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題詠または当季雑詠
兼題T 落穂 兼題U 夜寒 兼題V ガザ停戦(不言題)
10月15日(水)投句開始 10月22日(水)投句締切 翌日選句開始 10月29日(水)選句締切 10月31日(金)披講
投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか 「返信ボタン」の左のホームのアイコンをクリックして下さい。
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題詠または当季雑詠
兼題T 花野 兼題U 秋雨 兼題V 月蝕
9月15日(月)投句開始 9月22日(月)投句締切 翌日選句開始 9月29日(月)選句締切 9月30日(火)披講
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| 選句をお願いします 丹仙 - 2025/09/23(Tue) 20:13 No.2514 | |
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投句一覧
投句者:素蘭、寿美子、白馬、しゐ、秋童子、風子、春愁、実生、翔河川、ヨアヒム、素人、明子、丹仙
[1]:秋雨や熊に注意の立て看板 あきさめやくまにちゅういのたてかんばん(秋雨・秋雨)
[2]:秋雨や古文書の書庫灯ともして あきさめやこぶんしょのしょこひともして(秋雨・秋雨)
[3]:秋の雨青水門のぼやけたり あきのあめあおすいもんのぼやけたり(秋雨・秋の雨)
[4]:秋の雨あがり白鷺池に来る あきのあめあがりしらさぎいけにくる(秋雨・秋の雨)
[5]:今時の秋雨風情は土砂降り いまどきのあきさめふぜいはどしゃぶり(秋雨・[秋の移ろい])
[6]:大花野風吹き抜けて鎮とせり おおはなのかぜふきぬけてしんとせり(花野・)
[7]:大花野小さな花の風を知る おおはなのちいさなはなのかぜをしる(花野・大花野)
[8]:鬼の子の遅々よ遅々よと夕花野 おにのこのちちよちちよとゆうはなの(花野・花野)
[9]:温暖化かなり遅れて秋の雨 おんだんかかなりおくれてあきのあめ(秋雨・秋雨)
[10]:皆既月食終われり庭の虫すだく かいきげっしょくおわれりにわのむしすだく(月蝕・虫すだく)
[11]:逆算の余生に拍車秋しぐれ ぎゃくさんのよせいにはくしゃあきしぐれ(秋雨・秋しぐれ)
[12]:空想の花野を歩く虚しさよ くうそうのはなのをあるくむなしさよ(花野・[高温日照り])
[13]:靴先を濡らして戻る花野かな くつさきをぬらしてもどるはなのかな(花野・花野)
[14]:熊鈴の鳴る通学路秋の雨 くますずのなるつうがくろあきのあめ(秋雨・秋の雨)
[15]:雲走る早さ花野に寝ころべば くもはしるはやさはなのにねころべば(花野・花野)
[16]:車椅子押して花野を愉しめり くるまいすおしてはなのをたのしめり(花野・花野)
[17]:月蝕に見入るレンズの落ち着かず げっしょくにみいるレンズのおちつかず(月蝕・)
[18]:月触はアンパンマンを呼んでいる げっしょくはアンパンマンをよんでいる(月蝕・[ウクライナに飛んで行って。])
[19]:月蝕や碧き夜の今はじまりぬ げっしょくやあおきよのいまはじまりぬ(月蝕・月蝕)
[20]:月蝕やすすきに隠す脳の錆 げっしょくやすすきにかくすのうのサビ(月蝕・芒)
[21]:月蝕を見ると寝ない子夜の長き げっしょくをみるとねないこよのながき(月蝕・夜の長き)
[22]:言の葉の寄り添ひきれず秋の雨 ことのはのよりそひきれずあきのあめ(秋雨・秋雨)
[23]:この先に姥神の像夕花野 このさきにうばがみのぞうゆうはなの(花野・花野)
[24]:冴え渡る天の手妻や月の蝕 さえわたるてんのてづまやつきのしょく(月蝕・月)
[25]:秋雨止み草木一気に天を指す しゅううやみくさきいっきにてんをさす(秋雨・)
[26]:聖ユダの殉教の日や月の蝕 せいユダのじゅんきょうのひやつきのしょく(月蝕・)
[27]:袖で拭く車窓の曇り秋の雨 そででふくしゃそうのくもりあきのあめ(秋雨・秋の雨)
[28]:泣きつかれれ花野にねむる車椅子 なきつかれはなのにねむるくるまいす(花野・花野)
[29]:賑ひもほんのひと時花野かな にぎわひもほんのひとときはなのかな(花野・花野)
[30]:花野ゆく聖母の立ちしルルドまで はなのゆくせいぼのたちしルルドまで(花野・)
[31]:干乾びた街のいきづく秋の雨 ひからびたまちのいきづくあきのあめ(秋雨・秋の雨)
[32]:引き算の始まる齢秋の雨 ひきざんのはじまるよわいあきのあめ(秋雨・秋の雨)
[33]:偏頭痛続く夜半の秋雨かな へんずつうつづくやはんのしゅううかな(秋雨・)
[34]:歩荷行く尾瀬の木道大花野 ぼっかゆくおぜのもくどうおおはなの(花野・花野)
[35]:満月夜天体ショーは雲の中 まんげつやてんたいしょーはくものなか(月蝕・満月夜)
[36]:曼殊沙華月蝕ほどのインパクト まんじゅしゃげげっしょくほどのいんぱくと(月蝕・曼殊沙華)
[37]:未完の絵花野にイーゼル立てしまま みかんのえはなのにイーゼルたてしまま(花野・花野)
[38]:虫すだく赤黒き闇月の蝕 むしすだくあかぐろきやみつきのしょく(月蝕・虫すだく)
[39]:もののふの八十のクルスや秋黴雨 もののふのやそのくるすやあきつり(秋雨・秋黴雨)
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| 選句一覧 丹仙 - 2025/10/01(Wed) 07:39 No.2515 | |
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白馬
天の句:[7]大花野小さな花の風を知る 大きな花は勿論。小さい花だって。
地の句:[12]空想の花野を歩く虚しさよ 行きたいけれど、行けないもどかしさ。
人の句:[32]引き算の始まる齢秋の雨 ある年齢から、現在値を引いて_。
寿美子
天の句:[37]未完の絵花野にイーゼル立てしまま 未完の絵と花野の取り合わせに心惹かれます
地の句:[32]引き算の始まる齢秋の雨 少し気弱になっているのでしょうか、心にささります
人の句:[11]逆算の余生に拍車秋しぐれ 秋しぐれ付きすぎでしょうか
素人
天の句:[24]冴え渡る天の手妻や月の蝕 手品と見ましたか。面白い。
地の句:[30]花野ゆく聖母の立ちしルルドまで ルルドを持ち出したのが新鮮。
人の句:[31]干乾びた街のいきづく秋の雨 ずいぶんと雨が降らなかったですからねえ。
風子
天の句:[37]未完の絵花野にイーゼル立てしまま 去年亡くなった夫を想い起こしました。幸せな人生だったと思う。
地の句:[11]逆算の余生に拍車秋しぐれ 全く、現実の自分です。
人の句:[18]月触はアンパンマンを呼んでいる 月蝕にアンパンマンを想起したことに軍配を。
しゐ
天の句:[24]冴え渡る天の手妻や月の蝕 真夜中の長く静かなマジックショーでした。
地の句:[15]雲走る早さ花野に寝ころべば 雲の走る音さえ聞こえそうな、静かな午後。
人の句:[13]靴先を濡らして戻る花野かな 靴先を濡らしたのは、朝露でしょうか。
ヨアヒム
天の句:[7]大花野小さな花の風を知る 言葉の対比が素晴らしい。
地の句:[22]言の葉の寄り添ひきれず秋の雨 老いるとは、そういう事かも…
人の句:[38]虫すだく赤黒き闇月の蝕 虫達も天の異変に驚くよネ
素蘭
天の句:[10]皆既月食終われり庭の虫すだく Blood moon、 生で観られたのですか?私は動画です、残念ながら…
地の句:[32]引き算の始まる齢秋の雨 足し算健康術もね。。
人の句:[23]この先に姥神の像夕花野 花野の姥神像行脚、ゾワゾワ、、、
実生
天の句:[24]冴え渡る天の手妻や月の蝕 光景が見える様。
地の句:[13]靴先を濡らして戻る花野かな 靴が濡れることが気になる花野に、洗わなければ、靴先冷たいなとか思いながら。
人の句:[22]言の葉の寄り添ひきれず秋の雨 どうしても光景が読めなくて、天の句から人に。
翔河川
天の句:[10]皆既月食終われり庭の虫すだく 気がつくと虫が
地の句:[11]逆算の余生に拍車秋しぐれ 時がますます早く
人の句:[25]秋雨止み草木一気に天を指す 水を得ていきいきと
秋童子
天の句:[15]雲走る早さ花野に寝ころべば 若いころは高い山々にも登りましたが、楽しみのひとつがこれでした。
地の句:[22]言の葉の寄り添ひきれず秋の雨 あまりに辛く悲しい場面に、かける言葉もなく・・・。
人の句:[31]干乾びた街のいきづく秋の雨 連日の猛暑、酷暑。街も、人も、心も干からびていました。
春愁
天の句:[24]冴え渡る天の手妻や月の蝕 月蝕を "天の手妻"とは、気に入りました。
地の句:[2]秋雨や古文書の書庫灯ともして "晴耕雨読"の風情、秋灯しですね。
人の句:[18]月触はアンパンマンを呼んでいる "アンパンマン"の作者も、もう月に着いたかな?
明子
天の句:[22]言の葉の寄り添ひきれず秋の雨 どんなに言葉を尽くしてもその悲しみ、苦しみを慰めることは出来ない。そぼ降る秋の雨に、自分の無力をより強く感じてしまう。作者の優しさが伝わります。
地の句:[14]熊鈴の鳴る通学路秋の雨 これが日常の光景となってしまった。
人の句:[38]虫すだく赤黒き闇月の蝕 赤黒き闇がリアルです。不気味な色合いですね。
丹仙
天の句:[39]もののふの八十のクルスや秋黴雨 秋の長雨の中のキリシタン墓地の情景、高山右近などの武士の面影を偲ばせる佳句と思いました。
地の句:[37]未完の絵花野にイーゼル立てしまま 未完の絵というところに惹かれました。ゴッホの逸話など、なにか物語をうちに秘めた句です。
人の句:[27]袖で拭く車窓の曇り秋の雨 情景が目に見えるようですね。
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題詠または当季雑詠
兼題T 銀漢 兼題U 秋暑 兼題V 戦後八十年(不言題)
8月15日(金)投句開始 8月23日(土)投句締切 翌日選句開始 8月30日(土)選句締切 8月31日(日)披講
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| 選句をお願いします 丹仙 - 2025/08/24(Sun) 06:07 No.2510 | |
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投句一覧
投句者:春愁、寿美子、白馬、素蘭、風子、素人、しゐ、翔河川、丹仙、秋童子、実生、明子、ヨアヒム
[1]:秋暑しされど終はらぬ泥仕合 あきあつしされどおわらぬどろじあい(秋暑・秋暑し)
[2]:秋暑し讃美歌流るる甲子園 あきあつしさんびかながるるこうしえん(秋暑・秋暑し[聖隷クリストファー高の校歌])
[3]:秋暑セミも虫らも静まりぬ あきあつしせみもむしらもしずまりぬ(秋暑・)
[4]:秋暑し夏の終わりを知らぬまま あきあつしなつのおわりをしらぬまま(秋暑・)
[5]:秋暑し日蓮のごと辻に立つ あきあつしにちれんのごとつじにたつ(秋暑・)
[6]:秋暑に意図せぬ歌を口ずさみ あきあつにいとせぬうたをくちずさみ(秋暑・)
[7]:秋暑に道の辺の石けとばして あきあつにみちのべのいしけとばして(秋暑・)
[8]:秋暑の島を抜け出すミボウジン あきあつのしまをぬけだすみぼうじん(秋暑・)
[9]:天の川ちいさな悩み流れ行き あまのがわちいさななやみながれゆき(銀漢・)
[10]:浦上の新しき鐘終戦日 うらかみのあたらしきかねしゅうせんび(戦後八十年(不言題)・終戦日)
[11]:数えらるることなき死者の思われて かぞえらるることなきししゃのおもわれて(戦後八十年(不言題)・なし)
[12]:肝胆曝す「解体新書」秋暑し かんたんさらす「かいたいしんしょ」あきあつし(秋暑・秋暑し)
[13]:銀漢に灯篭流すこころ持ち ぎんかんにとうろうながすこころもち(銀漢・[御巣鷹山])
[14]:銀漢の宴きらめく嶺の夜 ぎんかんのうたげきらめくみねのよる(銀漢・銀漢)
[15]:銀漢の夫よアマゾン届く頃 ぎんかんのつまよアマゾンとどくころ(銀漢・)
[16]:銀漢の流れは地球より速し ぎんかんのながれはちきゅうよりはやし(銀漢・)
[17]:銀漢や地球の余命尽きてなほ ぎんかんやちきゅうのよみょうつきてなほ(銀漢・銀漢[いつの日か太陽は自爆、巨大な火の玉となり地球を呑み込み、地球は消滅する。])
[18]:銀漢や水惑星のありどころ ぎんかんやみずわくせいのありどころ(銀漢・銀漢)
[19]:銀漢を目指すファラオや黒き顔 ぎんかんをめざすファラオやくろきかほ(銀漢・)
[20]:銀漢を過ぎるや宇宙ステーション ぎんかんをよぎるやうちゅうすてーしょん(銀漢・銀漢)
[21]:誤読してメール返信秋暑し ごどくしてめーるへんしんあきあつし(秋暑・秋暑し)
[22]:山頂に流れ豊かな銀河かな さんちょうにながれゆたかなぎんがかな(銀漢・銀河)
[23]:汐木もて砂にイニシャル銀河濃し しおきもてすなにイニシャルぎんがこし(銀漢・銀河濃し)
[24]:秋暑とてだるき身体持て余す しゅうしょとてだるきしんたいもてあます(秋暑・秋暑)
[25]:秋蝉や断捨離ならぬ積読本 しゅうせんやだんしゃりならぬつんどくほん(戦後八十年(不言題)・秋蝉)
[26]:初七日の門を出づれば銀河濃し しょなのかのもんをいづればぎんがこし(銀漢・銀河)
[27]:甚平のままガラパゴスの携帯 じんべいのままガラパゴスの携帯(戦後八十年(不言題)・)
[28]:戦前に再びせぬと生身魂 せんぜんにふたたびせぬといきみたま(戦後八十年(不言題)・生身魂)
[29]:戦争を知らずに八十路八月尽 せんそうをしらずにやそじはちがつじん(戦後八十年(不言題)・八月尽)
[30]:空も海も濁りて来たる秋暑かな そらもうみもにごりてきたるしゅうしょかな(秋暑・秋暑)
[31]:電柱の影さヘ拾ふ街秋暑 でんちゅうのかげさへひろうまちしゅうしょ(秋暑・秋暑)
[32]:時を経て被爆の記憶うすれゆく ときをへてひばくのきおくうすれゆく(戦後八十年(不言題)・無季)
[33]:トランプや今日も放言秋暑し とらんぷやきょうもほうげんあきあつし(秋暑・秋暑し)
[34]:ナーダムも果てて銀漢夜を駆ける なーだむもはててぎんかんよをかける(銀漢・銀漢)
[35]:奈落へと歯車ことり敗戦忌 ならくへとはぐるまことりはいせんき(戦後八十年(不言題)・敗戦忌)
[36]:敗戦を知らずに育ちし十五年 はいせんをしらずにそだちしじゅうごねん(戦後八十年(不言題)・)
[37]:8月は追悼増えし80年 はちがつはついとうふえしはちじゅうねん(戦後八十年(不言題)・[原爆・戦争・JAL])
[38]:八十一年目の平和守れと蝉喚く はちじゅういちねんめのへいわまもれとせみわめく(戦後八十年(不言題)・蝉)
[39]:八十年は「戦間期」かも終戦日 やそどしは「せんかんき」かもしゅうせんび(戦後八十年(不言題)・敗戦日)
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| 選句一覧 丹仙 - 2025/09/01(Mon) 20:35 No.2511 | |
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選句一覧 ________________________________________ 素人
天の句:ナーダムも果てて銀漢夜を駆ける
地の句:電柱の影さヘ拾ふ街秋暑
人の句:誤読してメール返信秋暑し ________________________________________ 風子
天の句:奈落へと歯車ことり敗戦忌
地の句:汐木もて砂にイニシャル銀河濃し
人の句:誤読してメール返信秋暑し ________________________________________ 実生
天の句:秋暑に意図せぬ歌を口ずさみ
地の句:銀漢の夫よアマゾン届く頃
人の句:八十年は「戦間期」かも終戦日 ________________________________________ しゐ
天の句:電柱の影さヘ拾ふ街秋暑
地の句:浦上の新しき鐘終戦日
人の句:八十年は「戦間期」かも終戦日 ________________________________________ 春愁
天の句:電柱の影さヘ拾ふ街秋暑
地の句:トランプや今日も放言秋暑し
人の句:浦上の新しき鐘終戦日 ________________________________________ ヨアヒム
天の句:天の川ちいさな悩み流れ行き
地の句:空も海も濁りて来たる秋暑かな
人の句:戦前に再びせぬと生身魂 ________________________________________ 寿美子
天の句:浦上の新しき鐘終戦日
地の句:汐木もて砂にイニシャル銀河濃し
人の句:秋蝉や断捨離ならぬ積読本 ________________________________________ 白馬
天の句:奈落へと歯車ことり敗戦忌
地の句:山頂に流れ豊かな銀河かな
人の句:空も海も濁りて来たる秋暑かな ________________________________________ 翔河川
天の句:銀漢の夫よアマゾン届く頃
地の句:甚平のままガラパゴスの携帯
人の句:電柱の影さヘ拾ふ街秋暑 ________________________________________ 秋童子
天の句:戦前に再びせぬと生身魂
地の句:数えらるることなき死者の思われて
人の句:電柱の影さヘ拾ふ街秋暑 ________________________________________ 明子
天の句:初七日の門を出づれば銀河濃し
地の句:奈落へと歯車ことり敗戦忌
人の句:汐木もて砂にイニシャル銀河濃し ________________________________________ 素蘭
天の句:ナーダムも果てて銀漢夜を駆ける
地の句:電柱の影さヘ拾ふ街秋暑
人の句:誤読してメール返信秋暑し ________________________________________ 丹仙
天の句:ナーダムも果てて銀漢夜を駆ける
地の句:空も海も濁りて来たる秋暑かな
人の句:汐木もて砂にイニシャル銀河濃し
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| 披講 丹仙 - 2025/09/01(Mon) 20:36 No.2512 | |
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披講 ・12点句
電柱の影さヘ拾ふ街秋暑 寿美子 <素人(地)> 猛暑酷暑が続きましたからね。
<しゐ(天)> この夏の実感。一人分しかない無機質な影に身を寄せながら、街路樹を返して、と叫びたい思いです。
<春愁(天)> 実感!!
<翔河川(人)> 影を探してしまう
<秋童子(人)> 暦は秋だというのに、外出はもはや危険なレベルになってしまいました。
<素蘭(地)> Me too.
・9点句
ナーダムも果てて銀漢夜を駆ける しゐ <素人(天)> モンゴルの空は澄んでいました・
<素蘭(天)> 雄大かつ峻烈な自然と共存しながら育くまれてきた伝統文化 馬頭琴の演奏を聴きながら満天の星を眺めるvirtual night tourをいただきました。
<丹仙(天)> モンゴルの祭りナーダムの競技と銀漢の配合が秀逸です。
・8点句
奈落へと歯車ことり敗戦忌 秋童子 <風子(天)> 得体の知れぬ歯車が不気味に戦争へと傾く怖さ。止めようのない力。そんなことのないように皆んなが意識を持つことが大事ではないか。殊に敗戦日には、そんな思いが強くなる。
<白馬(天)> あっけなく
<明子(地)> ことり、という音が何とも言えない怖さを感じさせます。
・6点句
浦上の新しき鐘終戦日 丹仙 <しゐ(地)> 「新しき鐘」の音色は、この夏の嬉しいニュースの一つでした。
<春愁(人)>
<寿美子(天)> 人類すべての願い 戦なき世の祈り再び響きあう鐘の音
汐木もて砂にイニシャル銀河濃し 春愁 <風子(地)> 上五「汐木もて」に脱帽です。
<寿美子(地)> 殺伐とした日々のニュース にすさんだ心が潤います
<明子(人)> 映画の一場面のような・・・ロマンチックですね。
<丹仙(人)> 悠久の歴史を持つ宇宙を前にして、儚い痕跡を遺す人の営みを象徴するかのようです。
・5点句
銀漢の夫よアマゾン届く頃 風子 <実生(地)> 1年に1回七夕の時ではないんだ。アマゾン便利だなぁ。でも、何を贈ったのかな。
<翔河川(天)> ドア前かな
空も海も濁りて来たる秋暑かな 明子 <ヨアヒム(地)> 愚かな人間の所業のツケが自然界に溢れ出している。く
<白馬(人)> 何もかも濁った感じ
<丹仙(地)> 今年の秋暑は、線状降水帯の異常発生を伴い、例年とは違う特異なものを感じますね。
・4点句
戦前に再びせぬと生身魂 明子 <ヨアヒム(人)> その声は、歴史の濁流に再びかき消されようとしている。
<秋童子(天)> 「日本はこのところ戦前の雰囲気に似てきた」。いま、90代以上の方々が「自分たちの味わった悲惨な事実を繰り返させてはいけない」と、各地で戦争体験を語り始めています。
・3点句
秋暑に意図せぬ歌を口ずさみ 翔河川 <実生(天)> 意図しない歌て何だろう。
天の川ちいさな悩み流れ行き 翔河川 <ヨアヒム(天)> 壮大な宇宙、人間として生きているだけでも奇跡
誤読してメール返信秋暑し ヨアヒム <素人(人)> 老いゆくわが身なればと共感。
<風子(人)> いやはや、経験済みです。冷や汗をかきました。まだ生きている人を死んだと思い込み御悔みを出してしまい、慌てて訂正しました。
<素蘭(人)> 集中力も失せるこの暑さ、気を付けよう、、、
初七日の門を出づれば銀河濃し 寿美子 <明子(天)> 悲しみの中、夜空を仰げば銀河が輝いている。まるで、辛い思いをしている小さな人間を見守り、励ましてくれているようだ。
・2点句
数えらるることなき死者の思われて しゐ <秋童子(地)> 戦後80年経つのに、いまだに身元がわからない、遺体が見つからない数多くの戦争犠牲者。その人たちにも思いを寄せる一句だと思いました。
山頂に流れ豊かな銀河かな 明子 <白馬(地)> 山での実感
甚平のままガラパゴスの携帯 風子 <翔河川(地)> そのままそのまま
トランプや今日も放言秋暑し 秋童子 <春愁(地)> 何とかならないか
八十年は「戦間期」かも終戦日 ヨアヒム <実生(人)> 怖い話だ。
<しゐ(人)> そんな不安が消えないこの頃です。
・1点句
秋蝉や断捨離ならぬ積読本 素蘭 <寿美子(人)> 断捨離しようとした本の山に取り囲まれている私のようです
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題詠または当季雑詠
兼題T 蓮 兼題U 泉 兼題V 端居
7月16日(水)投句開始 7月23日(水)投句締切 翌日選句開始 7月30日(水)選句締切 7月31日(木)披講
投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか 「返信ボタン」の左のホームのアイコンをクリックして下さい。
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| 選句をお願いします 丹仙 - 2025/07/24(Thu) 15:39 No.2507 | |
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投句一覧
投句者:白馬、春愁、寿美子、素人、素蘭、しゐ、明子、翔河川、風子、秋童子、実生、ヨアヒム、丹仙
[1]:「銀の匙」深き泉へ伯母の愛 「ぎんのさじ」ふかきいずみへおばのあい(泉・泉)
[2]:胡坐かく上戸横目に端居かな あぐらかくじょうごよこめにはしいかな(端居・端居)
[3]:泉消え沢蟹蛍絶える里 いずみきえさわがにほたるたえるさと(泉・)
[4]:板の間を猫と分け合い端居かな いたのまをねことわけあいはしいかな(端居・端居)
[5]:いらぬことみな四捨五入夕端居 いらぬことみなししゃごにゅうゆうはしい(端居・夕端居)
[6]:園児らのピンクの帽子蓮開く えんじらのぴんくのぼうしはすひらく(蓮・蓮)
[7]:隠田の失せて泉は所在なく かくしだのうせていずみはしょざいなく(泉・泉)
[8]:傍らに読みかけの本夕端居 かたわらによみかけのほんゆうはしい(端居・夕端居)
[9]:黒富士のなほ黒々に夕端居 くろふじのなほくろぐろにゆうはしい(端居・端居)
[10]:こんこんと砂噴き上げて湧く泉 こんこんとすなふきあげてわくいずみ(泉・泉)
[11]:殉難の旅思ひ出す端居かな じゅんなんのたびおもひだすはしゐかな(端居・[浦上にて])
[12]:青年の夫と繋ぐ手泉湧く せいねんのつまとつなぐていずみわく(泉・夏)
[13]:聖母子に祈るガラシャの蓮の花 せいぼしにいのるがらしやのはすのはな(蓮・)
[14]:泉水を飲みて靴紐しめ直し せんすいをのみてくつひもしめなおし(泉・泉水)
[15]:立ち止まり蓮のつぼみを数ふなり たちどまりはすのつぼみをかぞうなり(蓮・蓮のつぼみ)
[16]:端居せし壁いっぱいのモネの前 たんいせしかべいっぱいのモネのまえ(端居・夏)
[17]:天の水地下に潜りてこの泉 てんのみずちかにもぐりてこのいづみ(泉・[隠れの里の稲子潤す])
[18]:泥水に蓮の花咲く政ごと どろみずにはすのはなさくまつりごと(蓮・蓮の花)
[19]:なよたけの横笛もがな泉哭く なよたけのよこぶえもがないずみなく(泉・泉)
[20]:端居して碁仇と打つへぼ碁かな はしいしてごがたきとうつへぼごかな(端居・端居)
[21]:蓮池に朱い鳥居と柏手と はすいけにあかいとりいとかしわでと(蓮・夏)
[22]:蓮池の花ごとに仏おわしませ はすいけのはなごとにほとけおわしませ(蓮・蓮池)
[23]:蓮咲くや一枚ごとに小さき音 はすさくやいちまいごとにちさきおと(蓮・蓮)
[24]:蓮の花風に香りを朝の池 はすのはなかぜにかおりをあさのいけ(蓮・蓮)
[25]:葉畳に一弁こぼす白蓮 はだたみにいちべんこぼすしろはちす(蓮・白蓮[伊賀八幡宮])
[26]:蓮葉に雨粒弾みはじめたり はちすばにあまつぶはずみはじめたり(蓮・蓮葉)
[27]:母の名をしるす手鎌や夕端居 ははのなをしるすてがまやゆうはしい(端居・端居)
[28]:化けさうな傘有りますか古代蓮 ばけそうなかさありますかこだいはす (蓮・古代蓮 )
[29]:人気なき五重塔と蓮の佐渡 ひとけなきごじゅうのとうとはすのさど(蓮・蓮)
[30]:人絶えて泉岳寺の墓の夏 ひとたえてせんがくじのはかのなつ(泉・夏)
[31]:二人居てそれぞれの憂ひ夕端居 ふたりいてそれぞれのうれいゆうはしい(端居・端居)
[32]:菩提樹の影伸び来たる泉かな ぼだいじゅのかげのびきたるいずみかな(泉・泉)
[33]:森深し碧き泉に白馬かな もりふかしあおきいずみにはくばかな(泉・泉)
[34]:八ヶ岳一望にあり泉鳴る やつがたけいちぼうにありいずみなる(泉・泉)
[35]:夕端居綺麗な虫と会話する ゆうはしいきれいなむしとかいわする(端居・)
[36]:ゆっくりと不忍池蓮開く ゆっくりとしのばずのいけはすひらく(蓮・)
[37]:楊貴妃の観音像や泉湧く ようきひのかんのんぞうやいずみわく(泉・)
[38]:蓮華座に釈迦牟尼坐す涼しさよ れんげざにしゃかむにいますすずしさよ(蓮・涼し)
[39]:我が部屋も夜更けにやっと端居でき
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| 選句一覧 丹仙 - 2025/08/01(Fri) 08:33 No.2508 | |
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素人
天の句:[8]傍らに読みかけの本夕端居 続きは明日目が草臥れた
地の句:[14]泉水を飲みて靴紐しめ直し 目的地まであともう少し
人の句:[36]ゆっくりと不忍池蓮開く 今年は少しつぼみ少なし
春愁
天の句:[33]森深し碧き泉に白馬かな あたかも東山魁夷を思わせる景、美しい・
地の句:[25]葉畳に一弁こぼす白蓮 一弁こぼす・・・がいい
人の句:[10]こんこんと砂噴き上げて湧く泉 間欠泉か?
しゐ
天の句:[27]母の名をしるす手鎌や夕端居 かたわらに母が座っておられるような。
地の句:[14]泉水を飲みて靴紐しめ直し その水をすくえば、手の中にブナの木洩れ日も揺れる。
人の句:[5]いらぬことみな四捨五入夕端居 考えたくはないが考えずにいられない「いらぬこと」が多すぎる日々。四捨五入に共感します。
風子
天の句:[35]夕端居綺麗な虫と会話する 夕涼みをしていると偶に玉虫色の虫とか、緑のカマキリとかに出会うと嬉しくなって話しかけたりする。
地の句:[32]菩提樹の影伸び来たる泉かな 日が西に向き始め沈んで行く時、菩提樹の影は泉に近づいてくる。
人の句:[28]化けさうな傘有りますか古代蓮 傘のお化けと古代蓮の関係はないですね〜。でも何となく あるような気がしてくる。そこが面白い。
翔河川
天の句:[05]いらぬことみな四捨五入夕端居 どうでもいいことは
地の句:[27]母の名をしるす手鎌や夕端居 黙々と畑仕事をしていた
人の句:[22]蓮池の花ごとに仏おわしませ どの花にも仏様が
実生
天の句:[27]母の名をしるす手鎌や夕端居 みんなあつまるのかな涼しさ欲しくて。
地の句:[22]蓮池の花ごとに仏おわしませ 大小の仏様思い浮かべて。
人の句:[12]青年の夫と繋ぐ手泉湧く 清廉。
明子
天の句:[27]母の名をしるす手鎌や夕端居 涼もうと縁側に出たら、そこに母の名がある小さな草刈り鎌があることに気が付いた。ひとしきり母の思い出に浸りながらの端居。
地の句:[34]八ヶ岳一望にあり泉鳴る 雄大な景色。爽やかな空気に包まれるようです。
人の句:[5]いらぬことみな四捨五入夕端居 こう暑いと本当にこんな気分になりますね。
秋童子
天の句:[9]黒富士のなほ黒々に夕端居 夕暮れに西の空を見ると、影絵のような富士山が刻々と濃さを増して行きます。そんな時の流れをギュッと凝縮したこの句に惹かれました。
地の句:[12]青年の夫と繋ぐ手泉湧く 昔の思い出も、泉も、まだしっかり湧き続けているのですね。
人の句:[26]蓮葉に雨粒弾みはじめたり 弾んだり、転がったり・・・、さぞや雨粒も楽しいことでしょう。
白馬
天の句:[27]母の名をしるす手鎌や夕端居 一仕事終えた後、ふと見つけた亡き母の名前。
地の句:[18]泥水に蓮の花咲く政ごと この度の参院選。花の心が欲しい。
人の句:[5]いらぬことみな四捨五入夕端居 何歳の感慨でしょうか?
素蘭
天の句:[37]楊貴妃の観音像や泉湧く 像容の美しさから「楊貴妃観音像」と呼ばれる聖観音像 清水が涌出したことから鎌倉時代に泉涌寺と改称されたそうですが、平安時代には「長恨歌」を想起させる仙遊寺と称した御寺 伝説に彩られるのも宜なるかな。。。
地の句:[27]母の名をしるす手鎌や夕端居 除草を終えてやれやれと… 母が愛用していたので私的には「手鎌」より「ちょんちょん」がしっくり
人の句:[28]化けさうな傘有りますか古代蓮 破蓮は秋の季語です←キッパリ!
ヨアヒム
天の句:[23]蓮咲くや一枚ごとに小さき音 小さき生命の息吹を感じる。
地の句:[32]菩提樹の影伸び来たる泉かな 「冬の旅」を旋律を思い出す。
人の句:[5]いらぬことみな四捨五入夕端居 今更くよくよ生きても仕方がない。
寿美子
天の句:[5]いらぬことみな四捨五入夕端居 天災人災増すばかりの大暑 さらりと託せる夕風を待つ
地の句:[37]楊貴妃の観音像や泉湧く 熱田大社の奥に吟行 涼しい守景でした
人の句:[12]青年の夫と繋ぐ手泉湧く 素晴らしい思い出を 反芻できるお幸せ!
丹仙
天の句:[32]菩提樹の影伸び来たる泉かな 菩提樹の影は、旅する人間 homo viator に安息の場を与え、泉は天より恩恵として注がれた雨水が地下に滲み通り、地下水脈となって大地を潤し、この二つが結び会うところに生きた宗教的霊性の息吹を感じます。今回の句会で、この句が私の心に最も響きました。
地の句:[23]蓮咲くや一枚ごとに小さき音 「巨椋池の蓮」という随筆で、和辻哲郎が、「蓮の花そのものの形や感触の中に何かインド的なもの、日本の国土を遥かに超えたものが感ぜられた」と書いています。無明長夜が明け、朝の光を浴びて蓮が開花する音は、寂静の心を持つもののみが聞くことができる沈黙の声であり、信仰の神秘 Mysterium fidei というべきでしょう。
人の句:[22]蓮池の花ごとに仏おわしませ 和歌には釈教の歌の伝統がありますが、この句には、蓮池の持つ仏教的な感興を率直に詠んでいる自然さがあり、そこに惹かれました。
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題詠または当季雑詠
兼題T 梅雨晴 兼題U 紫陽花 兼題V 備蓄米(不言題)
6月15日(日)投句開始→6月19日(木)に延期 6月22日(日)投句締切→6月26日(木)に延期 翌日選句開始 6月29日(日)選句締切→7月3日 (木) に延期 6月30日(月)披講→7月4日(金)に延期
6月定例句会の開催日程が遅れましたことをお詫びします。
投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか 「返信ボタン」の左のホームのアイコンをクリックして下さい。
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| 選句をお願いします 丹仙 - 2025/06/27(Fri) 06:59 No.2504 | |
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投句一覧
投句者:風子、素人、寿美子、春愁、しゐ、白馬、素蘭、実生、ヨアヒム、翔河川、丹仙、明子、秋童子
[1]:紫陽花の青一色に明月院 あじさいのあおひといろにめいげついん(紫陽花・紫陽花)
[2]:紫陽花の雨をまといて艶やかに あじさいのあめをまといてつややかに(紫陽花・)
[3]:紫陽花の提灯さげて雨の国へ あじさいのちょうちんさげてあめのくにへ(紫陽花・紫陽花)
[4]:紫陽花の花に溺れて小さき虫 あじさいのはなにおぼれてちさきむし(紫陽花・)
[5]:紫陽花の花の盛りを切り落とす あじさいのはなのさかりをきりおとす(紫陽花・夏)
[6]:紫陽花や柴又今も寅のまち あじさいやしばまたいまもとらのまち(紫陽花・紫陽花)
[7]:紫陽花や明月院へ人の列 あじさいやめいげついんへひとのれつ(紫陽花・紫陽花)
[8]:紫陽花よ色褪せるなよ青がいい あじさいよいろあせるなよあおがいい(紫陽花・)
[9]:休耕田の風の饒舌青すすき あそびだのかぜのじょうぜつあおすすき(備蓄米(不言題)・青すすき)
[10]:泡まみれの犬胴震ひ梅雨の晴 あわまみれのいぬどうぶるひつゆのはれ(梅雨晴・梅雨の晴)
[11]:医師「イネ」の出自は四葩海のいろ いし「イネ」のしゅつじはよひらうみのいろ(紫陽花・四葩)
[12]:減反の果ての騒動五月闇 げんたんのはてのそうどうさつきやみ(備蓄米(不言題)・五月闇)
[13]:古古古古と国庫の竈羽抜鶏 こここことこっこのかまどはぬけどり(備蓄米(不言題)・羽抜鶏)
[14]:古古古米何やら悲し夏の膳 こここまいなにやらかなしなつのぜん(備蓄米(不言題)・)
[15]:古古米の味はそこそこ豆ご飯 ここまいのあじはそこそこまめごはん(備蓄米(不言題)・豆ご飯)
[16]:古古米を上手く炊く方法梅雨寒し ここまいをうまくたくすべつゆさむし(備蓄米(不言題)・梅雨寒)
[17]:古々米を旬の野菜と夏料理 ここまいをしゅんのやさいとなつりょうり(備蓄米(不言題)・夏料理)
[18]:春窮を今に令和の米不足 しゅんきゅうをいまにれいわのこめふそく(備蓄米(不言題)・春窮)
[19]:時給10円と叫ぶ農夫の汗涙 じきゅうじゅうえんとさけぶのうふのあせなみだ(備蓄米(不言題)・汗)
[20]:聖堂は静まり返り額の花 せいどうはしずまりかへりがくのはな(紫陽花・額の花)
[21]:田植え時に備蓄米喰う狂いだす たうえじにびちくまいくうくるいだす(備蓄米(不言題)・[気候もビジネスも狂う])
[22]:大団円ならぬ現世梅雨晴間 だいだんえんならぬうつしよつゆはれま(梅雨晴・梅雨晴間)
[23]:梅雨晴間図書館前に献血車 つゆはれまとしょかんまえにけんけつしゃ(梅雨晴・梅雨晴間)
[24]:梅雨晴れに汗吹き出さず身が揺れる つゆばれにあせふきださずみがゆれる(梅雨晴・[畑熱中])
[25]:梅雨晴に白シャツ全部洗濯し つゆばれにしろしゃつぜんぶせんたくし(梅雨晴・)
[26]:梅雨晴の尾瀬の絶景独り占め つゆばれのおぜのぜっけいひとりじめ(梅雨晴・梅雨晴)
[27]:梅雨晴れの鎌倉の浜高歩き つゆばれのかまくらのはまたかあるき(梅雨晴・)
[28]:梅雨晴や一樹の蔭の去りがたき つゆばれやいちじゅのかげのさりがたき(梅雨晴・梅雨晴)
[29]:梅雨晴や迎賓館の列長き つゆばれやげいひんかんのれつながき(梅雨晴・梅雨晴)
[30]:梅雨晴や梢に楽し小鳥鳴く つゆばれやこずえにたのしことりなく(梅雨晴・)
[31]:梅雨晴や反戦デモの盛り上がる つゆばれやはんせんでものもりあがる(梅雨晴・夏)
[32]:梅雨晴や窓開け放ち部屋掃除 つゆばれやまどあけはなちへやそうじ(梅雨晴・梅雨晴)
[33]:碑文谷のマリアの彩り梅雨晴れ間 ひもんやのマリアのひかりつゆはれま(梅雨晴・[ひかりの神秘])
[34]:放出の古来古古米半夏生 ほうしゅつのこまいここまいはんげしょう(備蓄米(不言題)・夏)
[35]:水無月や縄文土器に古米盛る みなづきやじょうもんどきにこまいもる(備蓄米(不言題)・みなづき)
[36]:夢一字きざむ墓石や梅雨晴れ間 ゆめいちじきざむぼせくやつゆはれま(梅雨晴・梅雨晴間[尾張定光寺])
[37]:四七日やあぢさいの色移ろへる1 よなのかやあじさいのいろうつろえる(紫陽花・紫陽花)
[38]:六月や紫陽花いろのスニーカー ろくがつやあじさいいろのすにーかー(紫陽花・六月)
[39]:ザビエルの船出の旅や濃紫陽花 ザビエルのふなでのたびやこきあぢさゐ(紫陽花・[アゾレス島にて])
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| 選句一覧 丹仙 - 2025/07/04(Fri) 21:34 No.2505 | |
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寿美子
天の句:[13]古古古古と国庫の竈羽抜鶏 よくぞ言ってくださいました。国の基は米と学校で習った記憶があります 万事 お金で動く世界は恐ろしい 羽抜鶏とは よくぞ言ってくれました
地の句:[6]紫陽花や柴又今も寅のまち 紫陽花が 寅さんによく合います
人の句:[26]梅雨晴の尾瀬の絶景独り占め 今月は備蓄米に降参!尾瀬の絶景に、心がすっきりしました
風子
天の句:[12]減反の果ての騒動五月闇 何を考えて減反などと。詰めの甘い成り行きとなりにけり。
地の句:[20]聖堂は静まり返り額の花 額の花は山紫陽花。静謐な聖堂の雰囲気が伝わってくる。
人の句:[36]夢一字きざむ墓石や梅雨晴れ間 未来を信じて刻む文字。歴史は晴れたり曇ったり。
しゐ
天の句:[11]医師「イネ」の出自は四葩海のいろ たった17文字で、こんなに多くのことを詠めるものかとただただ驚きました。花の色形や海の色から、時間的な空間と地理的な空間、人間関係やその背景までが思い浮かび、不思議な気持ちになりました。
地の句:[37]四七日やあぢさいの色移ろへる1 あじさいの色とともに、思いも少しずつ深まっていくのでしょうか。
人の句:[35]水無月や縄文土器に古米盛る たとえ古古古米でも、縄文土器の古さには到底敵うまい。
素人
天の句:[20]聖堂は静まり返り額の花 祈りをささぐキリスト教徒
地の句:[17]古々米を旬の野菜と夏料理 工夫次第で美味にもなるや
人の句:[12]減反の果ての騒動五月闇 政策失敗認めなくては
秋童子
天の句:[9]休耕田の風の饒舌青すすき 哀れこの国の農政よ、荒涼たる風景よ。
地の句:[18]春窮を今に令和の米不足 まさかこの時代に米が尽きるとは。
人の句:[3]紫陽花の提灯さげて雨の国へ 雨の国を訪うには、この提灯が一番ですね。
翔河川
天の句:[28]梅雨晴や一樹の蔭の去りがたき 他に影は見当たらず
地の句:[09]休耕田の風の饒舌青すすき 今となっては
人の句:[14]古古古米何やら悲し夏の膳 やれやれ
実生
天の句:[9]休耕田の風の饒舌青すすき 農学を学んだ身として青ススキはつらい。農薬で居なくなった馬追いが復活 してくれたら嬉しいけど、
地の句:[1]紫陽花の青一色に明月院 明月院の黒ぶちの猫元気かな。青一色が美しい。
人の句:[30]梅雨晴や梢に楽し小鳥鳴く 親子かなあ、小鳥も楽しそう。
素蘭
天の句:[36]夢一字きざむ墓石や梅雨晴れ間 尾張嵐山と呼ばれる景勝地 応夢山定光寺 名古屋城の鬼門にあたり軍用金埋蔵伝説が。。。
地の句:[12]減反の果ての騒動五月闇 秋田放送制作『夢は刈られて〜大潟村・モデル農村の40年〜』(2011年2月13日、「NNNドキュメント」で放送)を思い出します。
人の句:[11]医師「イネ」の出自は四葩海のいろ アジサイの花に「Hydrangea otaksa」の学名を与えた「シーボルト」 その愛娘「楠本イネ」は日本初の女性産科医とか… 「海のいろ」が美しく哀しい。
春愁
天の句:[13]古古古古と国庫の竈羽抜鶏 風刺が効いている
地の句:[6]紫陽花や柴又今も寅のまち 寅さんは今も・・・
人の句:[1]紫陽花の青一色に明月院 "青一色に"が、いい!!
明子
天の句:[9]休耕田の風の饒舌青すすき 風は人間の愚かさを笑っているような。
地の句:[13]古古古古と国庫の竈羽抜鶏 ここここという音を上手く使いました。
人の句:[18]春窮を今に令和の米不足 こんな形で春窮を体験するとは思いませんでした
ヨアヒム
天の句:[37]四七日やあぢさいの色移ろへる1 生きる者の世はアッという間に変わり、死者は忘れ去られる。
地の句:[32]梅雨晴や窓開け放ち部屋掃除 梅雨晴れの日の清々しさが伝わってくる。
人の句:[15]古古米の味はそこそこ豆ご飯 季語「豆ご飯」との組み合わせ、とても良い。
丹仙
天の句:[11]医師「イネ」の出自は四葩海のいろ シーボルトと紫陽花の縁を思いつつ遠きオランダにまでつづく海の色をあわせたなかなか味わいの深い句です。
地の句:[13]古古古古と国庫の竈羽抜鶏 江戸時代の狂歌のような言葉遊びの面白さと風刺の精神を頂戴しました。
人の句:[28]梅雨晴や一樹の蔭の去りがたき 今年の梅雨晴れの猛暑にふさわしい句ですね。
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題詠または当季雑詠
兼題T 五月 兼題U 更衣 兼題V 麦刈
5月15日(木)投句開始 5月22日(木)投句締切 翌日選句開始 5月29日(木)選句締切 5月30日(金)披講
投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか 「返信ボタン」の左のホームのアイコンをクリックして下さい。
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| 選句をお願いします 丹仙 - 2025/05/23(Fri) 14:40 No.2501 | |
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投句一覧
投句者:寿美子、風子、しゐ、素人、白馬、素蘭、秋童子、翔河川、春愁、明子、実生、ヨアヒム、丹仙
[1]:愛着か断捨離か問ふ更衣 あいちゃくかだんしゃりかとふころもがえ(更衣・更衣)
[2]:朝夕の冷え悩ましき替衣 あさゆうのひえなやましきころもがえ(更衣・替衣)
[3]:暑がりの順に我が家の更衣 あつがりのじゅんにわがやのころもがえ(更衣・更衣)
[4]:あはれこの蛇衣まさに脱がむとす あわれこのへびきぬまさにぬがんとす(蛇衣を脱ぐ)
[5]:磧行く足裏の心地良き五月 かわらゆくあうらのここちよきごがつ(五月・五月)
[6]:寒暖差厚着か薄着更衣 かんだんさあつぎかうすぎころもがえ(更衣・身も心も更衣)
[7]:銀輪で湖畔をめぐり聖五月 ぎんりんでこはんをめぐりせいごがつ(五月・五月)
[8]:雲の群れ五月田を泳ぎ河口へと くものむれさつきだをおよぎかこうへと(五月・五月田)
[9]:小綬鶏子を呼ぶ声が五月けり こじゅけいこをよぶこえがさつきけり(五月・[ちょっとこい])
[10]:衣替え白きヴェールのミサ始め ころもかえしろきヴェールのミサはじめ(更衣・)
[11]:衣更軽いカバンと軽い空 ころもがえかるいかばんとかるいそら(更衣・)
[12]:更衣へ昨日を思ひ明日想ふ ころもがえきのうをおもいあすおもう(更衣・更衣へ昨日を思ひ明日想ふ)
[13]:更衣去年の半袖消え失せし ころもがえきょねんのはんそできえうせし(更衣・)
[14]:更衣首すじに青き風の道 ころもがえくびすじにあおきかぜのみち(更衣・更衣)
[15]:更衣少女産毛を光らせて ころもがえしょうじょうぶげをひからせて(更衣・更衣)
[16]:衣更竹林に風貝ボタン ころもがえちくりんにかぜかえぼたん(更衣・)
[17]:金色の獅子の鬣五月来ぬ こんじきのししのたてがみごがつきぬ(五月・五月)
[18]:五月女の豊胸映す水清し さおとめのほうきょううつすみずきよし(五月・)
[19]:五月空折り詰めかかえ坂の上 さつきぞらおりずめかかえさかのうえ(五月・)
[20]:丈夫な子五月生まれを誇りとす じょうぶなこごがつうまれをほこりとす(五月・五月)
[21]:聖五月野山こぞりて花ささぐ せいごがつのやまこぞりてはなささぐ(五月・聖五月)
[22]:聖五月ニケの羽ばたくセーヌ河 せいごがつニケのはばたくセーヌがわ(五月・聖五月)
[23]: 夫の命日曇りがちなる五月空 つまのめいにちくもりがちなるさつきぞら(五月・)
[24]:床上げをかねて一新更衣 とこあげをかねていっしんころもがえ(更衣・更衣)
[25]:穂をなでてまた穂をなでて麦を刈る ほをなでてぼをなでてむぎをかる(麦刈・麦刈)
[26]:緑葉の日々湧き出づる五月かな みどりばのひびわきいづるごかつかな(五月・五月)
[27]:民主主義右往左往の衣更 みんしゅしゅぎうおうさおうのころもがえ(更衣・)
[28]:麦刈の地平線までトラックター むぎかりのちへいせんまでトラックター(麦刈・)
[29]:麦刈も一息いれて握り飯 むぎかりもひといきいれてにぎりめし(麦刈・麦刈)
[30]:麦刈や笛にする子の今は無く むぎかりやふえにするこのいまはなく(麦刈・)
[31]:麦刈やむらさき麦の碑の古び むぎかりやむらさきむぎのひのふるび(麦刈・麦刈[此処も三河紫麦の句碑あり])
[32]:麦刈や連山青くたたなづく むぎかりやれんざんあおくたたなづく(麦刈・麦刈)
[33]:麦刈るや湖東は観世音の里 むぎかるやことうはかんぜおんのさと(麦刈・麦刈る)
[34]:麦刈るや御空に残る乙女歌 むぎかるやみそらにのこるおとめうた(麦刈・)
[35]:麦は刈られ橋架くる人召されたまふ むぎはかられはしかくるひとめされたまう(麦刈・麦刈[フランシスコ教皇逝く])
[36]:麦畑耕作放棄ススキ刈り むぎばたけこうさくほうきススキかり(麦刈・[麦畑なし])
[37]:麦を刈る一番星も黄金色 むぎをかるいちばんぼしもこがねいろ(麦刈・麦刈)
[38]:麦を刈る乙女の哀歌ウクライナ むぎをかるおとめのあいかうくらいな(麦刈・麦刈)
[39]:焼跡の黒き聖母や五月来る やけあとのくろきせいぼやごがつくる(五月・)
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| 選句一覧 丹仙 - 2025/06/01(Sun) 19:53 No.2502 | |
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寿美子
天の句:[17]金色の獅子の鬣五月来ぬ 5月の山麓を吟行しました 重なる山の稜線が金色に輝き美しかった 獅子の鬣とは 素晴らしい発想です
地の句:[12]更衣へ昨日を思ひ明日想ふ 思 想 同じ発音でありながら 語彙の違いに日本語の奥深さを感ずる
人の句:[37]麦を刈る一番星も黄金色 麦秋の喜び 素直に共鳴します
風子
天の句:[5]磧行く足裏の心地良き五月 臨場感ばつぐん。水の清らかさ。心地よいつめたさが伝わってくる。
地の句:[32]麦刈や連山青くたたなづく たたなずく〜とは和歌の枕詞かと思うが、とても魅力的なことば。無視できない。
人の句:[11]衣更軽いカバンと軽い空 まったく、そのとうり、心も軽くなりました。
しゐ
天の句:[16]衣更竹林に風貝ボタン もう滅多に見なくなった貝ボタンの感触が指先によみがえりました。
地の句:[25]穂をなでてまた穂をなでて麦を刈る この不安定な気象の中に実ってくれた愛おしい麦穂。
人の句:[24]床上げをかねて一新更衣 身の回りに清々しい空気が漂うようです。
素人
天の句:[22]聖五月ニケの羽ばたくセーヌ河 水面に映る巴里の青空
地の句:[33]麦刈るや湖東は観世音の里 豊作謝して祈りを捧ぐ
人の句:[38]麦を刈る乙女の哀歌ウクライナ 平和もどるはいつの日なるや❗
実生
天の句:[23] 夫の命日曇りがちなる五月空 もういいから晴れて欲しいと思っている。
地の句:[27]民主主義右往左往の衣更 漂流しているよ。なんだか怖い。
人の句:[30]麦刈や笛にする子の今は無く 確かに笛を、でも鳴らなかったなぁ。
春愁
天の句:[38]麦を刈る乙女の哀歌ウクライナ 早く終結を祈る
地の句:[15]更衣少女産毛を光らせて かわいらしい
人の句:[23] 夫の命日曇りがちなる五月空 五月晴れは
秋童子
天の句:[5]磧行く足裏の心地良き五月 足裏に焦点を当てて五月が詠めるとは。驚きました。
地の句:[8]雲の群れ五月田を泳ぎ河口へと 田植えが終わったばかりの水田を泳ぐ雲たち。五月ならではの風景ですね。
人の句:[24]床上げをかねて一新更衣 さっぱりと気分一新。
翔河川
天の句:[28]麦刈の地平線までトラックター 大地の向こうまで
地の句:[26]緑葉の日々湧き出づる五月かな どんどん緑が増えて
人の句:[30]麦刈や笛にする子の今は無く むぎ笛
素蘭
天の句:[39]焼跡の黒き聖母や五月来る 願はくは慟哭の母あれざらむ世を
地の句:[5]磧行く足裏の心地良き五月 五月の陽射しを浴びながら味わう素足の感触 第六感を磨くにもってこいのsituation
人の句:[24]床上げをかねて一新更衣 オールリセットならぬ身の気持ちリフレッシュ、いいですね。
明子
天の句:[17]金色の獅子の鬣五月来ぬ 五月のイメージぴったりです。
地の句:[39]焼跡の黒き聖母や五月来る 五月の明るさに対比する闇。
人の句:[30]麦刈や笛にする子の今は無く 昔はよく麦笛を吹きました。今は昔・・・
ヨアヒム
天の句:[30]麦刈や笛にする子の今は無く そういう遊び、ありました。上手く吹けなくけて苦労したけど…。
地の句:[32]麦刈や連山青くたたなづく きれいな一句!。
人の句:[3]暑がりの順に我が家の更衣 日々の暮らしの一コマが表現されている。
丹仙
天の句:[17]金色の獅子の鬣五月来ぬ 「金色の獅子の鬣」という発想が、聖なる五月と響き合って面白い。
地の句:[5]磧行く足裏の心地良き五月 文字通り心地よき身体感覚が伝わります。
人の句:[37]麦を刈る一番星も黄金色 景の大きなところ、天と地との呼応するところがが良いですね。
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題詠または当季雑詠
兼題T 春眠 兼題2 花冷 兼題3 復活祭
4月15日(火)投句開始 4月22日(火)投句締切 翌日選句開始 4月29日(火)選句締切 4月30日(水)披講
投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか 「返信ボタン」の左のホームのアイコンをクリックして下さい。
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| 選句をお願いします 丹仙 - 2025/04/23(Wed) 06:11 No.2498 | |
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投句一覧
投句者:寿美子、春愁、白馬、素蘭、風子、しゐ、ヨアヒム、翔河川、実生、秋童子、明子、丹仙
[1]:イースター卵高値の続きをり いーすたーたまごたかねのつづきをり(復活祭・イースター)
[2]:生きるとは復活祭後法王死 いきるとはふっかつさいごほうおうし(復活祭・[生きる気力])
[3]:この土に吾もまた帰る花の冷え このつちにあもまたかへるはなのひえ(花冷・)
[4]:再会を夢みし春の眠りかな さいかいをゆめみしはるのねむりかな(春眠・)
[5]:さようなら春眠もう夏が来た さよならしゅんみんもうなつがきた(春眠・[暑い])
[6]:春眠に時をあずけてもうひと寝 しゅんみんにときをあずけてもうひとね(春眠・春眠)
[7]:春眠に引き寄せられて波の上 しゅんみんにひきよせられてなみのうえ(春眠・)
[8]:春眠の病の老女明日の夢 しゅんみんのやまいのろうじょあすのゆめ(春眠・)
[9]:春眠の幽体離脱父のこゑ しゅんみんのゆうたいりだつちちのこえ(春眠・春眠)
[10]:春眠の夢の続きを手繰り寄す しゅんみんのゆめのつづきをたぐりよす(春眠・春眠)
[11]:春眠や明日への気力甦へる しゅんみんやあすへのきりょくよみがへる(春眠・春眠)
[12]:春眠や一度目覚めてまた眠る しゅんみんやいちどめざめてまたねむる(春眠・)
[13]:春眠や未だ詞藻の揺籃期 しゅんみんやいまだしそうのようらんき(春眠・春眠)
[14]:春眠や猫あちこちに島の宮 しゅんみんやねこにあちこちしまのみや(春眠・春眠)
[15]:春眠や布団ぬくぬく夢の国 しゅんみんやふとんぬくぬくゆめのくに(春眠・春眠)
[16]:洗顔に冷たさ戻る花冷えめ せんがんにつめたさもどるはなびえめ(花冷・[春消滅])
[17]:地の平和祈り帰天す復活の朝 ちのへいわいのりきてんすふっかつのあさ(復活祭・[4月21日])
[18]:手に掬ふ輝く赤や染卵 てにすくうかがやくあかやそめたまご(復活祭・染卵)
[19]:ハーブ湯に手足いたはる花の冷 はーぶゆにてあしいたわるはなのひえ(花冷・花冷)
[20]:初燕わが家訪れ目で会釈 はつつばめわがやおとずれめでえしゃく(初燕)
[21]:花冷と窯の記録の端に書く はなびえとかまのきろくのはしにかく(花冷・花冷)
[22]:花冷の一期一会を愛しめり はなびえのいちごいちえをかなしめり(花冷・花冷)
[23]:花冷えの王子王女も早歩き はなびえのおうじおうじょもはやあるき(花冷・)
[24]:花冷の夜の満月低く過ぐ はなびえのよるのまんげつひくくすぐ(花冷・花冷)
[25]:花冷えや奥千本はなほ蕾 はなびえやおくせんぼんはなほつぼみ(花冷・花冷え)
[26]:花冷えや太公望のぽつねんと はなびえやたいこうぼうのぽつねんと(花冷・)
[27]:花冷や並ぶ人気のラーメン屋 はなびえやならぶにんきのラーめんや(花冷・花冷)
[28]:花冷やストーブの電源入れ直す はなびえやストーブのでんげんいれなおす(花冷・)
[29]:母犬の乳首ももいろ復活祭 ははいぬのちくびももいろふっかつさい(復活祭・復活祭)
[30]:ヒトという笑う生物花吹雪 ひとというわらうせいぶつはなふぶき(花吹雪)
[31]:吹き荒れるトランプ旋風花の冷え ふきあれるとらんぷせんぷうはなのひえ(花冷・花の冷え)
[32]:復活祭一粒の麦死してこそ ふっかつさいひとつぶのむぎししてこそ(復活祭・復活祭)
[33]:復活祭イエスのクロス永遠に ふっかつさいイエスのクロスえいえんに(復活祭・)
[34]:枕辺に戯ゆる猫や春眠し まくらべにそばゆるねこやはるねむし(春眠・春眠し)
[35]:黙深き黒衣の女性染卵 もだふかきこくえのにょしょうそめたまご(復活祭・染卵)
[36]:パレードの遠のいて行く復活祭 パレードのとおのいてゆくふっかつさい(復活祭・復活祭)
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| 選句一覧 丹仙 - 2025/04/30(Wed) 07:26 No.2499 | |
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寿美子
天の句:[22]花冷の一期一会を愛しめり 今年の桜は短命でした。待ちかねたように花を見て歩く人たち の表情がおもいだされます。花冷ならこその一期一会ですね!
地の句:[29]母犬の乳首ももいろ復活祭 我が家は皆 犬が好きでした。作者もきっと愛犬家でしょうね
人の句:[3]この土に吾もまた帰る花の冷え 命についてつきつめる思索 すごいとおもいます でも一寸 咲いた桜がかわいそう
白馬
天の句:[35]黙深き黒衣の女性染卵 染卵を探し回った思い出を回想しているのでしょうか?
地の句:[21]花冷と窯の記録の端に書く 佳い作品に仕上がることを祈って。
人の句:[4]再会を夢みし春の眠りかな 良い春の夢をもう一度。
しゐ
天の句:[13]春眠や未だ詞藻の揺籃期 こんな表現ができるとは。
地の句:[35]黙深き黒衣の女性染卵 沈黙と、黒と鮮やかな卵の色との組み合わせが印象的でした。
人の句:[25]花冷えや奥千本はなほ蕾 桜の景色にゆったりとした奥行きを感じました。
風子
天の句:[13]春眠や未だ詞藻の揺籃期 「果報は寝て待て」の諺を思い出した。余裕のある春眠です。
地の句:[21]花冷と窯の記録の端に書く 窯を炊く時の記録だろう。今日は花冷と記す。なぜか美しい作品が生まれそう。
人の句:[1]イースター卵高値の続きをり イースターの本意とかけ離れた日常を切り取った一句。面白いではないか。
春愁
天の句:[27]花冷や並ぶ人気のラーメン屋 あるある、寒いのに!!
地の句:[34]枕辺に戯ゆる猫や春眠し うちの愛犬も!
人の句:[6]春眠に時をあずけてもうひと寝 こんなに気持ちのいいものは・・・
素蘭
天の句:[17]地の平和祈り帰天す復活の朝 サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂のポルタ・サンタ(聖なる扉) 2025年は聖年とか…
地の句:[3]この土に吾もまた帰る花の冷え 梶井基次郎の「桜の樹の下には」を思い返します。
人の句:[5]さようなら春眠もう夏が来た 季節は春から夏、季語も朝寝から昼寝 シエスタなら、、、?
翔河川
天の句:[06]春眠に時をあずけてもうひと寝 まあいいか
地の句:[34]枕辺に戯ゆる猫や春眠し 猫が起こしに来ても
人の句:[10]春眠の夢の続きを手繰り寄す もう少し
秋童子
天の句:[17]地の平和祈り帰天す復活の朝 帰天の前日まで復活祭のミサに参加し、平和を願う祈りを。それだけでも驚くべきことなのに、遺言では棺は簡素なものにし、さらに地面に置くよう求めていたとは。
地の句:[25]花冷えや奥千本はなほ蕾 花冷えの時期であれば、吉野の奥千本はまだまだ蕾ですね。
人の句:[4]再会を夢みし春の眠りかな どんな再会なのでしょう。
ヨアヒム
天の句:[27]花冷や並ぶ人気のラーメン屋 季語がポジティブに生きている。美味しそう❗️
地の句:[6]春眠に時をあずけてもうひと寝 春の心地良い眠り。あやかりたい!
人の句:[3]この土に吾もまた帰る花の冷え 浮世を楽しんでいたいのに…
実生
天の句:[34]枕辺に戯ゆる猫や春眠し 猫欲しい。
地の句:[25]花冷えや奥千本はなほ蕾 吉野桜優雅だけど。でも、私の畑に蒔いた種も餌不足の鳥たちに食べられて、花冷え にくし。
人の句:[17]地の平和祈り帰天す復活の朝 1938年ブエノスイレスでイタリア移民の家庭に生まれた。映画にもなった。民衆に寄り添う 現場主義。清貧な人だ。
丹仙
天の句:[14]春眠や猫あちこちに島の宮 草壁の皇子を偲ぶ万葉集の古歌、「島の宮上の池なる放ち鳥荒びな行きそ君いまさずとも」の「放ち鳥」を「猫」に置き換えたところに俳諧の面白みを感じます。
地の句:[13]春眠や未だ詞藻の揺籃期 夜明け前、夢の中で、良いアイデアが閃くことはよくありますね。揺籃という言葉が、揺りかごと、これから開発されるべき詞藻の両方にかかるところが面白い。
人の句:[22]花冷の一期一会を愛しめり 愛しめりを「かなしめり」と詠んでいるところが花冷と響き合います。
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題詠または当季雑詠
兼題T 椿 兼題U 春雪 兼題V 四旬節
3月15日(土)投句開始 3月22日(土)投句締切 翌日選句開始 3月29日(土)選句締切 3月30日(日)披講
投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか 「返信ボタン」の左のホームのアイコンをクリックして下さい。
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| 選句をお願いします 丹仙 - 2025/03/23(Sun) 09:44 No.2495 | |
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投句一覧
投句者:寿美子、素蘭、春愁、白馬、風子、ヨアヒム、しゐ、丹仙、実生、翔河川、秋童子、明子
[1]:荒波や紅に紅継ぐ崖椿 あらなみやべににべにつぐがけつばき(椿・崖椿)
[2]:落椿若き葬送遠ざかる おちつばきわかきそうそうとおざかる(椿・落椿)
[3]:思い切り食べて眠って四旬節 おもいききりたべてねむってしじゅんせつ(四旬節・四旬節)
[4]:ガザの子にこの一食を四旬節 がざのこにこのいっしょくをしじゅんせつ(四旬節・四旬節)
[5]:消えた後に募る恋しさ春の雪 きえたごにつのるこいしさはるのゆき(春雪・春の雪)
[6]:教皇の平癒をひたに四旬節 きょうこうのへいゆをひたにしじゅんせつ(四旬節・四旬節)
[7]:空襲を語る三月子に孫に くうしゅうをかたるさんがつこにまごに(三月)
[8]:小鳥鳴き四旬節だもうすぐだ ことりなきしじゅんせつだもうすぐだ(四旬節・ウグイス)
[9]:桜隠し赤き実の肩寄せ合うて さくらかくしあかきみのかたよせおうて(春雪・桜隠し)
[10]:四旬節正しく理解出来ぬ我 しじゅんせつただしくりかいできぬわれ(四旬節・)
[11]:しづこころ無き世の中に落椿 しづこころなきよのなかにおちつばき(椿・椿)
[12]:主を三度「知らぬ」とペテロ受難節 しゅをみたびしらぬとぺてろじゅなんせつ(四旬節・受難節)
[13]:春雪の濡らしたる絵馬木の香立つ しゅんせつのぬらしたるえまきのかたつ(春雪・春雪)
[14]:春雪をかぶり喜ぶ草木かな しゅんせつをかぶりよろこぶくさきかな(春雪・)
[15]:白椿ぽたり堕ちたり静かなり しろつばきぽたりおちたりしずかなり(椿・椿)
[16]:浄閑の苔むす寺や落椿 じょうかんのこけむすてらやおちつばき(椿・)
[17]:スマホ断ちするとふをみな四旬節 すまほだちするとうおみなしじゅんせつ(四旬節・四旬節)
[18]:大本営発表ありき落椿 だいほんえいはっぴょうありきおちつばき(椿・落椿)
[19]:断食を訝しがられ四旬節 だんじきをいぶかしがられしじゅんせつ(四旬節・)
[20]:椿落つ音してしばし歩を止めて つばきおつおとしてしばしほをとめて(椿・)
[21]:ともしびを囲む夕餉や四旬節 ともしびをかこむゆうげやしじゅんせつ(四旬節・四旬節)
[22]:道標に乗せてありたる落椿 どうひょうにのせてありたるおちつばき(椿・椿)
[23]:長居する客を急かせる春の雪 ながいするきゃくをせかせるはるのゆき(春雪・春の雪)
[24]:姉ちゃんと呼ぶ叔母ありて椿餅 ねいちゃつんとよぶおばありてつばきもち(椿・椿)
[25]:春の雪積もれど溶ける早さかな はるのゆきつもれどとけるはやさかな(春雪・春の雪)
[26]:春の雪手摺に重し友死して はるのゆきてすりにおもしともしして(春雪・)
[27]:春の雪復活祭を待望む はるのゆきふっかつさいをまちのぞむ(春雪・)
[28]:春雪や疎ながらに畑染め はるゆきやまだらながらはたけそめ(春雪・[植え付け])
[29]:盤石にあらぬ岩盤春の雪 ばんじゃくにあらぬぷれーとはるのゆき(春雪・春の雪)
[30]:日の洩るる聖堂の午後リラの花 ひのもるるせいどうのごごリラのはな(リラの花)
[31]:紐解けば香り懐かし椿餅 ひもとけばかおりなつかしつばきもち(椿・)
[32]:降りたくてたまらぬように春の雪 ふりたくてたまらぬようにはるのゆき(春雪・春の雪[2025.3.19の雪])
[33]:紅椿足摺岬風岬 べにつばきあしずりみさきかぜみさき(椿・紅椿[四国遍路])
[34]:蜜吸いて紅椿落ち裸地紅く みつすいてべにつばきおちらちあかく(椿・紅椿[ひよどり])
[35]:耶蘇寺の手水に消ゆる春の雪 やそでらのちょうずにきゆるはるのゆき(春雪・春の雪)
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| 選句一覧 丹仙 - 2025/03/30(Sun) 16:15 No.2496 | |
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白馬
天の句:[5]消えた後に募る恋しさ春の雪 若き恋心を雪に託して
地の句:[4]ガザの子にこの一食を四旬節 出来ることならUbarで配達してあげたい
人の句:[22]道標に乗せてありたる落椿 村の角
風子
天の句:[1]荒波や紅に紅継ぐ崖椿 地の句:[5]消えた後に募る恋しさ春の雪 人の句:[21]ともしびを囲む夕餉や四旬節 実生
天の句:[24]姉ちゃんと呼ぶ叔母ありて椿餅 叔母さんの声、懐かしいなぁ。良くおはぎなど届けてくれたっけ。地縁のみの関係だけど 母を姉ちゃんと言って。
地の句:[32]降りたくてたまらぬように春の雪 寒かった。案外牡丹雪だったけど、歓迎しないのにお待たせと言ってるみたいな雪でした。
人の句:[6]教皇の平癒をひたに四旬節 退院して良かった。平癒をひたに、ひたにの言葉に思いがこもっていて。
しゐ
天の句:[22]道標に乗せてありたる落椿 道標に乗せた人の思いと、通りがかりにそれを見て心を動かされた人の思いは、とても清らかなところで繋がっているように思えました。
地の句:[12]主を三度「知らぬ」とペテロ受難節 私もまた「知らぬ」と何度でも言ってしまう人間であろうことを思い、胸にこたえる。
人の句:[21]ともしびを囲む夕餉や四旬節 ほのぐらいあかりの中で、イエスの生涯に思いを寄せて祈る家族の姿が浮かびます。
寿美子
天の句:[2]落椿若き葬送遠ざかる 椿は春の木 赤い落ち椿に夭折の無念おもわれます
地の句:[5]消えた後に募る恋しさ春の雪 雪害を知らないせいかロマンチックな創造ばかり膨らみます
人の句:[6]教皇の平癒をひたに四旬節 何事も思うようにならない世界情勢 せめて教皇のご平癒を祈ります
秋童子
天の句:[32]降りたくてたまらぬように春の雪 これまで降りたくても降れなかった雪たちが、3月のいまごろになって、ようやく思う存分に・・・。
地の句:[5]消えた後に募る恋しさ春の雪 もうこれで、しばらく会えなくなってしまうのだと。
人の句:[20]椿落つ音してしばし歩を止めて 落ちた音、気になりますよね。
春愁
天の句:[11]しづこころ無き世の中に落椿 慌ただしい落ち着いた心がない世の中に椿も次々と・・・
地の句:[13]春雪の濡らしたる絵馬木の香立つ 天神様の絵馬、祈願成就の予感
人の句:[16]浄閑の苔むす寺や落椿 浄閑寺、荷風の「里の今昔」が思い起こされる
翔河川
天の句:[32]降りたくてたまらぬように春の雪 前が見えなくなるほど
地の句:[35]耶蘇寺の手水に消ゆる春の雪 すぐに消えてしまう
人の句:[22]道標に乗せてありたる落椿 赤い椿だろうか
ヨアヒム
天の句:[20]椿落つ音してしばし歩を止めて 気付きにくい小さな音、着目した視点が素晴らしい。
地の句:[30]日の洩るる聖堂の午後リラの花 季語「リラの花」が生きている。
人の句:[7]空襲を語る三月子に孫に 人類の苦い歴史を風化させてはいけない。
素蘭
天の句:[30]日の洩るる聖堂の午後リラの花 リラの花咲く復活祭 プロヴァンスの小さな村の由緒ある教会 見果てぬ夢になりそうですが…
地の句:[35]耶蘇寺の手水に消ゆる春の雪 北鎌倉の余寒かな?
人の句:[16]浄閑の苔むす寺や落椿 深山椿に妖女の姿を連想する漱石 幾百年の星霜を経た古刹の椿ならばその翳りはいや増しに、、、
明子
天の句:[4]ガザの子にこの一食を四旬節 本当にそれが出来たら・・・胸が痛くなりました。
地の句:[33]紅椿足摺岬風岬 漢字だけの句ですが、明るい土佐の岬の光景が目に見えるようです。
人の句:[32]降りたくてたまらぬように春の雪 先日の雪は、本当にこんな感じでした。
丹仙
天の句:[13]春雪の濡らしたる絵馬木の香立つ 春雪の本意をよく捉えた印象的な句です。
地の句:[30]日の洩るる聖堂の午後リラの花 晩春、復活祭のころの聖堂の叙景が懐かしい。
人の句:[4]ガザの子にこの一食を四旬節 四旬節は大斎の時節が、その食事代を奉仕活動に振り分ける慣習がありますが、ガザの子に焦点をあてたところが今を感じさせます。
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