桃李談話室
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桃李正月定例句会のお知らせ 投稿者:丹仙 投稿日:2022/01/15(Sat) 08:52 No.2288   HomePage
題詠または当季雑詠

兼題T 寒
兼題U 初
兼題V 歌

1月15日(土)投句開始
1月22日(土)投句締切 翌日選句開始
1月29日(金)選句締切 翌日披講

投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか
「返信ボタン」の左のホームのアイコンをクリックして下さい。



選句をお願いします 丹仙 - 2022/01/23(Sun) 07:41 No.2289   HomePage

投句一覧

投句者:万歩、鈴居、素蘭、やんま、春愁、しゐ、実生、秋童子、白馬、明子、翔河川、寿美子、丹仙、風子

[1]:茜空切り裂く影絵寒木立
あかねぞらきりさくかげえかんこだち(寒・寒木立)

[2]:朝寒にざくざく音と茜空
あさざむにざくざくおんとあかねそら(寒・[茜色])

[3]:一管の笛愛しめり寒昴
いっかんのふえかなしめりかんすばる(寒・寒昴)

[4]:憂き世にも調べのどけし歌始
うきよにもしらべのどけしうたはじめ(歌・歌始)

[5]:歌かるた意味知らざれば聲高く
うたかるたいみしらざればこえたかく(歌・歌かるた)

[6]:寒行の声山門を下り来たる
かんぎょうのこえさんもんをおりきたる(寒・寒行)

[7]:寒鯉の泳ぎ忘れて池の底
かんごいのおよぎわすれていけのそこ(寒・)

[8]:寒太郎おにぎり欲しい子等ありて
かんたろうおにぎりほしいこらありて(寒・)

[9]:寒に入りとがって甘し金平糖
かんにいりとがってあましこんぺいとう(寒・)

[10]:寒晴れの骨董市へ勇み足
かんばれのこっとういちへいさみあし(寒・寒晴れ)

[11]:寒夕焼つと口の端に「七つの子」
かんゆやけつとくちのはに「ななつのこ」(寒・寒夕焼)

[12]:祈願札お初天神雪しだく
きがんふだおはつてんじんゆきしだく(初・)

[13]:今日といふ命賜わり寒の水
きょうといふいのちたまわりかんのみず(寒・寒の水)

[14]:草薙を聞きて一年始まれり
くさなぎをききていちねんはじまれり(歌・草薙[初能])

[15]:唇に歌声もれる春隣
くちびるにうたごえもれるはるどなり(歌・春隣)

[16]:逆のぼるトンガの波や寒の川
さかのぼるとんがのなみやかんのかわ(寒・寒の川)

[17]:防人の妻恋ふ歌や磯菜摘
さきもりのつまこううたやいそなつみ(歌・磯菜摘)

[18]:讃美歌に憧れしころ春の雪
さんびかにあこがれしころはるのゆき(歌・雪)

[19]:ジャケットにカッパ重ねて寒衣
じゃけっとにかっぱかさねてかんごろも(寒・寒衣)

[20]:先達を杖とし行かむ初山河
せんだつをつえとしゆかんはつさんが(初・初山河)

[21]:大寒に黙して食べて歌もなく
たいかんんにもくしてたべてうたもなく(歌・大寒[パンデミック])

[22]:誰が為の歌唄ふなり冬雲雀
だがためのうたうたふなりふゆひばり(歌・冬雲雀)

[23]:童謡を母と歌ひて春を待つ
どうようをははとうたいてはるをまつ(歌・春を待つ)

[24]:懐かしき頌歌流れるジャヌアリイ
なつかしきしょうかながれるじゃぬありい(歌・)

[25]:庭木肥春を夢見て初手入れ
にわきこえはるをゆめみてはつていれ(初・寒肥)

[26]:願い事また一つ増え初詣
ねがいごとまたひとつふえはつもうで(初・初詣)

[27]:野の狐穴より出でよ寒施行
ののきつねあなよりいでよかんせぎょう(寒・)

[28]:初写真最前列は譲れない
はつしゃしんさいぜんれつはゆずれない(初・初写真)

[29]:初春の歌詞のめでたき数へ唄
はつはるのかしのめでたきかぞえうた(初・初春)

[30]:初日出づ末広がりの鳥の水脈
はつひいづすえひろがりのとりのみお(初・初日)

[31]:初弥撒やヨセフとなりて赤子抱く
はつみさやよせふとなりてあかごだく(初・)

[32]:初水を汲みし親爺の炊事かな
はつみずをくみしおやじのすいじかな(初・)

[33]:初雪や大東京は不甲斐なく
はつゆきやだいとうきょうはふがいなく(初・初雪)

[34]:初夢や父姉囲み境に居る
はつゆめやちちあねかこみきょうにいる(初・初夢)

[35]:古くなり新しくなり初日の出
ふるくなりあたらしくなりはつひので(初・)

[36]:水底の日差しのゆらぎ寒明くる
みなそこのひざしのゆらぎかんあくる(寒・寒明)

[37]:見舞うこと増えて分厚く初便
みまうことふえてぶあつくはつだより(初・初便)

[38]:病む友に哀しき嘘や初閻魔
やむともにかなしきうそやはつえんま(初・初閻魔)

[39]:サイボーグめく節々や寒の入
サイボークめくふしぶしやかんのいり(寒・寒の入)

[40]:ベランダに舞ふ初雪の大舞台
ベランダにまうはつゆきのおおぶたい(初・初雪)

[41]:マドンナと肩組み凱歌春らんまん
マドンナとかたくみがいかはるらんまん(歌・春らんまん)

[42]:ライバルは内なる己れ初鏡 
ライバルはうちなるおのれはつかがみ (初・初鏡)




選句一覧 丹仙 - 2022/02/01(Tue) 10:03 No.2290   HomePage

風子

天の句:[3]一管の笛愛しめり寒昴
一菅の笛と寒昴は最上の取り合わせ。

地の句:[4]憂き世にも調べのどけし歌始
今年も歌会始が慣行された。人数制限があったものの、伸びやかに歌い上げる歌会は新年を迎える気持ちが高まる。

人の句:[38]病む友に哀しき嘘や初閻魔
お互い分かっていても相手の気持ちを思い遣って嘘をつく。嘘を承知で聞き入れる。

寿美子

天の句:[39]サイボーグめく節々や寒の入
全く同感
サイボーグとは恐れ入りました

地の句:[31]初弥撒やヨセフとなりて赤子抱く
仏教徒の私でも 作者の
あくまでも深い信仰心に感銘します

人の句:[4]憂き世にも調べのどけし歌始
年始の歌会始の一部始終をおもいだします
さらりと読まれて納得の一句です

鈴居

天の句:[2]朝寒にざくざく音と茜空
朝寒、ザクザクは合う。もう少しアレンジもありそう。

地の句:[33]初雪や大東京は不甲斐なく
大都会ならではの光景

人の句:[6]寒行の声山門を下り来たる
寒さが身に凍みます。

実生

天の句:[26]願い事また一つ増え初詣
願い事毎年一つ増える羨ましいです。私は、3つ。

地の句:[13]今日といふ命賜わり寒の水
毎朝感じるようになりました。

人の句:[18]讃美歌に憧れしころ春の雪
姉がよく歌っていて。

やんま

天の句:[6]寒行の声山門を下り来たる
気合い込めたる声の鋭し。

地の句:[35]古くなり新しくなり初日の出
幾度拝み歳を重ねたか。

人の句:[26]願い事また一つ増え初詣
人の業深し、生きていればこそ。

白馬

天の句:[4]憂き世にも調べのどけし歌始
中7・下5でほっとさせられました。

地の句:[38]病む友に哀しき嘘や初閻魔
「大丈夫。直ぐ良くなるよ。」と優しい言葉。

人の句:[16]逆のぼるトンガの波や寒の川
影響の範囲が凄かったですね。
トンガの早期復興をーーー。

しゐ

天の句:[36]水底の日差しのゆらぎ寒明くる
ああ、大好きな冬がもう終わってしまう!

地の句:[9]寒に入りとがって甘し金平糖
甘いとんがりに慰められている時間。

人の句:[7]寒鯉の泳ぎ忘れて池の底
もうしばらく、何もかも忘れてそこでじっとしておいで。

秋童子

天の句:[13]今日といふ命賜わり寒の水
季語との照応に感心しました。

地の句:[38]病む友に哀しき嘘や初閻魔
閻魔さまもきっと許してくれることでしょう。

人の句:[37]見舞うこと増えて分厚く初便
ついつい長文に。

素蘭

天の句:[1]茜空切り裂く影絵寒木立
きっぱりと冬
黄昏

地の句:[19]ジャケットにカッパ重ねて寒衣
フードかぶれば暖かいしとりあえず傘いらないし…この重ね着ルック重宝してます。

人の句:[27]野の狐穴より出でよ寒施行
俚諺に曰く「狐七化け狸は八化け」 舌を出している人、ヤバくない?

明子

天の句:[38]病む友に哀しき嘘や初閻魔
たとえ舌を抜かれるとしても、噓をつき続けねば・・・

地の句:[18]讃美歌に憧れしころ春の雪
十代の後半ごろでしょうか。春の雪という季語が効いていると思います。

人の句:[3]一管の笛愛しめり寒昴
笛の音の冴えた響きが、菅昴と響きあいます。

翔河川

天の句:[38 ]病む友に哀しき嘘や初閻魔
悟られないよう

地の句:[39]サイボーグめく節々や寒の入
油が足りなくなって

人の句:[42]ライバルは内なる己れ初鏡 
新年には

春愁

天の句:[39]サイボーグめく節々や寒の入
自分の身体でないような

地の句:[17]防人の妻恋ふ歌や磯菜摘
万葉集の世界

人の句:[6]寒行の声山門を下り来たる
山門を声、響き渡る

丹仙

天の句:[3]一管の笛愛しめり寒昴
「愛」を「かなし」と読むところ、「寒昴」とよく響き合います。
たまたま、数日前に「いのち愛(かな)しく」と題された(使徒ヨハネ)渡辺清二郎遺稿集をよんでいましたので、この句にとくに惹かれました。

地の句:[16]逆のぼるトンガの波や寒の川
異常気象、疫病、政情不安など末世の如き現在の状況を映し出す俳句として選びました。

人の句:[18]讃美歌に憧れしころ春の雪
復活祭が丁度「春の雪」の時節となります。若き頃の作者のキリスト教との出逢いが偲ばれます。



桃李12月定例句会のお知らせ 投稿者:丹仙 投稿日:2021/12/18(Sat) 15:01 No.2285   HomePage
題詠または当季雑詠

兼題T 雪見舞
兼題U 暦果つ
兼題V 降誕祭

12月18日(土)投句開始
12月25日(土)投句締切 翌日選句開始
12月31日(金)選句締切 新年に披講

投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか
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選句をお願いします 丹仙 - 2021/12/26(Sun) 18:34 No.2286   HomePage

投句者:素蘭、春愁、万歩、白馬、しゐ、やんま、鈴居、寿美子、秋童子、翔河川、英治、実生、明子、風子、丹仙

[1]:会ふことのかなはぬ時間暦果つ
あうことのかなわぬじかんこよみはつ(暦果つ・暦果つ)

[2]:会えぬ日々思いカードにクリスマス
あえぬひびおもいかーどにくりすます(降誕祭・クリスマス)

[3]:赤い鼻ぬっと出しけり雪見舞
あかいはなぬつとだしけりゆきみまい(雪見舞・)

[4]:駅ピアノよりクリスマスソングかな
えきぴあのよりくりすますそんぐかな(降誕祭・クリスマスソング)

[5]:鬼平の弔い残し暦果つ
おにへいのとむらいのこしこよみはつ(暦果つ・[吉右衛門])

[6]:親あれば子でもいられて暦果つ
おやあればこでもいられてこよみはつ(暦果つ・暦果つ)

[7]:聞こえるか天の友へと雪見舞
きこえるかてんのともへとゆきみまい(雪見舞・雪見舞)

[8]:清き雪災禍の街に降り沈め
きよきゆきさいかのまちにふりしずめ(降誕祭・清き雪)

[9]:軽薄な絵文字ばかりの雪見舞
けいはくなえもじばかりのゆきみまい(雪見舞・雪)

[10]:降誕祭小さなケーキふたりきり
こうたんさいちいさなケーキふたりきり(降誕祭・)

[11]:降誕のオラショ琵琶にて唱へけり
こうたんのオラショびわにてとなへけり(降誕祭・)

[12]:暦果つ刈り込み落ちし松活けて
こよみはつかりこみおちしまついけて(暦果つ・)

[13]:コロナ禍の傷癒えぬまま暦果つ
ころなかのきずいえぬままこよみはつ(暦果つ・暦果つ)

[14]:冴えわたる空に灯のつくクリスマス
さえわたるそらにひのつくクリスマス(降誕祭・クリスマス)

[15]:幸せの収支はとんとん暦果つ
しあわせのしゅうしはとんとんこよみはつ(暦果つ・暦果つ)

[16]:忍び寄るいくさの跫や暦果つ
しのびよるいくさのあしやこよみはつ(暦果つ・)

[17]:しめ飾り丸餅買いて暦果つ
しめかざりまるもちかいてこよみはつ。(暦果つ・暦果つ)

[18]:終電を見送る駅夫降誕祭
しゅうでんをみおくるえきふこうたんさい(降誕祭・)

[19]:身中にミクロンの虫暦果つ
しんちゅうにみくろんのむしこよみはつ(暦果つ・暦果つ)

[20]:自衛官募集の幟暮の市
じえいかんぼしゅうののぼりくれのいち(暮の市)

[21]:すこやかに母おはす村雪見舞い
すこやかにははおわすむらゆきみまい(雪見舞・)

[22]:聖樹の灯ティファニーブルーの小筥解く
せいじゅのひティファニーブルーのこばことく(降誕祭・聖樹の灯)

[23]:東京の晴れを詫びつつ雪見舞
とうきょうのはれをわびつつゆきみまい(雪見舞・雪見舞)

[24]:亡き友を送りて5年雪見舞
なきともをおくりて5ねんゆきみまい(雪見舞・[雪の知らせで])

[25]:二階から出入りする友雪見舞
にかいからでいりするともゆきみまい(雪見舞・)

[26]:濃淡の記憶残して暦果つ
のうたんのきおくのこしてこよみはつ(暦果つ・暦果つ)

[27]:白髪の真っ赤なドレス降誕祭
はくはつのまっかなどれすこうたんさい(降誕祭・降誕祭)

[28]:発想は三段飛ばし暦果つ
はっそうはさんだんとばしこよみはつ(暦果つ・暦)

[29]:母在す施設大きな聖樹かな
ははおわすしせつおおきなせいじゅかな(降誕祭・聖樹)

[30]:ハワイからラインを入れて雪見舞
はわいかららいんをいれてゆきみまい(雪見舞・)

[31]:バチカンもコロナに振られ降誕祭
ばちかんもころなにふられこうたんさい(降誕祭・クリスマス)

[32]:久方の星真静かに降誕祭
ひさかたのほしましずかにこうたんさい(降誕祭・降誕祭)

[33]:風物詩なれどもされど雪見舞
ふうぶつしなれどもされどゆきみまい(雪見舞・雪)

[34]:服薬にチェックを入れて暦果つ
ふくやくにちぇっくをいれてこよみはつ(暦果つ・)

[35]:返信のスマホ動画や雪見舞
へんしんのスマホどうがやゆきみまい(雪見舞・雪見舞)

[36]:募金して笑顔いただくクリスマス
ぼきんしてえがおいただくくりすます(降誕祭・クリスマス)

[37]:街角に電飾ツリー降誕祭
まちかどにでんしょくつりーこうたんさい(降誕祭・)

[38]:未完の句あまた記して暦果つ
みかんのくあまたしるしてこよみはつ(暦果つ・暦果つ)

[39]:喪にこもる無音の友へ雪見舞
もにこもるむいんのともへゆきみまい(雪見舞・雪見舞)

[40]:友人と会えぬ一年暦果つ
ゆうじんとあえぬいちねんこよみはつ(暦果つ・)

[41]:雪見舞声光らせて雪を掻く  
ゆきみまいこえひからせてゆきをかく(雪見舞・雪見舞)

[42]:雪見舞小さき虫が手のひらに
ゆきみまいちいさきむしがてのひらに(雪見舞・)

[43]:雪見舞い入国待ちのホテルから
ゆきみまいにゅうこくまちのほてるから(雪見舞・)

[44]:別れより出会い少なし暦果つ
わかれよりであいすくなしこよみはつ(暦果つ・)



選句一覧 丹仙 - 2022/01/01(Sat) 00:12 No.2287   HomePage

やんま

天の句:[26]濃淡の記憶残して暦果つ
今年も様々な事があったがもう数日となった。穏やかであれ。

地の句:[35]返信のスマホ動画や雪見舞
今やスマホ時代。孫の笑顔も動画で飛び込む。

人の句:[15]幸せの収支はとんとん暦果つ
あちらこちらと旅を楽しんだが大病もした。収支はトントンか。

風子

天の句:[18]終電を見送る駅夫降誕祭
駅員さんが最終電車を見送りながら、「今日はクリスマスかあ〜」と溜息をつく。 毎日同じ事
の繰り返し。だがその日は特別な気分になる。見知らぬ人に「メリークリスマス!」と声をかけ
掛けられる。日本より外国の駅を想像した。

地の句:[3]赤い鼻ぬっと出しけり雪見舞
塞ぎ込んだ人を見舞うには、おどけてみせるクラウンが良い。変に励ましの言葉や慰めの言葉より笑いが一番。

人の句:[15]幸せの収支はとんとん暦果つ
一茶の「目出度さもちゅう位なりおらが春」を彷彿させる一句。



天の句:[36]募金して笑顔いただくクリスマス
心のキャッチボール。

地の句:[38]未完の句あまた記して暦果つ
短歌の素材になりますよ。新春にリフォームを。

人の句:[39]喪にこもる無音の友へ雪見舞
共有の雪害などを話題にすれば、孤立感がやわらぎ、なぐさめられると思う。

春愁

天の句:[39]喪にこもる無音の友へ雪見舞
元気を取り戻して・・・

地の句:[34]服薬にチェックを入れて暦果つ
服薬の・・・同感

人の句:[18]終電を見送る駅夫降誕祭
Merry christmas !!

しゐ

天の句:[21]すこやかに母おはす村雪見舞い
すこやかでいてさえくれれば、、、と、かつて母が子に望んだことを今、子もひたすら祈っている。

地の句:[11]降誕のオラショ琵琶にて唱へけり
そこにはやわらかに「はらいそ」の光がさしているようだ。

人の句:[7]聞こえるか天の友へと雪見舞
友に先立たれ、雪見舞いができなくなったこの冬の寂しさが伝わります。
天から「おぅ、聞こえてるさ!」と応えてくれている気がします。

素蘭

天の句:[11]降誕のオラショ琵琶にて唱へけり
ぞくぞくしそう

地の句:[1]会ふことのかなはぬ時間暦果つ
大政翼賛会のスローガンを思い出しますね。
「欲しがりません勝つまでは」
打ちてし止まん除夜のゴキブリ・のような・コロナウィルス

人の句:[20]自衛官募集の幟暮の市
「流儀を守らず国を守りに行きましたよ」と嘆息する某師のお顔もはためいて…

寿美子

天の句:[3]赤い鼻ぬっと出しけり雪見舞
雪見舞 難しかった
色々のドラマが想像されて 句の奥行を楽しんでいます

地の句:[15]幸せの収支はとんとん暦果つ
大変な2年でした。それでも今迄気づかなかった幸せもありました
新年もお世話になります。よろしくご指導おねがいいたします

人の句:[22]聖樹の灯ティファニーブルーの小筥解く
洋画に見るような豪奢なクリスマス
素敵です

鈴居

天の句:[7]聞こえるか天の友へと雪見舞
いっぱい向こうに行ってしまいました。

地の句:[10]降誕祭小さなケーキふたりきり
しずかな夜です。

人の句:[27]白髪の真っ赤なドレス降誕祭
いろいろ取れる。

英治

天の句:[26]濃淡の記憶残して暦果つ
忘れる記憶ばかり。

地の句:[4]駅ピアノよりクリスマスソングかな
いかにもの風情。

人の句:[23]東京の晴れを詫びつつ雪見舞
雪国のきびしさ。

秋童子

天の句:[21]すこやかに母おはす村雪見舞い
母上もきっとお喜びのことでしょう。

地の句:[6]親あれば子でもいられて暦果つ
今年もずっと子どもでいられて。幸せなことでしたね。

人の句:[16]忍び寄るいくさの跫や暦果つ
合同軍事演習、先制攻撃能力、改憲・・・。戦争への道をまた一歩。

丹仙

天の句:[22]聖樹の灯ティファニーブルーの小筥解く
古き良き時代を偲ばせる物語のような情景に惹かれました。

地の句:[12]暦果つ刈り込み落ちし松活けて
終わりの中に始まりがあり、残りのものから新しいものが生かされる摂理。
「暦果つ」の季語と見事に照応しています。

人の句:[38]未完の句あまた記して暦果つ
未完の句のなかに将来を披くものがあるかも知れません。来年度に期待します。

翔河川

天の句:[21]すこやかに母おはす村雪見舞い
元気にお一人で

地の句:[15]幸せの収支はとんとん暦果つ
ほんとに

人の句:[6]親あれば子でもいられて暦果つ
生きていてくれれば

明子

天の句:[15]幸せの収支はとんとん暦果つ
これこそが幸せ!

地の句:[32]久方の星真静かに降誕祭
身の引き締まるような静けさ、降誕祭の原点と思います。

人の句:[23]東京の晴れを詫びつつ雪見舞
どうしてこんなにも気候の差があるのだろう。日本海側の方々に
申し訳ないような・・・




桃李11月定例句会のお知らせ 投稿者:丹仙 投稿日:2021/11/14(Sun) 11:38 No.2282   HomePage
題詠または当季雑詠

兼題T 柊の花
兼題U 立冬
兼題V ハローウィーン(不言題)

投句開始 11月15日(月曜日)
投句締切 11月22日(月曜日)翌日開始開始
選句締切 11月29日(月曜日) 翌日披講

投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか
「返信ボタン」の左のホームのアイコンをクリックして下さい。




選句をお願いします 丹仙 - 2021/11/23(Tue) 08:24 No.2283   HomePage

投句者:やんま、素蘭、春愁、実生、しゐ、寿美子、万歩、英治、素人、白馬、秋童子、風子、丹仙

[1]:幼名に呼ばるる夫や冬法事
おさななによばるるつまやふゆほうじ(冬)

[2]:帰りゆく友を引き止む花柊
かえりゆくともをひきとむはなひいらぎ(柊の花・柊の花)

[3]:掛け違ふ釦そもそも狐狸の穴
かけちがうぼたんそもそもこりのあな(ハローウィーン(不言題)・狐狸)

[4]:狐火の炙り出したる本音かな
きつねびのあぶりだしたるほんねかな(ハローウィーン(不言題)・狐火)

[5]:喧噪を横目で過るお面の子
けんそうをよこめでよぎるおめんのこ(ハローウィーン(不言題)・)

[6]:月蝕すぐ柊の花ほのめけり
げっしょくすぐひいらぎのはなほのめけり(柊の花・柊の花)

[7]:子ら走る南瓜頭巾に黒マント
こらはしるかぼちゃずきんにくろまんと(ハローウィーン(不言題)・マント)

[8]:3度目はインフルエンザ冬に入る
さんどめはいんふるえんざふゆにいる(立冬・冬に入る)

[9]:仕上りはムンクの叫び南瓜彫る
しあがりはムンクのさけびかぼちゃほる(ハローウィーン(不言題)・南瓜彫る)

[10]:全生の森の柊花ひそやかに
ぜんしょうのもりのひいらぎはなひそやかに(柊の花・)

[11]:忖度と改竄と嘘花柊
そんたくとかいざんとうそはなひらぎ(柊の花・花柊)

[12]:たむろしてみな仮装して秋惜しむ
たむろしてみなかそうしてあきおしむ(ハローウィーン(不言題)・秋惜しむ)

[13]:だめ出しは妻の十八番や花柊
だめだしはつまのおはこやはなひいらぎ(柊の花・花柊)

[14]:手作りのショートケーキ柊の花
てつくりのしょーとーきひいらぎのはな(柊の花・柊の花[母の創作])

[15]:特大の南瓜くりぬき子らはしゃぐ
とくだいのかぼちゃくりぬきこらはしゃぐ(ハローウィーン(不言題)・南瓜)

[16]:ななかまど山の仮装をハローウィン
ななかまどやまのかそうをはろーういん(ハローウィーン(不言題)・ななかまど)

[17]:ぬばたまの玄武が絵文字冬来る
ぬばたまのげんぶがえもじふゆきたる(立冬・冬来る)

[18]:鳩時計不整脈かな今朝の冬
はとどけいふせいみゃくかなけさのふゆ(立冬・今朝の冬)

[19]:葉の棘に柊の花守られて
はのとげにひいらぎのはなまもられて(柊の花・)

[20]:ハロウインやDJポリスも出番なく
はろういんやディージェイぽりすもでばんなく(ハローウィーン(不言題)・ハロウイン)

[21]:万霊節カボチャ頭は何を待つ
ばんれいせつカボチャあたまはなにをまつ(ハローウィーン(不言題)・万霊節)

[22]:柊の葉陰ひそかに小さき花
ひいらぎのはかげひそかにちさきはな(柊の花・柊の花)

[23]:柊の花つけて家売られをり
ひいらぎのはなつけていえうられをり(柊の花・)

[24]:柊の花の垣根に足止める
ひいらぎのはなのかきねにあしとめる(柊の花・柊の花)

[25]:柊の花やこの家に想ひ人
ひいらぎのはなやこのやにおもいびと(柊の花・)

[26]:柊の花や戦争未亡人
ひいらぎのはなやせんそうみぼうじん(柊の花・冬)

[27]:柊の花の下にて契りけり
ひいらぎの花のもとにてちぎりけり(柊の花・柊の花)

[28]:冬来る灯ともし頃の窓まどに
ふゆきたるひともしごろのまどまどに(立冬・冬来る)

[29]:冬に入る岩根あらはな杉木立
ふゆにいるいわねあらわなすぎこだち(立冬・冬に入る)

[30]:冬の灯のお化けかぼちゃに驚きぬ
ふゆのひのおばけかぼちゃにおどろきぬ(ハローウィーン(不言題)・冬の灯)

[31]:山積みの未決書類や冬に入る
やまづみのみけつしょるいやふゆにいる(立冬・冬に入る)

[32]:山ホテル南瓜スープの黄金色
やまほてるかぼちゃすーぷのこがねいろ(ハローウィーン(不言題)・南瓜)

[33]:落選の立冬の駅頭の謝辞
らくせんのりっとうのえきとうのしゃじ(立冬・)

[34]:裸足にて法説く導師冬たちぬ
らそくにてほうとくどうしふゆたちぬ(立冬・)

[35]:立冬の朝日に染まるマグカップ
りっとうのあさひにそまるマグカップ(立冬・冬)

[36]:立冬の天地返しにみみず出る
りっとうのてんちがえにみみずでる(立冬・立冬[春野菜向け])

[37]:立冬のトーテムポール影長し
りっとうのと−てむぽーるかげながし(立冬・)

[38]:立冬や鳩も雀もひとりぼち
りっとうやはともすずめもひとりぼち(立冬・)

[39]:首筋の冷えを覚えて冬に入る
クビすじにひえをおぼえてふゆにいる(立冬・冬に入る)



選句一覧 丹仙 - 2021/11/30(Tue) 07:43 No.2284   HomePage


寿美子

天の句:[18]鳩時計不整脈かな今朝の冬
然り鳩時計も年を取る
立冬の不整脈、他人ごとではありません。

地の句:[15]特大の南瓜くりぬき子らはしゃぐ
幸せな子供たちのにぎやかなこと!
今年の南瓜はことに甘みが強くて美味しいです

人の句:[2]帰りゆく友を引き止む花柊
別れぎわの余情、花柊が良く語ります

風子

天の句:[11]忖度と改竄と嘘花柊
映画に出てくるカトリック教会の複雑な物語を想像しました。花柊の棘が象徴的です。

地の句:[9]仕上りはムンクの叫び南瓜彫る
ハローウィーンからカボチャの彫刻へと発想したところが上手い。それも「ムンクの叫び」の
イメージを提示したところも憎いね。

人の句:[36]立冬の天地返しにみみず出る
「天地返し」と表現された立冬のみみず。すばらしい!

素蘭

天の句:[4]狐火の炙り出したる本音かな
矢庭に雨も降るさうな

地の句:[31]山積みの未決書類や冬に入る
いつになったら、、、、、、、、、、、、、、、、

人の句:[13]だめ出しは妻の十八番や花柊
内助の功ここにあり。

しゐ

天の句:[23]柊の花つけて家売られをり
売られることも知らずに、今年も静かに花を匂わせている。

地の句:[38]立冬や鳩も雀もひとりぼち
そして誰しも。

人の句:[18]鳩時計不整脈かな今朝の冬
何とも可愛らしい。

鈴居

天の句:[35]立冬の朝日に染まるマグカップ
何でもない光景にふと昔の事を思い出す年になってしまいました。

地の句:[3]掛け違ふ釦そもそも狐狸の穴
マンガチックで面白い。

人の句:[23]柊の花つけて家売られをり
冬の寒さと寂しさが重なります。

万歩

天の句:[2]帰りゆく友を引き止む花柊
詠嘆のある句ですね

地の句:[28]冬来る灯ともし頃の窓まどに
冬の侘しい景が出ています

人の句:[34]裸足にて法説く導師冬たちぬ
いかにも冬を感じさせる「裸足」に冬を感じさせます

実生

天の句:[17]ぬばたまの玄武が絵文字冬来る
黒い実をつけて、我が庭で射干玉が絵文字のように探してみよう。

地の句:[25]柊の花やこの家に想ひ人
かわいいなぁ。

人の句:[2]帰りゆく友を引き止む花柊
どんな友かな。

英治

天の句:[35]立冬の朝日に染まるマグカップ
地の句:[4]狐火の炙り出したる本音かな
人の句:[26]柊の花や戦争未亡人
素人

天の句:[11]忖度と改竄と嘘花柊
忘れてはならないのです。

地の句:[18]鳩時計不整脈かな今朝の冬
冷え込む季節は要注意です。

人の句:[7]子ら走る南瓜頭巾に黒マント
園児らの元気な姿が浮かびます。

秋童子

天の句:[28]冬来る灯ともし頃の窓まどに
日暮れどき、いかにもの光景です。

地の句:[34]裸足にて法説く導師冬たちぬ
きっと厳しい修行をされてきた導師なのでしょう。

人の句:[39]首筋の冷えを覚えて冬に入る
同感です。若い頃は、こんなこともなかったのに・・・。

丹仙

天の句:[37]立冬のトーテムポール影長し
Tトーテムポールの「影」に先住民の心の歴史を感じました。

地の句:[6]月蝕すぐ柊の花ほのめけり
蝕の月に地上ひそやかに咲く柊の呼応に惹かれました。

人の句:[1]幼名に呼ばるる夫や冬法事
ひさしぶりに面会する親族にとっては過去は昨日のごとし。



桃李10月定例句会のお知らせ 投稿者:丹仙 投稿日:2021/10/23(Sat) 10:16 No.2279   HomePage
題詠または当季雑詠

兼題T 菊
兼題U 火祭
兼題V コロナ終息?(不言題)

10月24日(日)投句開始
10月31日(日)投句締切  翌日選句開始
11月7日 (日)選句締切  翌日披講→選句締め切りを11月12日とします(翌日披講)

投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか
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選句をお願いします 丹仙 - 2021/11/05(Fri) 07:56 No.2280   HomePage

選句締め切りを11月12日とします(翌日披講)

投句一覧

投句者:万歩、鈴居、白馬、しゐ、英治、素人、素蘭、秋童子、風子、実生、寿美子、春愁、翔河川、丹仙

[1]:一日を降りこめられて菊の庭
いちにちをふりこめられてきくのにわ(菊・菊)

[2]:大マスクコロナ六波の防波堤
おおますくころなろっぱのぼうはてい(コロナ終息?(不言題)・マスク)

[3]:感染者ゼロの切願神の旅
かんせんしゃぜろのせつがんかみのたび(コロナ終息?(不言題)・神の旅)

[4]:菊持ちて八事の道を行き戻り
きくもちてやごとのみちをいきもどり(菊・菊)

[5]:吉報は空より来る菊日和
きっぽうはそらよりきたるきくびより(菊・菊)

[6]:教卓の牛乳壜に野菊かな
きょうたくのぎゅうにゅうびんにのぎくかな(菊・野菊)

[7]:景気良く火祭行使我が里に
けいきよくひまつりこうしわがさとに(火祭・)

[8]:終息の理由は不明冬近し
しゅうそくのりゆうはふめいふゆちかし(コロナ終息?(不言題)・冬近し)

[9]:白菊を箸の枕に非時の膳
しらぎくをはしのまくらにひじのぜん(菊・白菊)

[10]:第六波これで終われば万々歳
だいろっぱこれでおわればばんばんざい(コロナ終息?(不言題)・)

[11]:近づいて曽我兄弟の菊を嗅ぐ
ちかづいてそがきょうだいのきくをかぐ(菊・)

[12]:ここにきて打つか打たずかインフルエンザ
っここにきてうつかうたずかいんふるえんざ(コロナ終息?(不言題)・インフルエンザ)

[13]:貫きて語り継がれる菊の恋
つらぬきてかたりつがれるきくのこい(菊・[皇室])

[14]:どんな世も終息ありて秋実り
どんなよもしゅうそくありてあきみのり(コロナ終息?(不言題)・収穫の秋[サツマイモ])

[15]:就中廃墟亡霊黙の秋
なかんずくはいきょぼうれいもだのあき(コロナ終息?(不言題)・秋)

[16]:二本指立ててこころも秋晴るる
にほんゆび たててこころも あきはるる(コロナ終息?(不言題)・秋晴)

[17]:猫の名はゴン太と新子菊日和
ねこのなはごんたとしんこきくびより(菊・)

[18]:初冬の海へアマビエ去りゆけり
はつふゆのうみへあまびえさりゆけり(コロナ終息?(不言題)・初冬)

[19]:浜菊や忽と消えゐし海の家
はまぎくや こつときえいし うみのいえ(菊・浜菊)

[20]:穭田の先に友病む家のあり
ひつじだのさきにともやむいえのあり(穭田)

[21]:火祭りに今年の禍燃してゆく
ひまつりにことしのわざわいもしてゆく(火祭・)

[22]:火祭の蔵馬は遠くまぼろしに
ひまつりの くらまはとおくまぼろしに(火祭・火祭)

[23]:火祭りの熱さめやらぬ杉檜
ひまつりのねつさめやらぬすぎひのき(火祭・火祭り)

[24]:火祭りの火をまなうらに湯に沈む
ひまつりのひをまなうらにゆにしずむ(火祭・)

[25]:火祭り果つ一番星の糸杉に
ひまつりはついちばんぼしのいとすぎに(火祭・火祭り)

[26]:火祭や漢意気地の仁王立ち
ひまつりやおとこいくぢのにおうだち(火祭・火祭)

[27]:火祭や篝火爆ぜて闇深し
ひまつりやかがりびはぜてやみふかし(火祭・火祭)

[28]:火祭や鞍馬の神のお立ちやる
ひまつりやくらまのかみのおたちやる(火祭・火祭)

[29]:火祭や西方の神来迎す
ひまつりやさいほうのかみらいごうす(火祭・)

[30]:火祭や天狗が先っぽ切りに来る
ひまつりやてんぐがさきっぽきりにくる(火祭・)

[31]:深々と胸いつぱいに秋の空
ふかぶかとむねいっぱいにあきのそら(秋の空)

[32]:冬近しコロナささやく もういいいかい
ふゆちかしころなささやく もういいかい(コロナ終息?(不言題)・冬近し)

[33]:水澄むやワクチンという免罪符
みずすむやワクチンというめんざいふ(コロナ終息?(不言題)・水澄む)

[34]:乱れ菊風来る度にぶつかりぬ
みだれぎくかぜくるたびにぶつかりぬ(菊・)

[35]:息子にはアンダースロウで菊日和
むすこにはあんだーすろうできくびより(菊・)

[36]:免許証返上の車庫菊大輪
めんきょしょうへんじょうのしゃこきくたいりん(菊・菊大輪)

[37]:闇を食う白菊の鉢路地裏に
やみをくうしらぎくのはちろじうらに(菊・)

[38]:許されてかく居酒屋に秋惜しむ
ゆるされてかくいざかやにあきおしむ(コロナ終息?(不言題)・秋惜しむ)

[39]:ライバルをまず褒め殺す菊花展
らいばるをまずほめごろすきっかてん(菊・菊花展)

[40]:んだんだと独りごつとも菊の中
んだんだとひとりごつともきくのなか(菊・菊)

[41]:切支丹隠れし墓の菊白き
キリシタンかくれしはかのきくしろき(菊・)

[42]:死者の日やオルガンのみのレクイエム
死者の日やオルガンのみのレクイエム(コロナ終息?(不言題)・死者の日)



選句一覧 丹仙 - 2021/11/12(Fri) 22:16 No.2281   HomePage

万歩

天の句:[5]吉報は空より来る菊日和
吉報が降って来そうな明るい空はまさに菊日和

地の句:[41]切支丹隠れし墓の菊白き
白菊が隠れキリスタンの純真を表している

人の句:[26]火祭や漢意気地の仁王立ち
 「無法松の一生」を彷彿させたが、火祭りの情景を伝えている

風子

天の句:[25]火祭り果つ一番星の糸杉に
外国の祭風景を彷彿とさせる。糸杉のせいだろうか。ニューヨークのイタリアンタウンに
毎年教会の名前がついた祭りが立つ。昼間の勢いと夕暮れの静けさをうまく表現している。

地の句:[39]ライバルをまず褒め殺す菊花展
なるほど〜。その手でいきますか。楽しい一句。

人の句:[33]水澄むやワクチンという免罪符
ワクチンをしたからとて感染はするのだが、外国旅行するとき証明書は免罪符となる。水澄むや〜はひとまず許されるということか?

春愁

天の句:[26]火祭や漢意気地の仁王立ち
天狗立ち・・・?

地の句:[18]初冬の海へアマビエ去りゆけり
アマビエの使命も終えて

人の句:[42]死者の日やオルガンのみのレクイエム
厳か・・・

素人

天の句:[40]んだんだと独りごつとも菊の中
見とれて呟くひとり言

地の句:[36]免許証返上の車庫菊大輪
観念して返上しました。今は菊の栽培に凝っているのです。

人の句:[42]死者の日やオルガンのみのレクイエム
オルガン演奏も悪くないですね。パイプオルガンじゃないですよね。

鈴居

天の句:[13]貫きて語り継がれる菊の恋
菊は清楚の象徴。わるいものにとらわれずに、思いやりの心に寄り添って生活していって欲しいものです。

地の句:[27]火祭や篝火爆ぜて闇深し
音の実感がよい。

人の句:[38]許されてかく居酒屋に秋惜しむ
やっとかとすこしほっとしています。

寿美子

天の句:[33]水澄むやワクチンという免罪符
免罪符とは思い切った発想
願わくばコロナ終息しますように❣

地の句:[5]吉報は空より来る菊日和
三密避ける日々、秋の青空こそ快い

人の句:[25]火祭り果つ一番星の糸杉に
優しい抒情、好きです

翔河川

天の句:[40]んだんだと独りごつとも菊の中
もどかしい

地の句:[06]教卓の牛乳壜に野菊かな
登校路で

人の句:[19]浜菊や忽と消えゐし海の家
作るのもしまうのも早い

秋童子

天の句:[9]白菊を箸の枕に非時の膳
会葬者の膳に、箸置きの代わりにそっと白菊が。故人を偲ぶ白菊なのでしょう。

地の句:[42]死者の日やオルガンのみのレクイエム
教会のミサも、聖歌を歌うのはまだ自粛中なのですね。

人の句:[38]許されてかく居酒屋に秋惜しむ
ようやく、ですね。

素蘭

天の句:[5]吉報は空より来る菊日和
Congratulations!

地の句:[42]死者の日やオルガンのみのレクイエム
メメント・モリの戒告ですね。

人の句:[6]教卓の牛乳壜に野菊かな
だるまストーブのある木造校舎…郷愁の内にあって懐かしい。

英治

天の句:[37]闇を食う白菊の鉢路地裏に
闇を食うがよい。

地の句:[16]二本指立ててこころも秋晴るる
心象がよく出ている。

人の句:[3]感染者ゼロの切願神の旅
面白い。

しゐ

天の句:[6]教卓の牛乳壜に野菊かな
昭和の教室。先生に野菊を摘んできたのは、何と、ガキ大将?

地の句:[19]浜菊や忽と消えゐし海の家
初めからなかったかのように、忽然と。

人の句:[42]死者の日やオルガンのみのレクイエム
各人が歌詞を目で追いつつ聴くオルガン。死者と生者をつなぐ言葉を共に歌える日は間近なのでしょうか。

実生

天の句:[6]教卓の牛乳壜に野菊かな
小学校思い出して。

地の句:[38]許されてかく居酒屋に秋惜しむ
親しいいとこを2回居酒屋に。菊正宗一合瓶あり熱燗で。

人の句:[21]火祭りに今年の禍燃してゆく
どんと祭を思い出した。仙台で。

白馬

天の句:[20]穭田の先に友病む家のあり
幼馴染の友を想う心が穭田と呼応して。

地の句:[27]火祭や篝火爆ぜて闇深し
最後の一本が消えた情景が時間の経過と共に。

人の句:[35]息子にはアンダースロウで菊日和
父親が下から投げてやっているほほえましさ。

丹仙

天の句:[9]白菊を箸の枕に非時の膳
先日、義母の葬儀を終えたばかりなのでで、この句の雰囲気が身にしみました。
「非時」と言う言葉、単に葬儀の時に出される食事という慣習的な意味だけでなく、日常の時間を越えた聖なる永遠からの促しを感じます。

地の句:[4]菊持ちて八事の道を行き戻り
八事の道という地名に込められた歴史と風土を背景にした物語りめいたものを感じました。連歌ならば大いに想像力を刺激される句です。

人の句:[19]浜菊や忽と消えゐし海の家
東日本大震災の記憶がありありと甦りました。

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