひもじさ」
で新しい情景を暗示して次句に渡す含みです。
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第30句治定97年4月15日 20時04分56秒
30句は次の二つを投稿いただきました。前句とのつながりから、
516-30のほうがよいと思いましたので、
こちらを戴きます。神輿のもつ非日常性を、ギリシャ神話のイカロスに
結び付けたものと思います。517-30 >
朝顔蕾み陽を慕ひつつ (きこ)
516-30 > 蒼穹眩しイカロスも飛び (きこ)
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第29句治定97年4月14日 19時12分26秒
第29句は
515-29 > をち水を一息飲みて荒れ神輿(ゆう)
に治定いたします。今回の投句は、
どれも味わい深いもので、自作解題を興味深く拝読いたしました。
県祭りはやや特殊な祭礼なので、ご存じない方もあるかと思います。
「荒れ神輿」のほうを戴きましょう。
なお、私も今週より多忙となりますので、治定の速度が遅くなるかもしれませんので、
その点ご了承お願いいたします。出来れば、自作解題を書き込んでください。
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ゆう97年4月13日 18時58分02秒
自作解題をち水を一息飲みて荒れ神輿(ゆう)
「をち水」とは「復水」で、若返りの水を意味します。「変若水」とも書きます。
前句の麦の穂に若者のエネルギーを感じて付けました。「をち水」で一息ついて、再び、
荒れ狂う神輿を担いだ夏祭の情景です。
梵天の県祭りや獅子渡る (ゆう)
「県祭り」とは、京都宇治市の県神社の祭礼で、真夜中に大きな梵天神輿が雌雄の
獅子に先導されて御旅所から県神社に向かいます。この神社の祭神は木花開耶姫命で
結婚の守護女神です。当夜は、すべての灯火を消し暗闇の中で神事を行います。
昔は、町中あげて参詣者を自由に宿泊させ、若い男女の自由な交際の場でもありました。
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第28句治定97年4月13日 10時02分07秒
第28句治定します。4句投稿いただきました。今回も治定に迷う佳句が揃いました。
ここは、りう様の 513-28「麦の穂先」を戴きましょう。513ー28 >
麦の穂先のこそばゆき朱夏 (りう)
は、前句のちりちりと焼けていく恋文を受けて、麦の穂先に
「こそばゆさ」を感じる夏の日を出しました。人情の句が続きましたので、
前句の恋句の気分をうけながら、景気に転じたところがよいですね。
512-28 > 愛想づかしも良き袖の梅 (ゆう)
これは、前句の場を江戸時代の吉原に転じて、花魁に愛想尽かしをされて、
二日酔いの薬(袖の梅)を飲む遊び人を出しました。「梅」の字が、
梅干しの酸っぱさを連想させ、秀逸と思いました。
511-28 > どうせ雑魚さと茶漬さらさら (ゆう)
こちらは、前句の人を、食べ盛りの乙女と見立ててのつけ句でしょうか。
別れた男に未練を残さず、お茶漬けを流し込んでいる姿に滑稽味があります。
510ー28 > 上書き保存せずに御破算 (りう)
はインターネットの仮想句会らしい付け句。つかの間に消えた恋を、
保存せずに消したら二度と戻らないパソコンのデータに読み替えました。
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第27句治定97年4月12日 08時24分49秒
第27句、前句の「焚き火」をどう解釈するかで3通りのまったく違う付け句が投稿されました。
どの句も面白く、治定に漏れた句もパラレルワールドで続けたい気もします。ここは、後の付け句の
し易さを考慮し、509-27を頂きましょう。投稿頂いた3句の講評をいたします。
507ー27 > ゑらゑらと邪宗試問の楽しけれ (りう)
北原白秋「邪宗門」の世界。前句の焚き火を、改宗を迫る拷問の場に読み替えました。
宗門改めの役人の深層心理でしょうか。
508-27 > 疎開先嫁入道具芋に化け (ゆう)
こちらは、飽食の時代の今日の話ではありません。焚き火の焼き芋で、終戦直後の食糧難の時代を
偲んだ述懐の句ととりました。わずかばかりの食糧を大切な嫁入り道具と交換した無念さが伝わります。
焼き薯は、農家の縁先ででも振る舞われたのでしょうか。薯が秋の季語になるのが問題です。
509-27 > 破れたる手紙の恋のちりちりと(はる)
前句、過去を清算する焚き火と見立てての付け句。はる様の句、まだ少ないので、これを戴くことにいたします。
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第26句治定97年4月11日 11時06分00秒
第26句は、きこ様の506-26「涙の焚き火」を頂きます。冬の月が出ましたので
冬季の句が3句続きました。第27句は無季の句をお願いしたいと思います。
秋の句は素秋になるので出せません。雑を挟んで出せるとすれば初夏の句でしょうか。
名残裏の花の定座の前に春を出して挙げ句となります。506-26 >
涙涸らすか焚き火の煙 (きこ)
前句の遭難者の遺体を捜す人々が暖をとる焚き火でしょうか。
涙を涸らしているのは家族でしょう。煙は弔いの意味もあります。前句をよく見定めた付け句です。
505-26 > 浴びる微光に黙す冬薔薇 (きこ)
これは、おそらく冬薔薇に託して、前句の遭難者の妻か恋人の心情を詠んだものでしょう。
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第25句治定97年4月10日 22時23分57秒
第25句治定します。今回は俳諧的な付けなら506-25の「禿頭」、歌心を重視すれば504-25
の「月凍りゆく」でしょう。どちらも捨てがたい気がします。捌きの迷うところですが、
これまでの投句数の少ないゆう様の句を戴きます。506ー25 >
禿頭(たいとう)をぺちと叩いて根深汁 (りう)
前句、山頂を「禿頭」に、「痛き頬」を「ぺちと叩きて」に読み替えた諧謔は秀逸。
「根深汁」で冬の句を打ち捨てずに続けました。
505ー25 > 雲の間ゆ神の目くばせほの見えて (りう)
「神の目くばせ」とは、山での遭難を暗示したものでしょうか。その場合は、504-25
と発想は似ていますが、遭難前の情景を描いた分、印象が希薄になります。
504-25 > 友眠る山巓の月凍りゆく (ゆう)
この句、単独の俳句としても秀句であると思います。
定座の月を引き上げ、悽愴な冬の月としました。
「友眠る」とは、
雪山で遭難した友に捧げる鎮魂歌の意でしょう。「月凍りゆく」が冴
えています。ここで冬の月を出すと後の連歌の有季の句の配分が難しくなります。
(秋は素秋になるので出せません)しかし、発句に「花」があり、
名残表に「冬の月」が出る歌仙を如何に締めくくるかというのも面白いかも知れません。
503-25 > 冬の富士雲を払ひて尚高し (ゆう)
人倫の句を景気の句で承けました。人物の句がうるさい感じになりますので、
このようなさらりとした付けには好感がもてます。
502-25 > ラマ寺を出づる行列鳥招く (ゆう)
これは前句をチベットの鳥葬の場面に読み替えたユニークな付け句(釈教)です。
僧侶の読経が聞こえて来るかのようですね。
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第24句治定97年4月10日 16時11分02秒
第24句は、501-24に治定致します。次の句をお願いいたします。501-24
> 雪の頂上痛き頬向け (きこ)
打越の夏に対して雪山を対比させました。この歌仙冬季の句は初めてです。前句のナイフ
をピッケルに読み替え、少年の覇気を、頂上を前にした登山家に置き換えました。前句まで
あからさまではないのですが恋含みの句が続きましたので、このように雰囲気を一変させる
ことも歌仙では大切と思います。きこ様の「雪」を戴く理由もそこにあります。
502-24 > 脱捨つ衣装眼はひたすらに (きこ)
こちらは、かなりあからさまな恋句となります。この「眼」は少年の目とも、あるいは
恋人の(おそらくは年上の)女性ともとれますね。「衣装」という言葉の語感からすると
後の方がよいようですね。純真なしかし乱暴な少年に応じて裸で向き合ったところでしょうか。
503-24 > あいたいみたい君影ばかり (はる)
これはまた、大いに遊びのある句です。この句、最初は「あ、いたい(痛い!)みたい君影ばかり」
となっていました。前句「ナイフ」を承けた言葉遊び。「逢いたい見たい君影ばかり」と
読めば、ナイフを突き刺した少年のいらだちを表す言葉となります。この句をとろうかとも
思いましたが、はる様に匹敵する言葉遊びの名手がどうもいないようなので、
後の付け句が難しいかも知れませんね。治定には漏れますが面白い付けです。
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第23句治定97年4月10日 08時22分27秒
第23句は499ー23 > 少年よ逆光の地に刺すナイフ (りう)
を戴きます。人倫の句が又登場するのは問題ですが、2句去なのでよしとしましょう。
鹿の袋角は、どちらかと云えば恋含みですが、この句では、成熟の
途上にある少年の覇気と見定めて、既成の世界に挑戦する心意気をもって応じました。
500ー23 > 秋風や李のごとき吾子の陰(ほと) (りう)
この句は、「輪廻」になる危険があります。打越と同じ様な趣向の廻りをグルグル回って、新しい展開
の妨げになると云うことです。
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第22句治定97年4月09日 20時45分24秒
第22句 498-22に治定します。第23句を募集しますので宜しく。第22句の講評をしましょう。498-22
> 白き産毛に袋角立ち (ゆう)
が最も優れていると思いました。袋角は角を切られた牡鹿の頭に、夏の終わり頃に
新しく生えるもので、
前句の、「イチジクのはらわた萌ゆる」を巧く承けています。白き産毛に風情があります。
ここは、人倫の句が打越になりますので、動物を出したところが評価されます。
497-22 > ひと雨降るかハモの皮食み (ゆう)
ハモは夏の大阪の風物詩。残暑厳しい風土を出しました。ハモの皮は、キュウリなどに合わせて食べ
ます。これもなかなか味のある句です。
496-22 > 天狗の如く潜む鍬形 (ゆう)
これは、おそらく寓意の句でしょう。鍬形でサタンを譬えたものと思います。
何故「天狗の如く」なのかはよく分かりませんが、甲虫を天狗虫という地方がありますから、
鍬形のどこか怪物じみた有様を異形の天狗に結びつけたのかも知れません。
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第21句治定97年4月09日 12時21分10秒
第21句治定いたします。きこ様の「薔薇」にするか、りう様の「イチジク」にするか、二つの佳句の間で迷いましたが、前回はきこ様でしたので、今回はりう様が妥当かと存じます。493ー21
イチジクのはらわた崩ゆる残暑かな (りう)
第22句を募集いたしますのでよろしくお願いいたします。
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第21句講評97年4月08日 22時45分36秒
第21句は、りう様、きこ様より素晴らしき投句を戴きました。この歌仙、お陰様で、名残表に入り
競作の趣が出て、次第に白熱、捌きも楽しませて戴いております。とりあえず現在のところで、
御投句の講評をさせていただきます。 491-21 >
鎧戸の一閃の光薔薇剪らる (きこ)
前句のアダムと父なる神との交わす指先には、生命の火花の散る閃光があります。
作者は、それを承けて、鎧戸を開けた瞬間に射るように入ってきた夏の日差しに、原初の時の
情景を彷彿とさせました。「薔薇剪らる」の解釈は難しいですね。この薔薇は白薔薇ではなく
真紅の薔薇でしょう。ここは、神の「父性」、母性的なものを排除する超自然的な威力を暗示
するものと私流に解釈しておきます。なかなか含みのある、そして前句の動きを
鋭く承けた佳句と思います。
492-21 > 夏の野や合歓秘めやかに雄鹿伏す (きこ)
作者の心の妖艶なる輝きに驚きました。「合歓秘めやかに」の言い回しが秀逸。
しかし、きこ様の二つの投句の中では、前句に深く立ち入って鋭く承けた、
491-21をとるべきでしょう。
493ー21 > 無花果のはらわた崩ゆる残暑かな (りう)
いちじくは古来男性の性的多産のシンボルであり、禁断の実を食べた後のアダムがその葉を
身に纏ったのは偶然ではありません。「はらわた萌ゆる」で残暑の季感にあわせました。
これは、秀逸です。ただし、「無花果」は、「花」が定座の花に障るので
「イチジク」と改めたほうが良いでしょう。
494ー21 > 凩やあばらの隙(ひま)を過ぐる音
まだ、この歌仙は冬季の句が登場していませんので、作者は、変化をつけんがために
木枯らしを吹かせ、「あばら」の隙間風としました。いうまでもなく、「あばら」はイブがそこから
作られたアダムの一部です。やや付け筋の理が先行し、情趣が犠牲になったかも知れません。
495ー21 > くちづけに至らぬ遠き恋ありて (りう)
は、前句「交す指」を若き男女と見立てた句。今時は珍しくなった情景。微笑ましい付け句ですが、
前句の内容にまで深く立ち入るという気迫に欠けているようです。
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りう97年4月08日 21時20分58秒
すみません、記名をわすれました。21番「凩や」はわたくしりうの句です。
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きこ97年4月08日 07時37分26秒
ひとし様 私の拙い句を採用していただき有り難うございました。次から次へとNGが出て、
ずいぶんと焦りましたが、3度目の何とやらで及第したようでほっとしています。
ゆう様 イースターエッグの作り方、リンクされたホーム頁で拝見し、楽しませていただきました。
お返しに、ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂の天井画をお送りします。
ここ(114KB jpg画像)を
クリックすると、「アダム創造」を始め、ミケランジェロの作品が見られます。
確かに男性的な彫像が並んでいます。りう様 こういう絵なら見てみたいと思います。
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第20句治定97年4月08日 00時08分47秒
第19句の治定に手間取りましたので、第20句は快速で治定いたします。
490-20 > アダム創造交す御指に (ゆう) を戴きましょう。
名残表は序破急の「急」ですので、もたもたした付け句はいけません。即興で
どんどん付けて下さい。第21句を公募します。
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第20句講評97年4月07日 22時54分41秒
第15句から5句連続で女性の投句が採用され、男性軍の奮起を促したいと思っていたところ
素晴らしき投句を戴きましたので、寸評を載せましょう。489-20
> 魔羅ひと茎をまぼろしに見て (りう)
ではついに男性自身が登場。これだけで女性軍を恫喝するには十分。
490-20 > アダム創造指に火花が (ゆう)
は、バチカンのシスティーナ礼拝堂の天井画、ミケランジェロ描く「アダムの創造」です。
前句まで、「花形スター」「少女」「卵」すべて女性のイメージでしたが、ここで、
本質的に男性的なるものが登場しました。男性は子宮や卵では創造いたしません。
天の火花によりて、土より作られたアダム(人間)に、父なる神が精神を与えます。
この句で、どうやら、男女のバランスがとれたようです。なお、この句「花」の字が第17句
と重複しますので、
490-20 > アダム創造交す御指に (ゆう)
と手を入れさせて戴きます。
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ゆう97年4月07日 21時25分20秒
第19句でイースターエッグが出てきますが、ウクライナ地方のイースターの彩卵の製法を
伝えるホーム頁がありました。(オーナーの岸本様の御厚意により、その画像をリンクいたします。)
イースターの彩卵
なかなか綺麗なものですね。
シスターが趣向を凝らす絵筆は、実際には鉄筆で、ワックスと染料を使って作るようです。
岸本様のホーム頁は、http://www6.shizuokanet.or.jp/kishimh/index.htm
です。ちなみに、この頁には作り方も載っています。
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第19句治定します。97年4月07日
18時39分03秒
りう様、きこ様、重ねての御投句、有り難う存じます。そろそろ治定しなければいけません。489-19
> 揚雲雀なくや子宮を絞るごと (りう)
488-19 > シスターも絵筆の意匠イースター (きこ)
御投句、甲乙つけがたいところでありますが、ここは、
前句の頭韻に脚韻で応じたきこ様のご努力を考慮し、復活祭の彩卵を
詠まれた488-19を頂くことにいたします。第20句を募集しますので
よろしくお願いいたします。
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捌き97年4月06日 23時57分17秒
(4/7/13:15 講評追加)
第19句 すでに応募された句についてコメントを致します。
ご投稿有り難う存じます。 前句
482-18 割ったら大変春の卵を (はる)
を承けると同時に名残表に相応しい動きのある春の句でなければいけません。
(序破急の急に該当します) 487-19 >
鶉抱く少年の眼や光る風 (きこ)
前句の雰囲気を承けて、天候のかわり易さを「光る風」、
何かを大切に守ろうとする気分を「鶉を抱く少年」で表現しています。キラリ
と光っているのは少年の眼でもあるわけで、良い付けだと思いました。問題が残るとすれば、少年が打越の少女と重なることでしょうか。なかなか難しいですね。
486-19 > 春暁の卓に零しし塩の白 (りう)
「春」の字が前句と重複しています。歌仙ではなるべく他句と同じ文字を使用しない
ように配慮をお願いいたします。前句とのつながり具合は、485-19の方がよいですね。
485-19 > けふひと日天の変化(へんげ)の定めなく (りう)
これは、前句の、どことなく落ち着かない不安な気分を受けて良い付け句と思いました。
蕉門で重視した「匂い付け」ですね。はっきりとした季語を含む春の句になっていない
ことが惜しまれます。
484-19 > 鶏鳴くや涙拭わぬ聖土曜 (きこ)
ここでは、前句の気分を一変して、聖土曜日(復活祭の前日)の情景に転じました。
ユダヤの裁判所の前庭で、ペテロが三度「その人を知らず」と述べた後で鶏が鳴き
外に出て激しく泣いたという記述をふまえています。「涙拭わぬ」というのは、
ペテロよりも、その情景を自分のこととして受けとめている作者自身の気持ちでしょう。
これは、単独の俳句として味わいたいと思います。この句が歌仙の今の流れに
相応しいかどうかは疑問です。前句は、およそ宗教的なものとは無縁の雰囲気を持っていますので、
ここで復活祭の宗教的な情景に転じるのが良いことだとは思えません。
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捌き97年4月06日 15時48分15秒
第18句は
482-18 割ったら大変春の卵を (はる)
を頂戴いたします。この句、最初に見たときには気付きませんでしたが、
「わ」「た」「た」「は」「た」のア音を揃えた強弱調の「乳母の韻律(nursery
rhymes)」
になっています。前句のスターの卵に対する配慮を、謎かけ歌の乳母の韻律で表現した点、ユニークな
付け句と思いました。
第19句(名残表1句)を募集しますので、宜しくお願いします。
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松崎97年4月06日 08時55分24秒
花を持たせて頂きまして、恐縮でございます。感謝申し上げます。もはや「花形スター」の夢はかないませぬが、この年で、まだ夢に翼はあるようでございます。皆様と連歌を巻く喜び。翼ある夢が実現しております。よろしくお願いいたします。
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捌き97年4月06日 01時10分59秒
第17句 花形スター少女の夢は翼持つ (登代子)に続く句を募集しています。早速の応募を戴いたので、簡単にコメントしておきましょう。
(18-d へのコメントを追加しました。4/6/12:01)
18-a 春の彗星過去は忘れて (ゆう)
自作解題によると、作者のねらいは、宝塚のレビューから、4000年以上にわたる宇宙
の雄大な天体ショーに転換する事にあったようです。この彗星がヘールポップ彗星だと云うことが
解題を読まなければ分からないのが難点。わかる人には面白いでしょうね。
18-b 租界の霧に襟を立てつつ (りう)
春の句は最低3句は続けるというのが歌仙の約束事です。「霧」は秋の季語ですので、
趣向を変えた方がよいと存じます。租界というと、私ぐらいの年輩の者だと、
何か李香蘭主演の映画の一シーンなどを連想してしまいますね。
18-c 割ったら大変春の卵を (はる)
これは、どうやら英国の謎かけ歌、Humpty Dumpty
が下敷きになっているようです。
日本人なら「覆水盆に返らず」という諺を英国人は「割れた卵はもとにゃかえらぬ」と云い、
乳母の韻律(nursery rhymes)で表現します。はるさんは、ここで女優志願の夢見る少女に
乳母になりかわって、謎謎で警告しているのでしょう。
18-d デイトリッヒの脛を刺す虻 (りう)
この句の付け筋は、大女優デイトリッヒも、新人女優の追い上げを喰って
安閑としてはいられないという事でしょうか。花の蜜を吸う「虻」を出して
前句「花形スター」に続けました。これはなかなかの付けです。
問題が残るとすれば、固有名「デイトリッヒ」を使ったことでしょうね。
若い人は、脚線美で知られたこの女優のことを知らないかも知れません。
連歌では(特に短句では)、次の付句の世界が狭められるおそれがあるので
固有名を避けるのが普通です。
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りう97年4月05日 22時42分47秒
スターになりたい、という夢やぶれ、上海あたりに流された少女……。そのイメージで拙句つけました。季節は秋に変わるのかな?
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ゆう97年4月05日 22時38分09秒
登代子様から教えていただいたのですが、今話題になっている春の彗星(
ヘールポップ彗星)は、実に4210年ぶりに姿を見せたのだそうです。
拙句、宝塚志願の少女の夢を転じて、宇宙規模の壮大なる天体ショーに思いを寄せて見ました。
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捌き97年4月05日 21時00分16秒
第17句は、登代子様の
477-17 花形スター少女の夢は翼持つ (登代子)
を頂戴することに致します。次の18句も公募に致しますので、投句を宜しく
お願いいたします。
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捌き97年4月05日 15時19分40秒
まだ投句される方があるかも知れませんので、治定はいましばらく待ちます。
初折裏の花の定座、すでに応募された御投句の印象を纏めましたので、
お聴き下さい。見当はずれの講評があるかも知れません。その点は、
ご容赦のほどお願いいたします。
りう様、登代子様、木粋様 花の定座の投句有り難う存じます。
発句で詠まれた花を生かしつつ、定座の花もこぼさないということで、
皆様のアイデアを募集しました。この句は、Competition
としましたが、
それは、ここでの歌仙の新しい進め方を試す意図もありました。
やはり、一句づつ治定していく方式のほうが、活気が出るようですね。
佳句が多いので、この歌仙を別頁に公開するときに、治定に漏れた御投句も
付録として付けてもらいましょう。
第17句のポイントは、前句「刷新」と「人の集い」をどのように承けて
花の定座を勤めるか、と云うところにあります。17-e 飛花数千(すせん)流離を人に告ぐるなく
(りう)
りう様、発句に「花」を使っていけないなどと狭苦しく考える必要はありません。
客人がどうしても「花」を詠みたい気持ちがあれば、それに従うのが主人の勤めと
思います。むしろ、発句に「花」のある場合の歌仙のあり方を体験する上で非常に
良かったのではないかと思います。ところで、17-e、「人事異動で左遷される
中年係長の心情」との事ですが、言葉使いは典雅そのもの、王朝の時代に左遷された
国司とでもいった雰囲気ですね。惜しむらくは、打越の世界に囚われすぎて、
転じが弱いように思いました。
登代子様の三句は皆、発句の満開の「花」を生かすために、
初折裏の定座は「人の花」をあわせました。正花の余韻を漂わせることで
発句の花が生きています。
17-d スポットライト花ある女優振り向けば (登代子)
これは、第18句に渡す含みがあり、連歌に動きを出そうというご配慮を感じました。
17-c 花形スター少女の夢は翼持つ (登代子)
打越は定年近いサラリーマンの男性が主人公なので、
ここで一転して少女を出し、前句の「刷新」を承け、次々と変わる
芸能界の主役を夢見て、子役ないし新人歌手のオーデションに応募したスターの
卵の「集う」場の付けとなりました。「翼」の語が生きてますね。
これが、三句の中で最も印象的でした。
17-b 花嫁は専務の娘京をんな(登代子)
新しい職場で専務の娘と結婚できて、しかもそれが「京をんな」の美人だったら
--侘びしきリストラのサラリーマンの福音ですね。この意外性に俳味があります。
17-a ひとときの興を尽くして花と散る (粋)
木粋様 これまでの歌仙の捌きお疲れさまでした。今回は投句者としてご参加いただき
有り難うございます。早々の御投句、感謝しております。前句は、桃李歌壇のHP管理を
先月よりなさっている「きこ」さんの実感がこめられています。「ひとときの興を尽くして
花と散る」事は、一期一会の歌仙を巻く連衆の心得でもあります。ただ、
「尽くして」の語が、第14句「仮の契りも誠尽くして」と重複しているのが惜しまれます。
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松崎登代子97年4月05日 12時12分53秒
松崎です。連番の付け方を間違えてしまいまして、すみません。いつもご迷惑ばかりかけます。不注意、お許しくださいませ。
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りう97年4月05日 12時02分53秒
わたしが発句に、「花」をいれたために、みなさんにあらぬご苦労をおかけしてしましました。全くの無知のゆえで、申し訳なし。「花の座」というのは、大切な座ですから、二度も登場するのはずうずうしいとおもいますが、とりあえず、当句します。人事異動で左遷される中年係長の心情であります。
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松崎登代子97年4月05日 09時35分21秒
またお仲間に入れて頂きます。発句の花をより生かすために、ここでは人の花を考えて見ました。このような使い方も見かけたことがありますが、いかがでしょうか。
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ゆう97年4月05日 08時25分42秒
連歌では、月はかなり自由にひきあげたり、こぼしたりしますが、花は、
定座をまもるのが普通です。理由は、おそらく、月は毎夜天空に出て、満ち欠けがあり
四季を通じて趣を変える動の印象を与えるのに対して、花は春にのみ出逢われ、
大地に根ざす静の印象を与えるからでしょう。
連歌では、懐紙に書かれたものを見たときの印象が大切で、
定座の位置はそれによって決められたものと思われます。私の個人的な考えに過ぎませんが、
初折裏の花を表に引き上げるのは不自然で、それよりも、発句の「花」を立てつつ
趣向の違った花を定座で生かすのが適当かと思います。
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木粋97年4月05日 07時49分43秒
>発句に「花」が登場した歌仙の「花の定座」はどのようにすればよいのか?
初折裏の花を引き上げたものと考えます。発句で月を詠んだ場合と同じことです。
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きこ97年4月04日 23時34分47秒
第16句を付けたら第17句、花の定座を公募するように、ひとし様から依頼されました。この歌仙、発句にすでに
満開の桜の花が登場しています。ここで同じ様な花を出すのは面白くないとの事でした。
発句に「花」が登場した歌仙の「花の定座」はどのようにすればよいのか、これが課題です。
皆様の投句を心待ちにしています。
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捌き97年4月03日 22時59分16秒
470-12 > 秋 涼しき耳を敷きてまどろむ (りう)
471-13 > 秋 手枕や瞼に燃ゆる蔦紅葉 (はる)
472-14 > 雑 仮の契りも誠尽くして (ひとし)
第12句を有季の句と見るかどうかは微妙なところですが、ここでは第13句が秋季なので
「涼しさ」を「秋涼」の意味にとって秋としておきましょう。 第13句には、遊び心を感じました。前句の「耳」に「瞼」を、「涼しき」に「燃ゆる」を、
「敷き」に「紅葉」を対比させつつ「蔦」で恋の切々たる思いを訴えているかのようです。
ここの手枕、どうも自分の手ではないようですね。
歌舞伎の「守宮酒」や「葛の葉姫」などの幻想的な恋の情景を念頭に浮かべ、拙句を付けました。
第14句は単なる遣句で、無季の句をこの辺で挿入して連歌に動きを与えようというだけのものです。
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捌き97年4月03日 08時36分34秒
466-9 > 夏草を分けゆくマリア・マグダレナ (りう)
467-9> 萩の露しろき裳裾を濡らしつつ (りう)
りう様、重ねての投句有り難う存じます。第9句、月の定座を11句あたりに引き上げれば素秋にはなりません。「露に濡れる」はイメージが重複する印象を受けました。
「萩の宿」とした方が芭蕉との関連が明確になると思います。
裳裾は「赤」のほうが恋句らしくなりますが、俳聖芭蕉と一緒ということで、「白」もなかなかの趣向。
オウムの髭男との関連は切り捨てたほうが良いでしょう。マリアマグダレナは、復活祭では大切な役割を果たす
ので、これもよろしいのですが、夏草との関連がやや唐突という印象でした。改案をご提示頂いた りう様に感謝して「萩の露」の句を頂戴いたします。
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りう97年4月03日 00時17分56秒
先の「萩の露しろき裳裾を濡らしつつ」の投句は「素秋」になりますね。
遊女→マリア・マグダレナはあまりにも飛躍がないか……。どうか、ご判断ください。
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りう97年4月02日 23時54分53秒
たびたび失礼しました。番号は466ー9のあやまりです。
遊女→萩(芭蕉)、尊師→オウム→白き裳裾、という連想ですが、
着き過ぎかな。
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りう97年4月02日 23時39分32秒
はじめまして。りう、です。自己紹介が遅れ申し訳ありません。
本名、大辻隆弘ともうします。短歌結社「未来」に入っております。
昨年の夏、一度歌仙をまきましたが、まだまだよくわかりません。
よろしくご教示ください。
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りう97年4月02日 23時30分46秒
ひとし様 了解しました。初心者ゆえご勘弁を。書き換えます。
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捌き97年4月02日 23時20分33秒
465-9 > 花冷えやハルマゲドンといふ言葉 ( りう)
遊女のもつ雰囲気とオウム真理教をかけて絶妙の付けなのですが、ここで春の句を出すと
同季5句去のルールに違反します。要するに春の句が終わったばかりなのにまた春の句を出すのは
くどくなると云うことです。この句、素晴らしき句として記憶いたしますので、もうひとつ工夫
して頂ければ幸甚です。
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捌き97年4月02日 21時27分53秒
第7 雑 税といふ見えぬ籬(まがき)に囲はれて (りう)
第8 雑 語らふ遊女名乗る尊師を (ひとし)
籬とあれば恋句をだす所ですが、まだ裏に入ったばかりですので、すこし趣向を変えて
放蕩息子が節税対策のために宗教法人をでっち上げたとの洒落。
歌舞伎の「浮かれ坊主」の趣向。
りう様 表6句の治定ご了解いただけたようですので、先に進めさせていただきます。
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捌き」97年4月02日 17時03分02秒
ゆうさん りう様に御異論がなければ、この歌仙初折りは次のように治定したいと存じます。
発句 春 枝ふるふ花のすきまのそらの青 (りう)
脇 春 野に遊ぶ君綱引きし駒 (ひとし)
第3 春 亜麻色の髮に夕日のとき長く (りう)
第4 春 箒を立てて払ふ蜂の巣 (ひとし)
第5 春 胡蝶舞ひ夢より出でぬ朧月 (ゆう)
第6 雑 弾むボーナス背広に溢る (ひとし)
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捌き97年4月02日 16時13分08秒
462-5 > 胡蝶舞ひ夢より出でぬ朧月 (ゆう)
463-6 > 覚めぎはに聞く声は湿りて (りう)
464-6 > 弾むボーナス背広に溢る (ひとし)
りう様の第6は初折りの末尾にしては寂しすぎるような気がいたします。
発句が満開の桜というイメージ、脇は野遊びで駒かける桜狩り、月の定座も春の月ですので、めでたく初折り裏にいった方がよいと思いますが、
如何でしょうか。第5句は、打越を無視すれば、夢が実現して嬉しいという気分に転じることが出来ます。なお、小生の好みは、ゆうさんと違って、
マラルメの妹より「箒を立てて長っ尻の客を追い出そうとする老婆」のイメージの方が俳諧的でよいと思います。連歌では、前句にない斬新さを付け加えた方が動きが出ます。
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ゆう97年4月02日 13時58分13秒
460-4 > 静かなる妹春を愁ひて (ひとし 初案)
461-4 > 箒を立てて払ふ蜂の巣 (ひとし 第二案)
462-5 > 胡蝶舞ひ夢より出でぬ朧月 (ゆう)
拙句は、前句二案のどちらにも付きます。
461-4につける時は、老婆に眠りを覚まされて飛び立つ蜂は胡蝶に読み替えられ、眠たげな朧月が夢より目覚めたとの意になります。
460-4
につける時は、第4句の春愁は、胡蝶の夢破れて現実に引き戻された乙女の怨みとなります。荘子胡蝶の夢を念頭に置いていただくとよいでしょう。私自身の好みでは、460-4のマラルメの「我が妹」につける方がいいですね。
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捌き97年4月02日 00時22分49秒
前句解釈と自句解題:
第3 春 亜麻色の髮に夕日のとき長く (りう)
第4 春 静かなる妹春を愁ひて (ひとし 第一案)
第4 春 箒を立てて払ふ蜂の巣 (ひとし 第二案)
りう様の「亜麻色の髪」は、おそらく前句の「駒」の鬣を読み替えられたのでしょう。
何となく仏蘭西の薫りがしましたので、「静かなる我が妹、君見れば思ひすずろぐ」
のマラルメの詩を借りて第4としました。もっとも、「亜麻色の髪の乙女」(ドビッシーでしたか)
でマラルメを連想しない方にはこの第4初案は退屈かもしれません。
第二案は亜麻色の髪を箒に読み替え、「箒を立てる」と「蜂の巣を払ふ」
でいつまでも長居をする邪魔な女性客に腹を立てた老婆の仕草を重ねてみました。
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捌き97年4月01日 20時44分23秒
発句 枝ふるふ花のすきまのそらの青 りう
脇 野に遊ぶ君綱引きし駒 (ひとし)
発句を投句された方は、どなたですか、よろしければお教え下さい。
発句に「桜」を詠む例は芭蕉の花見の巻などにありますが、「花」の字を詠むことは
珍しい。普通に巻くと三花三月「花盛り」となります。時節柄、それも良しという
のも一つの趣向、発句を投ぜられた客人に、何か別の趣向があれば教えて下さい。
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